土地で生まれたもの
甘味
210件
主なジャンル
ジャンルを分けていない料理172
件数が増えたらジャンルを分けます
- 安倍川もちAbekawa Mochiつきたての餅に砂糖入りのきな粉をまぶす。県内を流れる安倍川にちなむ名で、東海道を旅する人に安倍川の茶屋の名物として親しまれ、『東海道中膝栗毛』にも登場したと伝わる。
- いがまんじゅうIga Manju米粉の生地で粒あんを包み、表面に着色したもち米をつける。もち米の粒が栗の「いが」に似ることが名の由来の一説とされ、西三河地域では桃の節句にお雛様へ供える風習が伝わる。
- 赤餅Aka Mochi赤みを帯びたもろこし粉を湯で練り、だんご状にゆでてあんこやきなこをまぶす餅。稲や小麦が育ちにくい水害の多い地域で、もろこしだけが被害を免れたことから主食代わりに食べられてきた。
- あかねこAkaneko蒸したもち米と小麦粉をついた餅に砂糖ときな粉をまぶす「半夏生もち」。田植えを終えた感謝と豊作祈願で食べられ、皮ごと挽いた小麦粉で餅が褐色になり、猫の丸い背中に似ることから名がついたと伝わる。
- あさづけAsazuke砕け米をすりつぶして煮た生地を砂糖と酢で味付けし、きゅうりやかぶ、季節の果物を混ぜた甘酸っぱいデザート。一般的な漬物の「浅漬け」とは別物で、田植えを終えた女性たちを癒やす夏の一品と伝わる。
- 干し餅Akita Hoshimochi切った餅を吊るし編みにして水に浸し、冬の寒さで凍らせては乾かす「寒締め」を経て作る保存菓子。さくさくとした歯ごたえが持ち味で、腹持ちがよく、田植えの合間の軽食として食べられてきたと伝わる。
- おやきAkita Oyaki餅米の生地であんこを包み、こんがりと焼き上げる菓子。野沢菜となすを小麦の皮で包む信州のおやきとは別物で、山の神へのお供えや五城目町の朝市の名物として親しまれてきたと伝わる。
- あくまきAkumaki灰汁に浸したもち米を孟宗竹の皮で包み、灰汁水で数時間煮こむ端午の節句の餅菓子。西郷隆盛も戦陣食として食べたと伝わり、灰汁のアルカリ性が雑菌の繁殖を抑え、高温多湿の鹿児島で長期保存を可能にした。
- あんびんAnbinさつまいも粉と小麦粉を熱湯でこね、あんを包んで叩いて平らにし蒸す峡南地域の菓子。あんを叩き入れる仕草が名前の由来とされ、廃校を機に地元が復活させた市川三郷町六郷の伝統食と伝わる。
- あんぼAnbo米粉の生地であん餅や漬け菜、なすなどの具を包んで蒸す中越地域の郷土料理。小麦が育ちにくく米どころだった土地柄から、長野の「おやき」に似ながらも皮に米粉を使うのが特徴とされる。
- べこもちBekomochiもち米粉とうるち米粉の生地を色付けし、棒状に組んで蒸すと切り口に模様が現れる。米が貴重だった下北地方で端午の節句のハレ食として食べられ、大間町を中心に柄が発展した。
- 豆しとぎMame Shitogi煮て潰した青大豆に米粉と砂糖を混ぜてこね、かまぼこ形に成形して切り分ける。米の代わりに大豆でかさ増しした南部地方の生菓子で、山の神や農神への年取りの供え物として作られてきた。
- 阿波ういろAwa Uiroあんに上新粉や阿波和三盆などを加えて型に流し、蒸し上げるもちもちとした菓子。江戸期に阿波和三盆が完成した祝いにつくられ始めたとされ、名古屋や山口にも同系統のういろうがあるという。
- 小豆ばっとうAzuki Batto小麦粉を寝かせて幅広のうどん状に切り、ざらめで甘く煮た小豆汁に合わせる。建前や庭じまいの祝いに三陸沿岸地域で作られ、お盆の七日目に7回食べると無病息災とする風習も残る。
- 板台餅/ばんだい餅Bandai Mochi日光市栗山地区に伝わる、うるち米を硬めに炊いてつく餅。山小屋の板の上で斧の峰などで叩いてついたことから「板台餅」と呼ばれ、味噌だれやあんこ、じゅうねなど地域ごとの食べ方が残る。
- ばらっぱまんじゅうBarappa Manju収穫したばかりの小麦を挽いた生地にあんを包み、サルトリイバラ(ばらっぱ)の葉を下に敷いて蒸す北総地域の饅頭。夏祭りやお盆に人が集まると材料を持ち寄ってつくられてきたと伝わる。
- べたもちBeta Mochi小麦粉の生地を平たい形にのばして蒸し、きな粉や小豆の粒あんをかけて食べる。豊前海でとれる舌平目「ベタ」の扁平な姿に見立てて名付けられたとされ、田植え後の祝いに欠かせないという。
- でっち羊かんDecchi Yokanこしあんに寒天と砂糖、塩を溶かして固める、水羊かんに近い福井の冬の菓子。京都へ丁稚奉公に出た若者が正月に持ち帰った羊かんを水で伸ばして配ったのが始まりと伝わり、こたつで食べるのが定番という。
- でんがらDengara餡を包んだ餅を朴の葉でくるんで蒸す東吉野村・川上村の菓子。男の子の立身出世や無事な成長を願う端午の節句に作られ、一本の枝から出た葉ひとつひとつに餅を包むため、房のような形になるという。
- エビ餅Ebi Mochi田んぼの用水路や沼で獲れる沼エビを醤油と酒で調味し、つきたての餅に姿のまま絡めた栗原の餅料理。紅白の彩りが美しく、正月に来客をもてなす一皿として代々受け継がれてきたと伝わる。
- タルトEhime Tarutoカステラ生地でこし餡を巻いた松山銘菓。長崎で出会った南蛮菓子を藩主が持ち帰り、柑橘どころらしく餡に柚子を加えて和菓子へつくり変えたと伝わり、断面の渦模様が特徴という。
- ふくれ菓子Fukure Gashi小麦粉と重曹、黒糖を混ぜて蒸す郷土菓子で、重曹でふっくら膨らむことからソーダ菓子とも呼ばれる。薩摩藩が奄美・琉球の黒糖生産を独占した歴史を背景に、黒糖菓子として鹿児島に根づいた。
