甘味
いばら餅
Ibara Mochi
上新粉の生地であんを包み、丸くつるりとしたサルトリイバラの葉で包んで蒸した5月の節句菓子。津市では「いばら餅」、地域によって「がんだち餅」「どっかん餅」などと呼び名が変わると伝わる。
- 発祥: 三重県
- 東京から西へ約320km
系譜
いばら餅ないしょ餅
何でできているか
上新粉の生地であんを包み、サルトリイバラの葉で挟んで蒸した餅菓子。葉は丸くつるりとした表面をしていて餅がくっつきにくく、蒸すとほのかな青い香りが移るという。呼び名は土地ごとに違い、津市では「いばら餅」、東紀州地域では「おさすり」、亀山市では「どっかん餅」、伊賀地域では「いばらだんご」と呼ばれるという。
どう作るのか
上新粉と砂糖に熱湯を加え、粉っぽさがなくなるまでこねてから直径八センチほどの円形に伸ばす。あんを包んで二つ折りにし、口をしっかり閉じてからサルトリイバラの葉ではさみ、蒸し上げる。葉が小さい春先は二枚を上下に重ねて挟み、秋になり葉が大きくなれば一枚を折り曲げて包むという。東紀州地域では上新粉を、中南勢・北勢地域では小麦粉を使う家庭が多いともいう。
なぜこの形になったのか
サルトリイバラの葉は丸く表面がなめらかで餅を包むのに適しており、柏の葉が少ない西日本で柏餅の葉の代わりに使われるようになったとも伝わる。五月の節句や、田植えなど農作業の終わりを祝う「野上り」の行事に合わせてつくられ、手伝ってくれた人々と分け合う労をねぎらう菓子として定着したと考えられる。葉は春から秋にしか出ないため、冬は保存した葉を使うという。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
同じ三重県
- あほだき味や匂いが落ちてきた古漬けのたくあんを塩抜きし、醤油だれで炊き直す北勢地域の常備菜。美味しい時期を過ぎてから食べる「あほなことをしている」との自嘲めいた名の由来が伝わる、食品を無駄にしない知恵の料理。
- あらめ巻き水で戻したアラメ(褐藻の一種)でイワシやサンマを幾重にも巻き、醤油と砂糖で煮付けた鳥羽の郷土料理。伊勢神宮にも献上されてきたアラメを使い、地域によって巻く魚が変わると伝わる。
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