甘味
切り干しいも
Kiriboshi Imo
蒸したさつまいもを薄切りにして天日干しする。遭難した薩摩の船を助けたことがサツマイモ伝来のきっかけと伝わり、遠州の空っ風と長い日照時間が乾燥に適したことで根づいたとされる。
- 発祥: 静岡県御前崎市
- 東京から南西へ約190km
静岡県御前崎市
何でできているか
切り干しいもは、蒸したさつまいもを縦に薄切りにして天日干しにした保存食。江戸時代、御前崎沖で遭難した薩摩の船を大澤権右衛門という人物が助けたことがきっかけで、さつまいもが静岡県に伝わったと伝わる。天日干しにより甘さとやわらかさが際立つとされ、使う品種によって甘みや食感が変わるという。保存食でありながら、一年を通しておやつとして食べられているとされる。
どう作るのか
さつまいもを竹串がすっと通るまで蒸し、熱いうちに皮をむいて縦に薄切りにし、天日で干す。家庭でつくる場合は、天日干しの代わりにオーブンで焼いて乾燥させることもできるという。そのまま食べるほか、トースターや炭火で軽くあぶると、表面はかりっと、中はやわらかく甘みが増すとされる。干し加減は好みに応じて、しっとりからかためまで調整されるという。
なぜこの形になったのか
この地域特有の冬の偏西風「遠州からっ風」と長い日照時間が、干し芋づくりに適していたとされる。さつまいもを煮てから薄く切って干す「煮切り干し法」という製法が考え出され、これが干し芋の始まりになったと伝わり、干し芋は静岡県が発祥とされることが多いという。産地は御前崎市、島田市、焼津市など、遠州灘沿岸に広がっているとされる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ静岡県
- 安倍川もちつきたての餅に砂糖入りのきな粉をまぶす。県内を流れる安倍川にちなむ名で、東海道を旅する人に安倍川の茶屋の名物として親しまれ、『東海道中膝栗毛』にも登場したと伝わる。
- ぼくめし蒸したウナギとささがきごぼうを煮て、炊きたてのごはんに混ぜ込む。太すぎて売り物にならなかったウナギを養鰻場の「木杭(ぼっくい)」でまかない飯にしたのが名の由来と伝わる、大井川流域の混ぜごはん。
- フジキンカ静岡県が育成した系統豚「フジロック」に、中国浙江省原産の希少品種・金華豚を掛け合わせて作出した、静岡県だけの豚。金華豚のやわらかな肉質とフジロック譲りの霜降りを併せ持つとされる。
- 藤枝朝ラーメン朝からラーメンを食べる習慣。温かい一杯と冷たい一杯をセットで頼む型がある。
- 富士宮やきそば戦後、富士宮市内の駄菓子屋やお好み焼き店で子ども向けのおやつとして広まった。コシの強い蒸し麺、ラードを搾った後の「肉かす」、いわしの削り粉「だし粉」の3点が土地の型を作っている。
- がわ生のカツオをたたき、きゅうりや梅干し、青しそとともに味噌で溶いた冷たい汁。カツオ漁に出た漁師が船上で氷水に味噌を溶くとき「ガワガワ」と音がしたことが名の由来と伝わる、夏の漁師めしだったとされる。