- ふすべ餅Fusube Mochi素焼きにして囲炉裏でいぶしたドジョウを粉状にし、大根やごぼうと炒め煮にして醤油と唐辛子で仕上げた餡を、つきたての餅に絡める。海から遠い栗原の内陸ならではの餅料理と伝わる。
- ふたたびだんごFutatabi Dangoだんご粉を練って蒸し、摘みたてのよもぎを加えてもう一度つき直す延岡市のおやつ。通常一度きりの練りを「再び」おこなうことが名の由来で、あんを包んできな粉をまぶすと、若草色のやわらかな団子になる。
- ふつもちFutsu Mochiつきたての餅にゆでたよもぎを練り込み、あんこを包む。全国で桃の節句に菱餅を供えるのに対し、佐賀ではこの「ふつ餅」を供える地域があり、春の訪れを告げるおやつでもあるという。
- がめの葉饅頭Gamenoha Manju上新粉の生地でこし餡を包み、亀の甲羅に似た「がめの葉」(サルトリイバラ)で挟んで蒸す。福岡にはかしわの葉が自生しないため、端午の節句の代用として根づいたと伝わる。
- がんづきGanzuki小麦粉と黒砂糖、重曹に酢を加えて練り、蒸し上げる素朴な蒸しパン。ふんわりしつつ食べ応えがあり、姿が雁の肉に似ることが名の由来と伝わる、宮城で古くから親しまれてきた日常のおやつ。
- げたんはGetanha小麦粉と重曹の生地を黒糖で焼き、三角に切って黒糖蜜にくぐらせる菓子。米の集荷地だった横川町で客をもてなすお茶うけとして生まれ、泥に汚れた下駄の歯に見た目が似ることからこの名がついたと伝わる。
- 五平餅Gohei Mochiつぶした米を串に刺し、くるみや落花生入りのたれで炙り焼く東濃・飛騨地域の一品。中山道を境に北は醤油味、南は味噌味が多いとされ、新米の収穫祝いや客をもてなす日のご馳走として供されてきたという。
- 五色生菓子Goshiki Namagashi太陽・月・山・海・里に見立てた五種の餅や饅頭を菓器に詰める、金沢の婚礼菓子。加賀藩主に輿入れした珠姫のために献上されたのが始まりと伝わり、いまも祝いの返礼として配られる。
- あまねじAmaneji甘く煮た小豆汁に、水で練った小麦粉の団子を落として煮込むおやつ。渋川市で主に食べられ、川場村では「あまだんご」と呼ぶ。農作業の合間にとる小昼飯の甘味として親しまれてきた。
- まゆ玉Mayudama米粉やひえの粉を丸め、繭に見立てて木の枝に飾ってから、どんど焼きで焼いて食べる小正月の行事食。養蚕業が盛んだった群馬らしく、繭の豊作を願う祈りが込められている。
- 炭酸まんじゅうTansan Manju小麦粉の生地に重曹とベーキングパウダーを加えて発酵させ、あんを包んで蒸したまんじゅう。ほんのり苦味のある生地と甘いあんの対比が持ち味で、砂糖が貴重だった頃はごちそう扱いだった。
- 焼きまんじゅうYaki Manjuどぶろくで発酵させた酒まんじゅうを串に刺し、甘い味噌だれを塗って焼いた前橋発祥の一品。花見や夏祭りの屋台で香ばしい匂いを漂わせ、群馬のソウルフードとして親しまれている。
- はげ団子Hage Dango収穫したての小麦粉でつくった団子を、小豆であんをまぶした素朴な菓子。梅雨明けの節目にあたる半夏生(7月2日ごろ)に農作業をねぎらってつくり、神仏に供えて家族で食べる。
- 半ごろしHangoroshiすりこぎで半つぶしにした「半ごろし」のもち米に、あんやきなこをまぶす東信地域のぼたもち・おはぎ。春は「ぼたもち」、秋は「おはぎ」と呼び分けるが同じもので、農作業の合間の手間のかからない祝い菓子という。
- 半夏だんごHange Dango小麦粉の生地であんこを包み、みょうがの葉で包んで蒸す大豊町の郷土菓子。7月2日の「半夏」に農作業の労をねぎらってつくられ、田んぼの神様にも供えるとされる。「みょうがだんご」とも呼ばれる。
- 半夏生餅/小麦餅/さなぶり餅Hangesho Mochi夏至から十一日目の「半夏生」の頃、つぶし小麦ともち米をついて作る奈良盆地の餅。小麦の収穫と田植えが一段落する節目に作られ、田の神を送る早苗饗の行事に合わせて食べることから「さなぶり餅」とも呼ばれる。
- 初午だんごHatsuuma Dango米粉を蒸して繭のかたちに丸めただんごを、2月最初の午の日に供える岐阜県内の養蚕地域の風習。繭が上質に多く育つよう願いを込めたとされ、白川村ではきなこや醤油、汁物に入れるなど地域によって食べ方が異なるという。
- へっちょこだんごHecchoko Dangoたかきび粉やもちあわ粉など雑穀の団子の中央をへこませ、甘い小豆汁で煮る。「うきうきだんご」とも呼ばれ、収穫後の労をねぎらう「庭じまい」の行事食として、米が育ちにくい県北で作られてきた。
- へらへら団子Herahera Dango薄力粉や白玉粉を練った平たい団子にあんをからめる横須賀市佐島の郷土菓子。夏の船祭りで豊漁と無病息災を願って神棚に供えられ、集まった親族とともに味わう習わしが残っている。
- へそもちHeso Mochi上新粉の団子を平たく丸め、中央をへこませて蒸す月見団子。富士川以西の中・西部地域特有で、十五夜や十三夜にその年の新米でつくり、新藁の束にのせて供える風習が伝わる。
- ひなまんじゅうHina Manju米粉の生地に食紅で色をつけ小豆あんを包み、木型や竹串で花や桃、うさぎなど30種以上の形に整える。花巻市大迫町のひな人形めぐりの風習とともに伝わり、桃の節句に「きりせんしょ」と共に供えられる。
- べこ餅Bekomochi上新粉に白砂糖と黒砂糖を混ぜた生地を、木の葉の形に整えて蒸す菓子。白と黒の配色がホルスタインを連想させることから「べこ」の名がついたなど、由来には諸説あると伝わる。
