甘味
酒まんじゅう
Sake Manju
米麹でつくった酒種と小麦粉の生地であんを包んで蒸す相模原市の郷土菓子。稲作に向かない土地で小麦を育ててきた歴史を映し、夏祭りに欠かせないごちそうとして親しまれてきたと伝わる。
- 発祥: 神奈川県相模原市
- 東京から西へ約40km
神奈川県相模原市
何でできているか
小麦粉に酒種を混ぜて発酵させた生地で、小豆あんを包んで蒸しあげたまんじゅうとされる。ふんわりとした生地には酒種ならではのほのかな甘い香りが残り、中の小豆あんの優しい甘さと重なり合う。味噌あんを包む場合もあり、地粉を使ったどっしりとした食感は、畑作がさかんだったこの土地らしい素朴な味わいをよく伝えている。
どう作るのか
白飯に水と麹を加えて酒種をつくり、これを小麦粉に混ぜ込んで生地を発酵させる。ふくらんだ生地で小豆あんや味噌あんを丁寧に包み込み、丸めて蒸しあげる。発酵には数日を要するため、近年では日本酒とベーキングパウダーを使って手早く仕上げる簡便な作り方も広まり、家庭でも気軽に作りやすいよう工夫が重ねられている。
なぜこの形になったのか
火山灰の多いこの土地は稲作にあまり向かず、古くから小麦や大麦の畑作がさかんで、地粉を使った食べ物が暮らしに深く根付いていた。生地の発酵には暑さが適していたため、夏の祭りや人寄せに欠かせないごちそうとなり、各家庭で大量に作っては親族に配るならわしが生まれ、嫁入りの心得のひとつともされたと伝わっている。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
対比
同じ神奈川県
- ドリアバターライスに海老のクリーム煮をのせ、ホワイトソースとチーズをかけて焼く洋食。横浜のホテルで、体調の悪い客のために即興で作られたのが始まりと伝わる。海老の代わりに鶏肉やきのこを使う店もある。
- エビマヨ衣をつけて揚げたえびに、マヨネーズをベースにした甘いソースを絡める料理。広東料理の料理人が、アメリカで食べたマヨネーズがけのえび料理に納得がいかず、独自に作り直したのが始まりとされる。
- 牛鍋牛肉や豆腐、春菊などを味噌や醤油だれで最初から煮込む横浜市発祥の鍋料理。開港後に西洋の肉食文化と出会って生まれ、居酒屋の主人が牛鍋屋を開いたのが始まりと伝わる。
- ハリハリ漬け切り干し大根より太く切った「割り干し大根」を醤油だれに漬け込む、三浦半島の郷土料理。パリパリとした歯ざわりが名の由来とされ、大根の名産地三浦市で古くからつくられてきたという。
- へらへら団子薄力粉や白玉粉を練った平たい団子にあんをからめる横須賀市佐島の郷土菓子。夏の船祭りで豊漁と無病息災を願って神棚に供えられ、集まった親族とともに味わう習わしが残っている。
- 平塚系タンメン透き通った塩味のスープにほのかな酸味をきかせ、わかめと刻み玉ねぎをのせる。神奈川に一般的なとろみの強いタンメンとは違い、さらりとした汁が特徴で、平塚の中華店で親しまれてきたと伝わる。