ITADAKI ATLAS

甘味

ほう葉巻き

Hoba Maki

熱湯でこねた米粉の生地であんを包み、朴の葉に包んで蒸す木曽地域の祝い餅。柏の木がない山あいでは代わりに朴の葉を使うようになったと伝わり、翌日の方が葉の香りが移って美味しいという。

  • 発祥: 長野県
  • 東京から西へ約190km
長野県

何でできているか

熱湯で耳たぶほどの硬さに練った米粉の生地で、つぶしあんや小豆あんを包み、朴の葉でくるんで蒸す。蒸したてはもちっとやわらかく、時間が置かれるほど葉の青々しい香りが餅にじんわりと移っていくのが持ち味とされる。木曽地域では、蒸した翌日のほうが香りが深まって美味しいと言われ、井草や藁でしばった葉の結び目をほどく瞬間から山の匂いが立つという。

どう作るのか

米粉に熱湯を注いでよくこね、ひとにぎり分の生地を丸く広げてあんを包む。それを一枚ずつ朴の若葉でくるみ、新しい井草や藁でしばって蒸し器で蒸し上げる。枝先に連なる5、6枚の葉をつなげたまま、一枚ずつ餅を包んでいくのが昔ながらのやり方と伝わる。近年はゆず味噌あんや白みそ胡桃あんなど、家庭や店ごとに工夫された餡も見られるという。

なぜこの形になったのか

端午の節句といえば柏餅が定番だが、標高の高い木曽地域には柏の木が育たず、代わりに初夏に大きく葉を広げる朴の木が使われるようになったと伝わる。朴葉には防腐効果があり、古くから食べ物を包むのに使われてきたという。ひと月遅れの6月5日に祝う木曽の節句の風習と、山あいの気候が育てた身近な植物とが結びついて生まれた行事食とみられる。

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