- いももちImomochi蒸してつぶしたじゃがいもに片栗粉を混ぜ、焼き目がつくまで焼く軽食。地域によっては「いもだんご」とも呼ばれる。稲作が難しかった時代にもち米の代わりにじゃがいもを使ったのが始まりと伝わる、北海道の定番おやつ。
- 干し餅Hoshi Mochi水を多めについた餅を切り、わらで編んで真冬に水にくぐらせては屋外で凍らせ、風干しにする。二ヵ月ほどかけて作る津軽地方の保存食で、五所川原市で特に盛んに作られてきた。
- ほたようかんHota Yokan黒糖を使った蒸しパン状の菓子で、もっちりとした食感とやさしい甘みが特徴。内部に空洞ができることを徳島の方言で「ほた」と呼ぶことから名がつき、昭和初期に駄菓子屋で売られ広まったとされる。
- ほう葉巻きHoba Maki熱湯でこねた米粉の生地であんを包み、朴の葉に包んで蒸す木曽地域の祝い餅。柏の木がない山あいでは代わりに朴の葉を使うようになったと伝わり、翌日の方が葉の香りが移って美味しいという。
- いばら餅Ibara Mochi上新粉の生地であんを包み、丸くつるりとしたサルトリイバラの葉で包んで蒸した5月の節句菓子。津市では「いばら餅」、地域によって「がんだち餅」「どっかん餅」などと呼び名が変わると伝わる。
- いびつもちIbitsu Mochiあんを包んだ餅をサルトリイバラの葉で包み蒸す、端午の節句の菓子。柏の葉が自生しにくい兵庫県では代わりにこの葉を使ったとされ、淡路では「いびつもち」、神戸・丹波では「柏餅」と地域ごとに呼び名が異なる。
- いちじくの甘露煮Ichijiku no Kanroni加工用の青いいちじくを、水と砂糖、レモン汁だけでコトコト煮詰めるシンプルな保存食。県南地区を主産地に9月から10月にかけて各家庭で仕込まれ、瓶詰めにして分け合うと伝わる。
- 伝統餅料理Dento Mochi Ryoriあんこやずんだ、くるみ、納豆、雑煮など約300通りの食べ方がある餅料理の総称。仙台藩の命で月2回餅を搗いた風習が根付き、一関では年60回以上餅を食べる「餅暦」と、儀礼作法に則る「餅本膳」が今も残る。
- いがまんじゅうIga Manjuあんこ入りの田舎まんじゅうを赤飯でくるんで蒸した、鴻巣市発祥とされるハレの日の菓子。栗のイガのような見た目が名の由来で、甘じょっぱさともちもちした食感が持ち味。
- いが餅Igamochi米粉の皮で小豆あんを包み、ピンクや緑に染めたもち米の粒を乗せて蒸す呉の菓子。栗のいがに似ることが名の由来のひとつとされ、亀山神社の秋祭りの屋台で今も蒸したてが売られている。
- いきなり団子Ikinari Dango輪切りにしたさつまいもとあんを小麦粉の生地で包んで蒸したおやつ。「いきなり」は熊本弁で「手早く」の意で、来客時にすぐ出せる菓子として親しまれてきたという。出来たての温かいうちに食べる。
- いも饅頭Imo Manju皮をむいた里芋を丸ごと小麦粉の皮で包んで蒸す、矢部川上流の八女市奥地に伝わるおやつ。夕食までのつなぎやご飯代わりに食べられ、冬は焼き網であぶって熱々を頬張ったという。
- いもようかんImo Youkan蒸してつぶしたさつまいもに砂糖を加え、練り上げてようかん状にした和菓子。高価だった練りようかんの代わりにと、浅草の芋問屋と菓子職人が明治期に考案したと伝わり、庶民に手が届く甘味として親しまれてきた。
- いもべらあずきImobera Azukiさつまいもを丸ごと煮てから干し、輪切りにしてさらに干した「ゆでべら」を小豆とともに甘く煮る伊野町の菓子。他地域では「東山」と呼ぶ同じ干し芋を使い、農作業の合間のおやつになったという。
- いもぼたImobotaうるち米に里芋を炊き込んでつぶし、小豆あんで包んだ奈良のぼた餅。もち米が貴重だった頃、里芋の粘りでもち米のような食感を出したとされ、収穫を終えた十一月の亥の日に仏壇へ供える地域が多い。
- いのこ餅Inoko Mochiうるち米ともち米に里芋を炊き込んでつぶし丸めた餅に、塩を効かせた小豆あんをまとわせる。旧暦10月の亥の日、実りに感謝して田の神に供える行事食とされ、県南部の一部では秋祭りでもつくられているという。
- いりこもちIriko Mochiもち米を炒って粉にした「いり粉」を水飴で練り上げ、寝かせてから棒状に切る宮崎の菓子。江戸期に薩摩藩から伝わった節句菓子とされ、子どもの成長を願って近所に配る風習があったと伝わる。
- 石垣団子Ishigaki Dango地粉にさつまいもを混ぜて蒸す相模原市の郷土菓子。さいころ状のさつまいもが石垣のように見えることから名がつき、農作業の合間のおやつ「おこじゅう」として親しまれてきたと伝わる。
- 石垣もちIshigaki Mochi小さく切ったさつまいもに小麦粉と水を加えてこね、丸めて蒸しあげる大分県の郷土菓子。見た目が石垣のようにゴツゴツしていることが名の由来とされ、農作業の合間のおやつとして県内一円に広まった。
- がんづきGanzuki小麦粉に重曹と酢を加えて蒸し膨らませ、くるみやごまを散らした素朴な蒸し菓子。丸い形と表面のごまの並びが満月に向かう雁に見えることが名の由来とされ、県南地域を中心に農作業の合間のおやつとされてきた。
- かまもちKamamochi小麦粉を熱湯でこねた生地に味噌と黒砂糖、くるみを練った餡をのせ、半月形に閉じて茹でる。県内全域で作られる素朴なおやつで、地域により「ひゅうず」「かまだんご」など呼び名が異なる。
