甘味
あかねこ
Akaneko
蒸したもち米と小麦粉をついた餅に砂糖ときな粉をまぶす「半夏生もち」。田植えを終えた感謝と豊作祈願で食べられ、皮ごと挽いた小麦粉で餅が褐色になり、猫の丸い背中に似ることから名がついたと伝わる。
- 発祥: 大阪府
- 東京から西へ約400km
何でできているか
蒸したもち米と小麦粉をついた餅に、砂糖ときな粉をまぶした半夏生の行事菓子とされる。半夏生もちとも呼ばれ、小麦粉が入ることでもち米だけの餅よりも粘りが少なくさくさくとした食感になり、見た目が猫の丸い背中に似ていることから名がついたとされる。中河内から南河内にかけての地域で伝えられてきたという、素朴で懐かしい味わいの菓子とされる。
どう作るのか
一昼夜水につけたもち米と、水などを加えて耳たぶほどのやわらかさにこねた小麦粉をあわせて蒸し、餅つき機でつく。ほどよい大きさにちぎり、砂糖を混ぜたきな粉をまぶしていただく。かつての自家製小麦粉は皮ごと挽いていたため褐色になり、できあがるもちの色にも影響していたとされ、もち米だけでつくる餅よりもさっぱりとした後味になるという。
なぜこの形になったのか
半夏生は夏至から11日目ごろにあたる7月2日から7日ごろを指し、農家がこの時期までに田植えを終えるならわしがあったと伝わる。田植え前に収穫した小麦と前年収穫したもち米を使い、田植えの終わりへの感謝と豊作への祈りをこめてつくられてきたとされる。季節が近づくと、地域の菓子店や道の駅などで販売されるようになるといい、農作業の節目を祝う行事食として受け継がれてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ大阪府
- バッテラ薄切りの〆鯖と白板昆布を木枠で押し固める箱寿司。南船場の「寿司常」が明治24年に考案し、当初使ったコノシロの寿司の形が小舟に似ていたことからポルトガル語で小舟を意味する名がついたと伝わる。
- 紅しょうが天梅酢に漬けた紅しょうがの薄切りに衣をつけて揚げる天ぷら。梅酢の酸味としょうがの辛みが酒によく合い、昭和15年発表の織田作之助『夫婦善哉』にも一銭天ぷらとして登場するほど古くからの大阪庶民の味という。
- 紅ずいきと油揚げの炊いたん背丈2mにもなる赤褐色のずいき「紅ずいき」を酢水でアク抜きし、油揚げと出汁・醤油で煮含める夏のおばんざい。スポンジ状の断面が味をよく含み、大阪府の「なにわ特産品」にも選ばれているという。
- どて焼き下茹でした牛すじを、鍋のふちに土手のように盛った味噌とみりんで長時間煮込む。甘辛く濃厚な味わいが酒によく合い、新世界エリアに提供店が多い大阪の下町グルメとして親しまれているという。
- 恵方巻き節分の日、その年の縁起の良い方角「恵方」を向いて無言で丸かぶりする太巻き寿司。起源は定かでないが、花街の遊びや大阪・船場の商家が商売繁盛を願っておこなったなど諸説が伝わっている。
- がっちょの唐揚げ大阪湾でよくとれる体長10〜20cmほどの小魚「がっちょ」(ネズミゴチなど)を松葉おろしにして片栗粉をまぶし揚げる。骨まで丸ごと食べられ、昔からおやつや酒肴として親しまれてきた泉州の特産という。