甘味
からすみ
Karasumi
練った米粉を木型に入れて蒸し、切り口が山のような二つの峰になる東濃地域の和菓子。海から遠いこの地域では高級珍味のからすみが貴重だったため、形の似たお菓子で代替したのが由来のひとつと伝わる。
- 発祥: 岐阜県
- 東京から西へ約210km
何でできているか
米粉と砂糖を練って蒸し上げた和菓子で、切った断面が富士山のような山型に仕上がるのが特徴だという。しっとりとした米粉の生地は控えめな甘さで、蒸したての湯気とともにほのかな米の香りが立つと伝わる。白色が定番だが黒糖やよもぎ、くるみを練り込んだ色とりどりのものもあり、山の頂が二つあるのが一般的で、素朴な口当たりが持ち味だそうだ。
どう作るのか
米粉に砂糖を練り込んで棒状にし、専用の木型に入れて型を外し、十五分から三十分ほど蒸し上げるという。白いものが基本だが、黒糖を使ったり、よもぎやくるみ、ごま、あずきを生地に混ぜ込んだりと、家庭や店によってさまざまなバリエーションがあると伝わり、まれに山が三つになるものもあり、色や香りの組み合わせを楽しめるそうだ。
なぜこの形になったのか
東濃地域で桃の節句に合わせてつくられるようになったとされ、山の頂上をかたどった形には、わが子が幸せになるよう願う思いが込められているという。海から遠いこの地域では、高級珍味のからすみが貴重だったため、形の似た菓子で代用したのが名の由来という説のほか、中国・唐時代の文鎮とすずりを兼ねた道具に似ているからという説も伝わっている。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ岐阜県
- 赤だつの酢ぶて里芋の赤紫色をした葉柄「赤だつ」の筋を取り、塩もみしてから合わせ酢で和える山県市の一品。石灰質のやせた土壌が芋の栽培に適した土地に伝わり、産後の体力回復を願って食べさせたとも言われている。
- 鮎なれずし秋に川を下る子持ちの落ち鮎を塩漬けし、炊きたてのご飯を腹に詰めて桶で2ヶ月ほど乳酸発酵させる岐阜市のなれずし。長良川鵜飼で獲れた鮎を使った鮎鮓は江戸期に将軍家へ献上されたと伝わるという。
- 鮎ぞうすい香ばしく素焼きにした鮎を、ほぐしながらだし汁とご飯でさっと煮た岐阜県の川魚料理。漁で傷がつき市場に出しにくくなった鮎をおいしく食べる工夫が始まりとされ、鮎料理を出す食事処で締めの一品として供されることが多いという。
- 鮒味噌素焼きにした鮒を戻した大豆と時間をかけて煮て、豆味噌とざらめで仕上げる西濃地域の川魚料理。旨味の強い豆味噌が鮒特有の臭みを和らげるとされ、身がほろほろになるまで煮込んで冬の保存食とするという。
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