- 豆しとぎMame Shitogi煮た青大豆をすりつぶし、米粉と砂糖を混ぜてこね棒状に切る。米が乏しかった岩手県北で米粉を大豆でかさ増ししたと考えられ、大黒様や山の神への年取りの供え物として作られてきた。
- じゃんぼ餅Janbo Mochiつきたての餅に竹串を2本刺し、とろみのある砂糖醤油ダレをかける鹿児島市磯地域の郷土菓子。南北朝時代、谷山城で懐良親王をもてなした逸話に由来すると伝わり、「両棒」と書いて「じゃんぼ」と読む。
- じゅね餅June Mochi炒って丁寧にすったえごま(じゅね)に味噌と砂糖を混ぜた餡を、薄く切って茹でた餅に絡めて食べる。雑穀文化が発達した南部地方のおやつで、囲炉裏端で子どもたちが焼いて食べる冬の風物詩だった。
- 重箱入りぼたもちJuubako-iri Botamochiもち米ご飯とあんこを一つひとつ丸めず重箱に敷き詰め、好きな分だけ取り分けて食べるぼたもち。子どもが生まれて三日目に配る祝いの風習で食べられ、産後の母親に栄養をという願いが込められていると伝わる。
- じゅうねんぼたもちJunen Botamochiもち米を丸めたものに、炒って砂糖で味付けしたじゅうねん(えごま)をまぶすぼたもち。あんこやきなこで包む一般的なぼたもちと違い、「食べると十年長生きする」と言われるじゅうねんを使うのが特徴という。
- カーサームーチーKaasaa Muuchiiもち粉の生地を月桃の葉で包んで蒸した餅で、旧暦12月8日に厄払いとして仏前に供えられる。鬼を退治した妹の伝承が名の由来とされ、蒸し汁を家の周りにまいて葉を戸口に吊るす厄除けの風習が今も残る。
- 果報だんごKaho Dango米粉の団子をいくつかに萩の木片を仕込んで小豆がゆに入れ、木片入りの団子に当たると幸運を呼ぶとされる。12月24日の「大師講」に神棚へ供える県南地域の行事菓子で、今も子ども会などで作られる。
- かき餅Kaki Mochi里芋やごま、のりを混ぜたもち米を蒸してつき、薄く切って陰干しした保存菓子。旧暦の正月に餅と一緒についたのが始まりとされ、低温の油でからりと揚げたり、炭火で焼いたりして食べる。
- かき氷Kakigori削った氷にシロップをかけて食べる奈良の夏の菓子。奈良市の氷室神社では約七十年にわたり氷を宮中へ献上したと伝わり、清少納言も削り氷に甘葛をかけて食べたと枕草子に記しているとされる。
- かまぶくKamabuku茹でてつぶしたじゃがいもに餅粉と砂糖を混ぜ、かまぼこ状に成形して蒸す菓子。魚が手に入りにくい内陸の山間部で、すり身の代わりにじゃがいもを使って考案されたと伝わる、秋田県北の口取り菓子。
- かんころKankoro米がとれにくい佐田岬半島で保存食として干したさつまいもを、じっくり炊いて砂糖と小豆を合わせるおやつ。鍋で練り炊く音が名の由来とされ、みかん栽培が盛んになる前の暮らしを伝える。
- かんころ餅Kankoro Mochi薄くスライスして天日干ししたさつまいも「かんころ」を、もち米と合わせてつきあげた餅。高価なもち米を節約しながら家族全員が食べられる冬の保存食として、五島地方の各家庭でつくられてきたという。
- 甘露梅Kanrobai梅の里として知られる越生町に伝わる梅の菓子。あく抜きした青梅を砂糖漬けにし、梅酢に漬けた赤じそで包んで冷蔵庫でひと月ほど寝かせる、手間のかかる一品。南北朝時代からの梅栽培の歴史を持つ。
- かんざらしKanzarashi白玉粉でつくった小さな団子を島原の湧水で冷やし、砂糖やはちみつの蜜をかけて食べる冷たい菓子。1792年の島原大変で湧き出た地下水を生かした知恵とされ、かつては夏のもてなし用の菓子だったという。
- からいもねったぼKaraimo Nettaboつきたての餅に蒸したさつまいもを練りこみ、きなこと砂糖をまぶして食べる鹿児島の餅菓子。台風に強く痩せた土地でも育つさつまいもが根づいた歴史を背景に、年末年始の餅つきに欠かせない一品となった。
- からすみKarasumi練った米粉を木型に入れて蒸し、切り口が山のような二つの峰になる東濃地域の和菓子。海から遠いこの地域では高級珍味のからすみが貴重だったため、形の似たお菓子で代替したのが由来のひとつと伝わる。
- かるかんKarukanすりおろした自然薯とかるかん粉を蒸し上げる、蒸す前より軽くなることから「軽羹」と書かれる鹿児島の銘菓。薩摩藩主が江戸から招いた菓子職人が考案したと伝わり、当初は大名家だけの菓子だった。
- かしゃもちKasha Mochiよもぎとさつまいも、黒糖を練った餅を、殺菌効果があるとされるクマタケランの葉で包んで蒸す奄美地域の菓子。葉の芳香が餅に移り、身近な素材だけでつくる先人の知恵が詰まっている。
- 柏餅Kashiwa Mochi米粉の生地を蒸してつき、あんを包んでかしわの葉で包む小浜市・若狭町の田植え祝いの菓子。5月半ばから7月にかけて集落ごとの「田の神祭り」で神輿を担ぐ日に用意され、親類にも配ると伝わる。
- きび餅・あわ餅・とち餅Kibi Mochi, Awa Mochi, Tochi Mochi米が十分にとれない丹波の山間部で、きびやあわ、とちの実ともち米をついてつくってきた雑穀餅。かつては主食代わりだったが、いまは素朴な風味が見直され、年末年始の餅として和菓子店でも売られている。
- きんかもちKinkamochi小麦粉の皮でくるみと黒砂糖、味噌を練った餡を包み、半月形にして茹でる。黒砂糖が贅沢品だったことから「金貨餅」と呼ばれたと伝わる南部地方の郷土菓子で、盆や年取りの供え物にされた。
