甘味
いももち
Imomochi
蒸してつぶしたじゃがいもに片栗粉を混ぜ、焼き目がつくまで焼く軽食。地域によっては「いもだんご」とも呼ばれる。稲作が難しかった時代にもち米の代わりにじゃがいもを使ったのが始まりと伝わる、北海道の定番おやつ。
- 発祥: 北海道
- 東京から北へ約880km
何でできているか
蒸してつぶしたじゃがいもに片栗粉を混ぜ、焼き目がつくまで焼くだけの軽食。地域によっては「いもだんご」とも呼ばれる。男爵いもでつくられることが多く、外はかりっと香ばしく、中はもちもちとした食感が持ち味とされる。バターをのせたり、甘辛いごまダレをつけたりと、食べ方は家庭や地域によってさまざまという。通年出回るじゃがいもを使うため、季節を問わず食べられている。
どう作るのか
蒸したじゃがいもをつぶし、まんじゅう状にととのえたら、あとは焦げ目がつくまで焼く。片栗粉だけでもつくれるが、小麦粉を少し加えると口当たりがなめらかになるという。チーズを中に入れて焼いたり、揚げたり、汁物に入れたりと、家庭によってさまざまなアレンジが加えられ、同じ食材からいくつもの食べ方が枝分かれしている。
なぜこの形になったのか
稲作の生産技術がまだ発達していなかった時代、餅をつくる際にもち米の代わりに、当時すでに豊富に生産されていたじゃがいもを使ったのが始まりと伝わる。明治の開拓期には貴重なエネルギー源として重宝され、その手軽さから庶民の料理として広まっていった。戦時中や戦後の食糧難の時代にも食べられ続け、じゃがいもの代わりにかぼちゃを使う「かぼちゃもち」も、いまに伝わっている。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
- べこ餅上新粉に白砂糖と黒砂糖を混ぜた生地を、木の葉の形に整えて蒸す菓子。白と黒の配色がホルスタインを連想させることから「べこ」の名がついたなど、由来には諸説あると伝わる。
- いももち里芋と米を一緒に炊いてよくつぶし、丸めて串に刺し炭火で焼いて生姜醤油をつける中津川市周辺の一品。稲刈り後のくず米と里芋を合わせたのが始まりとも伝わり、米が不作の年の「かさ増し」だったともいう。
- いももちゆでたさつまいももち粉でペースト状にした生地であんを包み、きな粉をまぶす餅菓子。19世紀後半に鳴門にさつまいもが伝わって以降、手に入りやすい甘みとして各家庭で広まったとされる。
- 鬼まんじゅう角切りのさつまいもを、小麦粉と砂糖を混ぜた生地に入れて蒸す。戦中戦後の食糧難の時代、米の代わりの主食として広まり、角切りの芋が鬼の角のように見えることが名の由来と伝わる。
- いももち赤土の台地で育つさつまいもを、少なめのもち米と合わせて餅にする熊野灘沿岸の菓子。稲作に向かない土地で米を節約する知恵から生まれたとされ、冷めて固くなったら焼いて食べるという。
同じ北海道
- 旭川ラーメン魚介と豚骨を合わせた醤油スープに、ラードで蓋をして冷めにくくする。厳寒の地ならではの工夫とされる。
- 旭川ホルメン旭川の二大名物、醤油ラーメンとホルモン焼きを掛け合わせたご当地グルメ。醤油だれのスープに、下処理して臭みを抜いた豚ホルモンをのせる。2010年代に旭川で考案された。
- ガタタンラーメン芦別市の郷土料理ガタタンをラーメンにした一杯。片栗粉でとろみをつけた塩味のスープに、野菜・肉・魚介など具だくさんの具を合わせ、仕上げに溶き卵を流し入れる。満州からの引き揚げ者が伝えた中華料理が土台にある。
- 美唄のとりめし鶏肉とたまねぎを米と一緒に醤油、砂糖、酒で炊き込むごはん。明治の開拓期、小作人に養鶏を勧めた農場主が、米が実った後に鶏をつぶして客をもてなしたのが始まりと伝わる美唄市中村地区の郷土料理。
- 美唄やきとりモツを中心に、内臓から皮まで一羽分を一本の串に刺す。
- びらとり和牛日高地方・平取町で育つ黒毛和種。昭和37年に島根県から導入された繁殖牛を礎とし、冬の厳しい寒さの中でじっくりと肥育され、味の濃さに定評があるという。札幌をはじめ道内で広く親しまれる銘柄になったという。