甘味
しだみだんご
Shidami Dango
どんぐり(しだみ)を茹でて乾燥させ、木灰であく抜きしてつぶし、砂糖を加えて団子にする。凶作でも実る備蓄食料として県北・奥羽山系地域で重宝され、久慈地方の団体が今もレシピを伝えている。
- 発祥: 岩手県久慈市
- 東京から北へ約530km
岩手県久慈市
何でできているか
どんぐりを意味する「しだみ」に砂糖を加えてだんご状にした、県北地域や奥羽山系・北上山系地域の菓子とされる。あく抜きした「しだみ」をつぶし砂糖を加えただんごのほか、小麦粉の生地で「しだみあん」を包んで蒸した菓子もあるという。カロリーやたんぱく質、脂質、炭水化物は白米と同じくらい含まれるとされ、近年は自然食として注目されているという。
どう作るのか
皮を取りアクや渋みを抜きながら煮た「しだみ」をつぶしたものに砂糖を加え、だんご状に成形し、好みできな粉をつけて食べる。あるいは小麦粉を熱湯で練った生地で「しだみあん」を包み、蒸しあげる。9月から10月にかけて拾ったものをすぐにゆでて乾燥させ、食べる前にアク抜きするという手間のかかる工程を経るとされる。
なぜこの形になったのか
夏に太平洋から吹く冷たい風「やませ」の影響で凶作になることが多かった県北地域や奥羽・北上山系地域では、凶作時も実る「しだみ」が乾燥保存できる備蓄食料として重宝されたと伝わる。戦後は農耕技術の発達で救荒食としての役割を終えたが、近年の自然食ブームで再び注目されるようになったと考えられ、木灰であく抜きする手間のかかる食材とされる。
食べに行く前に
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対比
同じ岩手県
- 小豆ばっとう小麦粉を寝かせて幅広のうどん状に切り、ざらめで甘く煮た小豆汁に合わせる。建前や庭じまいの祝いに三陸沿岸地域で作られ、お盆の七日目に7回食べると無病息災とする風習も残る。
- ひなまんじゅう米粉の生地に食紅で色をつけ小豆あんを包み、木型や竹串で花や桃、うさぎなど30種以上の形に整える。花巻市大迫町のひな人形めぐりの風習とともに伝わり、桃の節句に「きりせんしょ」と共に供えられる。
- 氷頭なます鮭の頭の軟骨部分「氷頭」を薄くスライスし、塩をして酢でしめてから大根とにんじんのなますと和える。一尾からわずかしか取れない珍味とされ、宮古湾に鮭が遡上する三陸沿岸で正月料理として伝わる。
- 伝統餅料理あんこやずんだ、くるみ、納豆、雑煮など約300通りの食べ方がある餅料理の総称。仙台藩の命で月2回餅を搗いた風習が根付き、一関では年60回以上餅を食べる「餅暦」と、儀礼作法に則る「餅本膳」が今も残る。
- いもの子汁秋に旬を迎えるさといもを鶏肉や豆腐、大根、にんじんとともに醤油味で煮込む。さといも栽培に適した北上川流域の秋の味覚で、川岸に集まって鍋を囲む「芋煮会」が今も北上市二子地区で受け継がれている。