- きらずもちKirazu Mochiもち米とおから(きらず)を混ぜた生地であんこを包む佐川町尾川地区だけに伝わる菓子。正月前の豆腐づくりで出るおからを使い、縁を「切らず」に通じる縁起物としても振る舞われてきたという。
- 切り干しいもKiriboshi Imo蒸したさつまいもを薄切りにして天日干しする。遭難した薩摩の船を助けたことがサツマイモ伝来のきっかけと伝わり、遠州の空っ風と長い日照時間が乾燥に適したことで根づいたとされる。
- きりせんしょKirisensho米粉を蒸してくるみとごまを練り込み、醤油と砂糖で味付けして小判形や木の葉形に整える。県央の水田地帯で桃の節句の供え物や農作業の合間の「こびり」として親しまれてきた。
- 幸福豆Kofuku Mame煎った大豆を小麦粉の生地に混ぜ、円盤状に焼いた素朴なおやつ。米どころの滋賀では米粉でもつくられ、甘いおやつが少なかった時代に農作業の合間の一服として食べられてきたと伝わる。
- 小麦まんじゅうKomugi Manju重曹を加えた小麦粉の生地であんを包んで蒸したまんじゅう。麦の収穫が終わったばかりの盆の時期に欠かせない菓子で、地獄の蓋が開くとされる旧暦7月1日には先祖に供える習わしもある。
- こんちんKonchinささがきにしたごぼうを中力粉の生地にたっぷり混ぜ、フライパンで両面を焼く大豊町のおやつ。米がとれない時期に主食とされた地粉(中力粉)を用いるとされ、皿鉢料理の一品にもなるという。
- こっぱもちKoppa Mochi輪切りにして茹でたさつまいもを天日干しにした「こっぱ」を、蒸したもち米と砂糖であわせてつく餅。米の収穫が少ない天草で保存食として各家庭でつくられ、正月用のおやつとして重宝されてきたという。
- くじら餅Kujira Mochi米粉に砂糖とくるみを混ぜて蒸し上げる餅菓子で、くじらの肉は使わないが、昔は今より大きく作られその大きさをくじらに例えたなど諸説あるという。旧暦の桃の節句に雛壇へ供える新庄発祥の菓子と伝わる。
- 柚餅子Yubeshiもち米に柚子と味噌、砂糖を練り込み、竹の皮に包んで蒸した餅菓子。菊池地域では兵糧が起源とされる銘菓として伝わる一方、人吉・球磨地域には柚子の器に具を詰めて干す全く別の柚餅子があるという。
- 栗きんとんKuri Kinton蒸した栗の実を砂糖とだけ炊き上げ、湿らせた布巾で栗の形にしぼる中津川市周辺の和菓子。中山道の宿場町として茶の湯文化が栄えた土地で、菓子職人たちが特産の栗を競って仕立てたのが始まりと伝わるという。
- 栗の渋皮煮Kuri no Shibukawani栗の産地・日高市に伝わる贅沢菓子。鬼皮だけをむき、渋皮を傷つけないよう何度もゆでこぼしてから砂糖でじっくり煮る。かつては貴重な砂糖を使うため祭りやお祝いの日限定だった。
- くるみ餅Kurumi Mochi枝豆や青大豆をすりつぶしたうぐいす色の餡で餅を「くるんで」つくる堺の銘菓。クルミは使わない。海外貿易で栄えた戦国期の堺で生まれ、茶人・千利休の街らしく茶菓子として親しまれてきたという。
- 草餅Kusa Mochi芽吹いたばかりのよもぎを練り込んだ餅。ひな節句に飾り、きな粉などをまぶして食べる風習があり、旧暦での節句を守る土地では餅草の育ち具合を待ってからつくられてきた。
- 串だんごKushi Dango上新粉と白玉粉をこねて丸めただんごを茹で、あんやみたらしだれ、きな粉をつけて食べる串団子。柴又帝釈天の門前が名所として知られ、東京では一串4つ刺しが主流で、関西の5つ刺しとは数が異なると伝わる。
- 巻柿Makigaki渋柿を天日干しにした干し柿の軸を切って開き、十数個を重ねて竹の皮で包み、藁縄でぐるぐると巻き上げた保存菓子。「福をかき寄せる」の意で年末の贈答や正月の縁起物として需要があるという。
- めの餅あられMeno Mochi Arare小正月に紅白や黄・緑に色づけた餅を榎の枝に刺して飾る「めの餅」を、1月30日頃に外して油で揚げてつくる南九州のあられ。繭の豊産を祈る「繭の餅」が語源とされ、五穀豊穣や厄払いの願いがこめられている。
- みかん餅Mikan Mochiもち米の上に有田みかんをのせて蒸し、皮をむいてから一緒についた餅菓子。ふるさと料理の研究から生まれたとされ、みかんの酸味と香りが感じられる。焼くと表面はパリッと、中はとろりとした食感になるという。
- 水無月Minazuki白いういろうに小豆をのせ、三角形に切り分ける京都の郷土菓子。6月30日の神事「夏越しの祓」で無病息災を願って食べられ、三角は暑気払いの氷を、小豆の赤は邪気払いを表すと伝わる。
- みそぎだんごMisogi Dango米粉の団子生地でこしあんを包み、串に刺して味噌だれを塗りながら焼く羽島市の菓子。昭和初期に菓子店が考案し、竹鼻八剣神社の「みそぎ神事」にちなんで名付けられたと伝わる、6月30日前後の風物詩という。
- みとり饅頭Mitori Manju重曹を加えてふっくらと蒸し上げるまんじゅうで、独特の香りとほのかな苦みが持ち味。夏にとれる「みとり豆」の餡を包み、北九州地域ではお盆に仏様へ供えてきたと伝わる。
- みつめのぼたもちMitsume no Botamochi第一子が生まれて3日後に、出産の疲労回復と母乳の出を願ってつくる大きなぼたもち。重箱に詰めて近所や親戚に配り、赤ちゃんの誕生を知らせる役目も担う。第一子のときだけの習わし。
- 水まんじゅうMizu Manjuくず粉にわらび粉を混ぜて炊いた生地であんを包み、井戸水で冷やす大垣市の夏菓子。水の都と呼ばれる大垣の豊富な地下水を生かして明治期に考案されたとされ、菓子店の店頭で水槽に沈められる姿が夏の風物詩という。
