甘味
かしわ餅
Kashiwa Mochi
かしわの葉が自生しない島根では、サルトリイバラの葉であんもちを包んで蒸す。地域により「かたらもち」「まき」とも呼ばれ、端午の節句や田植え後の労をねぎらう日に食べられている。
- 発祥: 島根県松江市
- 東京から西へ約610km
島根県松江市
何でできているか
「かしわ餅」は、島根県内では自生しないかしわの葉の代わりにサルトリイバラの葉を使ってつくる餅菓子で、端午の節句の時期に子どものおやつとして親しまれている。もち米とうるち米の粉を蒸した餅の中には小豆やそら豆などでつくった甘いあんが入っており、蒸したサルトリイバラの葉から漂う良い香りが食欲をかきたてる。
どう作るのか
もち米とうるち米の粉を水で溶いてこね、団子状にしたものをサルトリイバラの葉で巻いて蒸す。サルトリイバラの葉は表面がツルツルしていて餅がはがれやすいため、蒸す前に葉に油をたらしたり片栗粉をまぶしたりするとよいとされる。餅がかたまっても、ゆで直せば再び柔らかくなるため、小腹が空いたときの間食や子どものおやつとして親しまれている。
なぜこの形になったのか
サルトリイバラの葉は、トゲのある木質のツル植物で、トゲに引っかかるとサルでも身動きが取れないという意味から名付けられたと伝わる。「かしわ餅」の呼び名は地域によってさまざまで、東部では「かたらもち」、大田を含む西部では「まき」、隠岐では「かたりまんじ」と呼ばれているという。6月、7月ごろの「泥落とし」という田植えの労をねぎらう行事でもつくられ、農作業で疲れた体を癒すごちそうとして「泥落とし団子」とも呼ばれてきたと伝わる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ島根県
- あご野焼きトビウオ(あご)のすり身を串を使わず焼き上げた出雲地方の野焼き。パリッとした表面と上品な甘みが、島根の定番土産として好まれているという。焼き上げる際に立つ香ばしいにおいも魅力のひとつという。
- アゴの子旨煮初夏にとれる子持ちトビウオの卵、アゴの子を出汁と醤油で炒め煮にした隠岐の酒の肴。粒が大きくねっとりとした食感が特徴で、しょうがを添えると魚卵特有のクセが和らぐという。
- 赤貝がらん蒸し中海でとれるサルボウガイ(赤貝)を殻ごと醤油だしで蒸す出雲地方の料理。別名「赤貝の殻蒸し」。殻を洗う音や「殻」がなまったことが名の由来ともいわれ、正月料理として親しまれてきたという。既存の「akagai」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。
- 小豆雑煮甘さを控えて煮た小豆に丸餅を入れた雑煮で、あっさりとした味わいが「ぜんざい」に近いとされる。出雲地方では元旦のすまし雑煮に続き、正月二日から食べる家庭もあるという。広域の伝承のため出雲市を代表点とした。
- ばくだんおにぎり隠岐でとれる香り高い岩のりを軽くあぶり、醤油を塗って丸く大きなおにぎりを覆うように巻いた一品。見た目の豪快さから「ばくだん」と呼ばれ、弁当やおやつとして食べられている。出雲地方にも伝わる広域の料理。
- ドジョウのけんちんじる安来市に伝わる、ドジョウをごぼうや大根、しいたけと一緒にすまし汁仕立てで煮たけんちん汁。「ウナギ一匹ドジョウ一匹」と言われる養生食で、田植え後の泥落としに食べられたという。既存の「dojo」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。