甘味
いのこ餅
Inoko Mochi
うるち米ともち米に里芋を炊き込んでつぶし丸めた餅に、塩を効かせた小豆あんをまとわせる。旧暦10月の亥の日、実りに感謝して田の神に供える行事食とされ、県南部の一部では秋祭りでもつくられているという。
- 発祥: 和歌山県
- 東京から西へ約450km
和歌山県
何でできているか
「いのこ餅」は、うるち米ともち米に里芋を炊き込んでつぶし、丸く握った生地に塩を効かせた小豆のつぶあんをまとわせた餅菓子となっている。里芋のでんぷんのおかげでお餅のように硬くならず、冷めてもやわらかな口当たりが続くのが持ち味とされる。田辺市大塔村鮎川地区ではお神酒や焼いたサンマの干物、新米の俵を添えて供えるなど、秋祭りの供物としての色合いも濃い。
どう作るのか
うるち米に半量程度のもち米と里芋を合わせて炊き上げ、冷めないうちに芋を潰しながらごはんとかき混ぜる。これを「さるの頭」と呼び、あんころ餅より一回り大きいくらいに丸くにぎる。その上に塩を加えた小豆のつぶあんをまとわせて仕上げる。かつてはあんに砂糖を入れなかったといい、里芋のでんぷん質のおかげで冷めても硬くならず、やわらかな食感が保たれる。
なぜこの形になったのか
農耕の神とされる亥は、旧暦2月の春の亥の子に田へ訪れ、10月の秋の亥の子に帰っていくと伝わる。稲作が盛んだった県北部地域では、収穫を終えた亥の日に実りへの感謝を込めて、亥の好物とされる小豆あんをまとわせた「いのこ餅」を供える習慣があったという。県南部の田辺市大塔村鮎川地区でも秋祭りでつくられ、新米の俵や焼いたサンマの干物を添えて供える習わしが残っているとされる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
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- ぼうり皮をむかない里芋の親芋を二日がかりで煮込む、田辺市大塔村鮎川に伝わる正月の一皿。護良親王を助けなかった非礼を600年悔い、餅つきをやめて代わりに食べ続けたとの言い伝えが残っているという。
- ごま豆腐生のごまの皮を除いてすり潰し、高野山の水と吉野葛で練り上げて炊く精進料理の一つ。肉や魚を断つ修行僧のたんぱく源として生まれたと伝わり、今では高野山の土産や和食の一品として広く親しまれている。
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