- みょうがぼちMyogabochiそら豆のあんを小麦粉の皮で包み、みょうがの葉で包んで蒸す北方町・岐阜市周辺の郷土菓子。かつては「田植えぼち」とも呼ばれ、農作業の合間、田んぼのあぜ道でおやつとして食べられていたという。
- 五平餅Gohei Mochi半つきにしたうるち米を串に刺し、炭火で炙ってからくるみ味噌のたれを絡めて焼く。木曽と伊那を結ぶ道沿いに伝わり、かつては祝い事やもてなしの日にだけ食べられたごちそうだったという。
- 長崎ミルクセーキNagasaki Milk Seeki牛乳と卵、砂糖、砕いた氷を合わせてつくる、スプーンで食べるシャーベット状の冷菓。大正末期から昭和初期、長崎市の喫茶店『ツル茶ん』が夏の暑さをしのぐためにつくったのが始まりとされる。
- ないしょ餅Naisho Mochi蒸したもち米とうるち米を鍋の中で半づきにし、よもぎとあんを混ぜて仕上げる大台町の餅菓子。臼と杵を使う音が近所に響くのを避け、内緒でつくったことが名の由来とされ、「なべ餅」とも呼ばれる。
- 夏みかん菓子Natsumikan Gashi夏みかんの皮を丁寧にゆでこぼし、砂糖蜜で煮詰めてグラニュー糖をまぶす萩の菓子。藩庁移転で困窮した士族の屋敷跡に夏みかんの苗木を配ったことが栽培の始まりとされ、皮まで無駄にしない知恵から生まれたと伝わる。
- 納豆餅Natto Mochi納豆を餅につき込むか、餅で包んできなこをまぶして食べる京北地区の正月料理。常照皇寺で献上された煮豆が糸を引いたのが始まりと伝わり、戊辰戦争を戦った山国隊の携行食にもなったという。
- ねりくりNerikuri蒸した甘藷(さつまいも)と餅をすり鉢でついて丸め、きな粉をまぶす都城市の菓子。正月の餅つきの最後の一臼に煮た甘藷を加えてつくったのがはじまりとされ、「ねりくり」は宮崎弁で「つきまぜる」の意という。
- のたもちNotamochi半つきにしたご飯に、すりつぶした枝豆へ砂糖と塩を加えた「のた」をのせる諏訪・上伊那地域の一品。宮城のずんだ餅に似るとされ、盆や彼岸など枝豆の実る夏の節目に各家庭でつくられてきたという。
- おあえ団子Oae Dango米粉でつくった団子を、人参やしいたけ、こんにゃく、豆腐であえた白和えで包み込んだ守山・野洲地域の料理。お茶うけにもなる素朴な甘さで、主に法事の席で供されてきたと伝わる。
- お茶もちOcha Mochiうるち米粉の団子を数個串に刺して平らにつぶし、蒸してからくるみだれをつけて焼く。かつて囲炉裏であぶって食べた盛岡周辺の餅菓子で、名は形が軍配うちわに似ることに由来すると伝わる。
- おちらしあめOchirashi Ameはだか麦ともち米を煎って粉にした「おちらし」を水あめと砂糖で練り上げ、棒状にして切り分ける菓子。米の裏作として麦づくりが盛んな香川で、初夏の麦の収穫に合わせてつくられてきたという。
- おはぎOhagiつぶ状に残した蒸しもち米を丸め、小豆あんやきなこで包む彼岸のお供え菓子。京都は「丹波大納言小豆」の名産地で、大粒で皮が破れにくいこの小豆を使ったおはぎが和菓子店でも供されているという。
- おいりOiri残ったご飯を洗って天日干しし、炒ってから水あめを絡めて丸める因幡地方の菓子。食べ物を無駄にしない工夫から生まれたとされ、鳥取市用瀬町などに残る流し雛の行事にひな祭りの供え菓子として添えられてきたという。
- 酒まんじゅうOita Sakemanju炊いた米と米麹でつくった酵母液を小麦粉に加えて発酵させ、小倉あんを包んで蒸す竹田市・豊後大野市の郷土菓子。麹の発酵だけで生地をふくらませるのが特徴で、種を代々受け継ぐ家もあったと伝わる。
- ピーナッツ豆腐Piinattsu Doufu島の特産である落花生をすり潰し、葛粉と合わせて練り固めた小値賀島の郷土食。ご飯のおかずには柚子味噌を添え、黒蜜やきなこ砂糖をかければスイーツにもなるという、赤土と潮風が育てた落花生を生かす一品。
- 鬼まんじゅうOni Manju角切りのさつまいもを、小麦粉と砂糖を混ぜた生地に入れて蒸す。戦中戦後の食糧難の時代、米の代わりの主食として広まり、角切りの芋が鬼の角のように見えることが名の由来と伝わる。
- 丁稚ようかんDecchi Yokan北摂地域特産の糸寒天でこしあんを固める、砂糖控えめの羊羹。練り羊羹より煮詰めが甘く一人前に満たないことから丁稚に見立てた説と、丁稚が里帰りの土産にしたという説があり、冬限定でつくられてきた。
- 桜餅Osaka Sakura Mochiつぶつぶとした道明寺粉の餅であんを包み、塩漬けの桜の葉で巻く春の菓子。道明寺粉は千年以上前に藤井寺市の道明寺で保存食としてつくられたのが始まりとされ、関東のクレープ状の桜餅とは製法が異なる。
- おしゃかこごりOshaka Kogori煎った大豆を混ぜた小麦粉の生地を蒸し、ごつごつと丸めた甲府市などの行事菓子。4月8日の灌仏会(花祭り)に甘茶とともに供えられ、釈迦の頭に似た形から食べると知恵が授かるとされる。
- おしもんOshimon米粉を熱湯で練って型に押し込み、取り出したものに色粉をつける。桃の節句にお雛様へ供える郷土菓子で、名古屋地域では「おしもん」、周辺地域では「おこしもん」と呼ばれ、西三河のいがまんじゅうとともに供えられるとされる。
- 蓮根餅Renkon Mochi門真特産の蓮根「門真蓮根」の穴に紅白のもち米を詰めて蒸す、祝いの日の一品。穴が開いていることから「将来を見通せる」縁起物とされ、輪切りにしてきな粉やあんこ、からし醤油などで食べるという。
