甘味
いもようかん
Imo Youkan
蒸してつぶしたさつまいもに砂糖を加え、練り上げてようかん状にした和菓子。高価だった練りようかんの代わりにと、浅草の芋問屋と菓子職人が明治期に考案したと伝わり、庶民に手が届く甘味として親しまれてきた。
- 発祥: 東京都台東区
東京都台東区
何でできているか
蒸したさつまいもを練り上げて成型した、素朴な和菓子とされる。さつまいも本来の優しい甘さと、しっとりとした口当たりが持ち味で、練りようかんに比べて手に入りやすい材料でつくれるのが特徴だという。庶民が気軽に楽しめる甘味として親しまれてきたとされ、今も和菓子屋の定番のひとつとして変わらず長く並び続けている。
どう作るのか
皮をむいたさつまいもを加熱してやわらかくし、温かいうちに大きな塊がなくなるまでよくつぶす。砂糖を加えてなめらかなペースト状に練り上げ、型に入れて成形する。ヘタに近い繊維質の強い部分は切り落としておくと、裏ごしがしやすくなるとされ、家庭でも比較的手軽につくれる素朴な菓子だと今も広く長く言われ続けている。
なぜこの形になったのか
明治時代、高価だった練りようかんを庶民が口にする機会は少なかったと伝わる。浅草の芋問屋と菓子職人が、手近な食材であるさつまいもを使って代用となる和菓子をつくろうと試行錯誤を重ね、いもようかんが生まれたとされ、安価で親しみやすい菓子として庶民に歓迎され、江戸の下町にしっかりと深く定着していったという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ東京都
- 油そばスープを張らず、丼の底にためた醤油だれとごま油を麺にからめて食べる。武蔵野地区の店が昭和30年代に売り出したのが始まりと伝わり、酢とラー油を足して味を変えながら食べ進める。
- 味付け海苔板海苔に醤油と砂糖ベースの味付けをして焼き上げた加工品で、明治期に京都行幸の土産として考案されたと伝わる。パリパリとした食感の中で味と香りが一気に広がり、とくに関西でよく使われる海苔の型という。
- 穴子寿司甘辛く煮たあなごをシャリにのせ、煮詰めたツメを塗った江戸前ずしの定番ネタ。栄養豊かな川が流れ込む東京湾で育ったあなごは江戸の食文化を支えた魚のひとつで、ぬめりを取り除く下ごしらえに職人の技が問われるという。
- あんみつ賽の目に切った寒天に、赤えんどう豆や餡、黒蜜をのせた甘味。もとは蜜と豆だけの「みつ豆」に、昭和初期の銀座の甘味処が自家製の餡をのせたのが始まりと伝わり、和菓子と喫茶文化が交わった型とされる。
- 浅草の七味1625年創業と伝わる、浅草・薬研堀に始まる七味唐辛子の元祖とされる店の調合。江戸有数の薬種問屋街だった土地柄から漢方の知識を活かした調合が生まれたとされ、好みに応じたその場調合でも知られる。
- べったら漬け塩で下漬けした大根を米麹と砂糖で漬け込む、江戸のえびす講で売られた浅漬けが起源とされる漬物。麹の自然な甘さが身上で、日本橋の「べったら市」で今も親しまれている。