甘味
おやき
Akita Oyaki
餅米の生地であんこを包み、こんがりと焼き上げる菓子。野沢菜となすを小麦の皮で包む信州のおやきとは別物で、山の神へのお供えや五城目町の朝市の名物として親しまれてきたと伝わる。
- 発祥: 秋田県
- 東京から北へ約450km
何でできているか
餅米や餅粉でつくった皮であんこを包んで焼いた秋田の郷土菓子。信州のおやきとは異なり中身はあんこで、無添加のやさしい甘さが特徴だという。表面はほんのり焼き目がついて香ばしく、中はもちっとした皮とほろりとしたあんこが層になるという。五城目町の朝市の名物としても知られているという。身近なおやつとして昔から親しまれてきたと伝わる。
どう作るのか
餅粉に熱湯を少しずつ加えながら耳たぶくらいのかたさになるまで練り、あんこを包んで丸く形をつくる。ホットプレートに油を引いて焼き上げる。餅米にかぼちゃやよもぎを練り合わせて色づける家庭もあり、素材そのものの風味を生かすことにこだわってつくられているという。焼きたての香ばしさと、あんこのやさしい甘さが持ち味だという。
なぜこの形になったのか
毎年12月12日に山の神に供えてきたと伝わることから、県南地域ではいまもこの時期におやきをつくる習わしが残っているという。大仙市の一部地域では、体の悪い部分をおやきにゆだねて川に流し無病息災を願う風習もあり、素朴な菓子でありながら祈りの意味も込められてきたと考えられる。祝い事の場でも食べられる、行事と結びついた菓子だという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ秋田県
- 赤ずし(赤漬け)炊いたもち米を赤じそと酢で漬け込み、短く発酵させる秋田の郷土ずし。魚を使わない植物性のなれずしで、お盆に仏前へ供える行事食としても伝わる、酸味の穏やかな夏の一皿。
- あさづけ砕け米をすりつぶして煮た生地を砂糖と酢で味付けし、きゅうりやかぶ、季節の果物を混ぜた甘酸っぱいデザート。一般的な漬物の「浅漬け」とは別物で、田植えを終えた女性たちを癒やす夏の一品と伝わる。
- 江戸系ラーメン醤油ラーメンの表面に、ニラとニンニクを効かせた真っ赤な辛味噌がひとかたまり乗る。溶かしながら食べ進めるうち、あっさりした一杯が少しずつ濃く辛く変わっていく秋田市のご当地ラーメン。
- 干し餅切った餅を吊るし編みにして水に浸し、冬の寒さで凍らせては乾かす「寒締め」を経て作る保存菓子。さくさくとした歯ごたえが持ち味で、腹持ちがよく、田植えの合間の軽食として食べられてきたと伝わる。
- いものこ汁里芋の子芋や孫芋「いものこ」を、鶏肉やきのこ、山菜とともに味噌や醤油で煮た秋の汁物。横手市山内地域特有の土壌で育つ里芋は柔らかな歯ごたえが特徴で、県北のきりたんぽ鍋と対比される郷土料理と伝わる。
- 秋田の酒軟水を使い、灘の硬水とは対照的にまろやかで細やかな酒質を目指すとされる秋田の酒。雪に埋もれた蔵が保温効果を持つことを生かし、低温でじっくり発酵させる造りが伝統として続いているという。