- サーターアンダーギーSaataa Andaagii小麦粉と卵、砂糖の生地を油で揚げると片側が割れ、チューリップのような形に開く沖縄の揚げ菓子。中国菓子の流れを汲むとされ、祝いの行事に振る舞われる琉球菓子として県内で最も親しまれている。
- 酒まんじゅうSake Manju米麹でつくった酒種と小麦粉の生地であんを包んで蒸す相模原市の郷土菓子。稲作に向かない土地で小麦を育ててきた歴史を映し、夏祭りに欠かせないごちそうとして親しまれてきたと伝わる。
- 桜もちSakura Mochi小麦粉の生地を薄く焼いてこしあんを包み、塩漬けの桜の葉で巻いた和菓子。長命寺の門前に住んでいた男性が、隅田堤の落ち葉掃除から思いついたのが始まりと伝わり、花見客に喜ばれて名物になったという。
- 三杯みそSanbai Miso餅米粉、うるち米粉、小豆あんを茶碗一杯ずつ合わせて練り、蒸し上げる菓子。味噌は使わないが、材料を合わせた見た目が味噌のようだったことが名の由来と伝わる、県南地域の重箱菓子。
- 笹団子Sasa Dango米粉とよもぎの生地であんを包み、笹の葉で俵形に包んで蒸した新潟の菓子。笹の防腐効果を生かした戦国期の携行食が起源とされ、五穀豊穣を祈る祭りや端午の節句に欠かせない一品と伝わる。
- しだみだんごShidami Dangoどんぐり(しだみ)を茹でて乾燥させ、木灰であく抜きしてつぶし、砂糖を加えて団子にする。凶作でも実る備蓄食料として県北・奥羽山系地域で重宝され、久慈地方の団体が今もレシピを伝えている。
- 丁稚羊羹Decchi Yokan小豆こしあんに小麦粉を混ぜて竹の皮で包んで蒸した素朴な羊羹。海のない近江では寒天が手に入りにくく、代わりに小麦粉でつないだといわれ、竹の香りともちもちとした食感が持ち味とされる。
- しきしきShikishiki小麦粉を水と砂糖で溶いて薄く焼く、戦前からある奈良のおやつ。えんどう豆のあんを挟んで折りたたむのが定番で、小麦栽培が盛んだった奈良では三輪素麺や半夏生餅と並ぶ小麦文化の一つとされている。
- かしわ餅Kashiwa Mochiかしわの葉が自生しない島根では、サルトリイバラの葉であんもちを包んで蒸す。地域により「かたらもち」「まき」とも呼ばれ、端午の節句や田植え後の労をねぎらう日に食べられている。
- 笹巻きSasamaki練った米粉を熊笹で巻いていぐさで結び、ゆでた端午の節句の伝統食。殺菌効果があるとされる熊笹に子どもの健やかな成長を願う意味が込められ、地域により「ちまき」「まき」とも呼ばれる。秋田県の「笹巻き」(sasamaki)と読みが同じため県名を冠したスラッグにした。
- 塩あんびんShio Anbin砂糖ではなく塩で味付けした餡を餅で包んだ、埼玉北東部の新米収穫祝いの菓子。江戸時代中期、砂糖が貴重だった頃の知恵が起源とされ、子どもの成長祝いにも用いられてきた。
- 白熊Shirokuma削り氷に練乳をかけ、チェリーやみかん、小豆を色とりどりにのせた鹿児島発祥の氷菓。上から見た姿が白熊に似ることからこの名がついたと伝わり、夏の鹿児島を象徴する一品として親しまれている。
- 出世いもShusse Imo蒸した芋を円柱形に整え、こしあんで包んで輪切りにする菓子。米の代わりに芋を食べた海陽町で、おはぎの代用としてつくられ、いもが米のように「出世」したという縁起から名がついたとされる。
- そらきたもちSorakitamochiゆでたさつまいもを潰して皮とあんに分け、皮には強力粉を練りこんで包み、きなこをまぶす姫島の菓子。蒸さずにすぐ作れることから「そらきた(=すぐ来た)」の名がついたと伝わる、来客時のもてなし菓子。
- たがね餅Tagane Mochiもち米とうるち米を蒸してついた、なまこ形の平たい餅。青のりや大豆、しその実など混ぜる具は地域ごとに違う。正月によくつくられ、焼いたり揚げたりして食べる霞ヶ浦周辺の郷土菓子。
- 卵寒天Tamago Kanten寒天液に溶き卵と砂糖を加えて型で固めた菓子。人数に合わせて切り分けやすく持ち帰りやすいことから、冠婚葬祭で振る舞う「取り回し」料理として県南地方を中心に親しまれてきたと伝わる。
- たなばたほうとうTanabata Hoto練った小麦粉を太い麺に切って茹で、小豆あんやきなこ、ごまをまぶす松本地域の七夕料理。月遅れの8月7日、七夕人形とともに供えられ、汁物として食べる一般的なほうとうとは別の甘い行事菓子だという。
- てんもんどうTenmondouごぼうやれんこん、しょうがなど繊維の多い野菜を薄く切ってゆで、砂糖でじっくり煮詰めて乾燥させた保存菓子。漢方薬の天門冬を蜜漬けにした昔の薬用の食べ方が名の由来とされ、農繁期のおやつとして食べられてきた。
- とびつき団子Tobitsuki Dangoもち米にうるち米を混ぜた生地を茹で、砂糖水に浸したササゲをまぶすあわら市周辺のお盆の菓子。薄赤い豆が餅に飛びついたように見えることが名前の由来とされ、控えめな甘さの素朴な味と伝わる。
- 栃餅Tochi Mochi強いえぐみを持つ栃の実をあく抜きし、もち米と一緒に蒸してついた餅。米がほとんどとれなかった山村で縄文時代から食べ継がれてきたと伝わり、独特の渋みが残る素朴な味わいで正月の雑煮用の餅として食べられているという。
- ぼた餅Botamochiうるち米ともち米を炊いて丸め、あんをのせた餅菓子。春秋の彼岸や盆に欠かせず、稲刈りや脱穀の後にこぼれた米でつくる「刈りあげぼた餅」など、収穫の節目を祝う名も残っている。
- 豆腐カステラTofu Kasutera水気を切った豆腐に砂糖や卵を混ぜてカステラ状に焼き上げる菓子。高価だった卵や砂糖の代わりに、ハレの日に食べていた豆腐を使ったのが始まりと伝わる、しっとりした食感が特徴の秋田県南の菓子。
- とじこ豆Tojiko Mame炒った大豆を砂糖水で煮て小麦粉を加えて練り、竹の皮に包んで蒸した素朴な菓子。「甘い生地で大豆をとじこめた」ことが名の由来とされ、山鹿市菊鹿地区では年末に必ずつくられてきたという。
- 半ごろしHangoroshiもち米とうるち米を炊き、米粒が残る程度に半分だけすりつぶしてあんを包む、おはぎに似た菓子。米をしっかりすりつぶす「みなごろし」に対し「半分だけ」の意味で「半ごろし」と呼ばれるという。
- 若桜のおやきWakasa no Oyakiもち米とうるち米の粉を練った生地で小豆あんを包み、屋号入りの型で押して焼く若桜町の菓子。約400年続く若桜神社大祭のもてなし料理とされ、長野の小麦粉生地とは異なり米粉でつくるのが特徴という。
- 月の雫Tsukino Shizuku皮の厚い甲州ぶどうを一粒ずつ、練り上げた白い砂糖蜜にくぐらせて固める甲府の銘菓。江戸時代、和菓子店で煮詰めていた蜜にぶどうが落ちて固まったのが始まりという言い伝えがあり、江戸期の文献にも記されている。
- うでまんじゅうUde Manju蒸すのではなく茹でて作るまんじゅうで、「ゆでまんじゅう」がなまって名付けられた。所沢市など小麦畑作地帯で新小麦の香りを楽しみ、お盆やお彼岸の供物として作られてきた。
- 外郎Uiroワラビ粉を使い、ぷるぷるとした弾力ともちもちとした食感を出す山口の外郎。名古屋の外郎が米粉主体で仕上げるのに対し、山口では室町時代から食べ継がれてきたとされ、独特のなめらかさが特徴とされる。
- 宇治金時Uji Kintokiかき氷に小倉あんと宇治抹茶のシロップをかけた夏の甘味。宇治茶は栄西禅師が伝えた茶の種から栽培が始まったとされ、江戸中期に確立した「宇治製法」で全国に知られる高級茶になったという。
- うらじろまんじゅうUrajiro Manjuキク科オヤマボクチの若葉を練り込み、あんを包んで仕上げる甲州市大和地域の菓子。もとはほうとうのつなぎに使っていた葉の繊維をまんじゅうに応用したのが始まりとされ、草の匂いは控えめと伝わる。
- うずまきもちUzumaki Mochiこしあんを蒸しただんご生地で巻き込み、断面が渦になるよう巻いた東かがわ市引田の郷土菓子。渦は鳴門の海を表すとされ、女児の初節句の雛飾りに、菱餅と同じように供えて食べられてきたという。
- いももちImomochi赤土の台地で育つさつまいもを、少なめのもち米と合わせて餅にする熊野灘沿岸の菓子。稲作に向かない土地で米を節約する知恵から生まれたとされ、冷めて固くなったら焼いて食べるという。
- 蕨餅Warabi Mochi蕨粉に水と砂糖を加えて練り、冷やし固めた奈良の和菓子。若草山焼きのあと山肌に群生したワラビが蕨粉の産地となったと伝わり、江戸期の紀行文にも山焼き後の茶屋で扱われていたことが記されているという。
- 焼き餅Yaki Mochi残りごはんに小麦粉や味噌を混ぜて丸め、ほうろくやフライパンで焼いた素朴なおやつ。傷みやすい夏のごはんを日持ちさせる知恵でもあり、地域や家庭によって蒸したり茹でたりもする。
- 柏餅Kashiwa Mochi上新粉と白玉粉の餅であんを包み、蒸す端午の節句の菓子。全国的にはかしわの葉で包むが、山口ではサルトリイバラの葉を使い、「ほてんどもち」など地域ごとの呼び名も多く残ると伝わる。
- やせうまYaseuma練った小麦粉を薄く長くのばしてゆで、きなこと砂糖をまぶす大分の郷土菓子。由布市古野が発祥地とされ、乳母が若君に食べさせたという言い伝えから名がついたとも伝わる、だんご汁と並ぶ大分の粉食文化の代表格。
- 葛餅Yoshino Kuzumochi吉野本葛を水と砂糖で溶き、透明になるまで練り上げた奈良の餅菓子。厳冬期の地下水にさらして精製する吉野晒しの製法で作られ、きなこや黒蜜をかけて、冷やしても作りたてのほんのり温かさが残っていても味わえる。
- 柚餅子Yubeshi高梁市や矢掛町に伝わる柚子の餅菓子。もち米粉に柚子の皮と水あめを練り込んで仕上げる。江戸期の宿場町で大名にも親しまれたとされ、東北とはことなりくるみではなく柚子を使う。高梁市・矢掛町にまたがる広域のため高梁市を代表点とした。
- ゆでだごYude Dago小麦粉をこねて平たくのばし、ゆでてから黒砂糖をまぶす素朴なおやつ。米麦の二毛作が盛んな佐賀では自家製の小麦粉が常備され、農作業の合間や祭りで振る舞われてきたと伝わる。
- ゆでもちYudemochi小麦粉の生地で小豆あんを包み、平たい円盤状に薄くのばして熱湯でゆでる竹田市・豊後大野市の菓子。薄くのばすほど早く火が通り、あんの透ける見た目は他県には少ないとされる、農作業の合間の間食。
- ゆずの皮煮Yuzu no Kawani厚めの柚子の皮をゆでこぼしてえぐみを抜き、砂糖でじっくり煮含める日田市の保存食。柚子の産地として知られる大分で、お茶うけやお節料理の一品として、庭先の柚子を使う家庭にいまも親しまれている。
- ゆずかんYuzukanゆずの果汁でつくるゼリーに、皮や実のスライスを加えたさっぱりとしたデザート。ゆず生産量の多い那賀町で、「ゆべし」など加工品が広がる中、近年おやつとして手軽につくられるようになったという。
- ずんだ餅Zunda Mochi茹でた枝豆をすりつぶし、砂糖で甘みを加えた鮮やかな緑の餡を、つきたての餅にからめた菓子。正月や婚礼など餅を食べる行事の多い宮城で、来客用の一品として親しまれてきたと伝わる。