土地が仕込むもの
発酵・保存
95件
主なジャンル
ジャンルを分けていない料理51
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- あちゃら漬けAchara Zuke白瓜やなす、れんこんなど夏野菜を赤唐辛子入りの甘酢に漬ける。博多湾の南蛮貿易で伝わったポルトガル語「アチャール」が語源とされ、お盆に客をもてなす縁起物の奇数野菜を使うという。
- あほだきAhodaki味や匂いが落ちてきた古漬けのたくあんを塩抜きし、醤油だれで炊き直す北勢地域の常備菜。美味しい時期を過ぎてから食べる「あほなことをしている」との自嘲めいた名の由来が伝わる、食品を無駄にしない知恵の料理。
- あざらAzara長く漬け込んで酸味の増した白菜の古漬けと、メヌケのあらを酒粕でじっくり煮込む気仙沼の料理。冷めても、翌日煮返してもうまみが増すと伝わる、庶民に親しまれてきた一皿。
- 豚味噌Buta Misoゆでた豚肉を味噌や砂糖と混ぜ合わせてつくる常備菜。奄美地域では落花生やカツオ節も加える。年に一度しめる島豚を余さず食べるため、保存のきく料理として塩漬けなどとともに生まれたと伝わる。
- いわしの卯の花漬けIwashi no Unohana-zuke酢でしめた背黒イワシを、甘酢で炒ったおからと人参、しょうがとともに漬け込む保存食。おからの白さを卯の花に見立てて名がつき、型崩れや酸化を防ぐ効果もあるとされ、正月のお節や日々の常備食として親しまれてきた。
- ふぐの子の粕漬けFugu no Ko no Kasuzukeゴマフグの卵巣を2年以上塩蔵したのち佐渡の酒粕で長期熟成させる珍味。ふぐ調理師免許を持つ者が処理したものだけが出回り、江戸時代から佐渡でつくられてきたと伝わる。
- ごさい漬けGosai-zuke塩漬けにして発酵させたイワシと大根を、柚子と唐辛子とともに漬け込む鹿行地域の冬の保存食。近年はイワシの水揚げが減り、代わりにサンマでつくられることが多くなっている。
- はまなみそHamana Miso米麹でつくった甘酒に豆麹と醤油、塩漬けなすを混ぜて重石をし、20日ほど発酵させる福井の冬の保存食。徳川家康の好物「浜納豆」が越前に伝わり土地の気候に合わせて変化したものと伝わり、酒の肴にもよく合う。
- へしこHeshiko塩をしたサバをさらに半年ほど糠に漬けこむ、若狭・越前海岸の保存食。糠を落として炙ったり茶漬けや寿司ネタにするなど食べ方は幅広く、厳しい冬を越すたんぱく源だったと伝わる。
- 本みりんHon mirinもち米・米麹・アルコールを原料に糖化・熟成させる、アルコール分12〜14%ほどの酒類に分類される調味料。糖類などで似せた「みりん風調味料」とは別物とされ、上品な甘みとコクを料理に与える。
- いかにんじんIka Ninjin細切りにしたするめいかと人参を、醤油とざらめを煮たてたたれに漬け込む福島市の常備菜。もとは雪深い冬の保存食として作られていたとされ、するめのこりこりした食感と甘辛い味がご飯を進ませるという。
- いかなご醤油Ikanago shoyuイカナゴを塩とともに半年以上発酵させて造る魚醤で、香川県高松市庵治町が主産地とされる。一時は姿を消したが1998年頃に地元有志の手で復活したと伝わり、日本三大魚醤の一つに数えられる。
- いしり(いしる)Ishiru能登半島に伝わる魚醤で、内浦地区ではイカの内臓、外浦地区ではイワシやサバを主原料とするとされる。1年以上発酵・熟成させて造る技術は国の登録無形民俗文化財となっており、日本三大魚醤の一つに数えられる。
- いわしの卯の花漬けIwashi no Unohana-zuke新鮮なイワシを塩と酢でしめ、酢と砂糖で炒ったおからに柚子と唐辛子とともに漬け込む保存食。「卯の花」はおからの別名で、北部の漁港でとれるイワシを長く味わうための工夫と伝わる。
- じゃこごうこJako Goukoぬか床で数ヶ月漬け込んだ泉州水なすの古漬けを塩抜きし、海老じゃことともにだし・醤油で炊く常備菜。「じゃこ」は小海老、「こうこ」は漬物を指す泉州の言葉で、じゃこなすとも呼ばれるという。
- 粕酢Kasu-zu酒粕を原料に造る赤みを帯びた酢で、愛知県半田市の酒造家が江戸時代に生み出したとされる。当時高価だった米酢より安価に旨味の強い酢を供給できたことから、江戸の握りずし文化の広がりを支えたとされる。
- 金山寺みそKinzanji Miso大豆に麦麹を合わせ、なすやしょうが、みょうがなど夏野菜を漬け込んで発酵させたおかず味噌。中国から伝わった製法という説があり、8代将軍吉宗に献上されたことで江戸にも広まったと伝わる。
- こはだの粟づけKohada no Awazuke塩でしめて酢漬けにしたこはだを、クチナシで黄色く染めた蒸し粟と交互に重ねて漬ける正月料理。出世魚であるこはだを使うことで縁起を担ぎ、酢を強めにすることで重箱に詰めても日持ちするようにしたと伝わる。
- 米酢Kome-zu米と水のみを原料とする、JAS規格で穀物1リットルあたり米40g以上の使用が定められた醸造酢。半年から1年ほど熟成させて造られ、他の穀物酢に比べてまろやかで旨味を感じやすいとされる。
- くじらのたれKujira no Tare体長12mほどのツチクジラの肉を、醤油と酒、しょうがのたれに漬けてから干した保存食。木の皮のように黒く見た目は素朴だが、冷蔵庫のない時代の保存の知恵から生まれ、南房総で暮らした人が里帰りの土産に買い求めるという。
- 黒酢Kurozu屋外に並べた壺の中で米・麹・水を仕込み、発酵と熟成を1年前後かけて行う米酢。鹿児島県霧島市福山町が発祥地とされ、良質な水と米、壺づくりに適した気候風土が揃ったことで生まれたとされる。
- 黒づくりKurozukuriスルメイカの身とキモをイカスミで和え、冷蔵庫で熟成させる塩辛。加賀藩主が将軍家に献上したという記録が残るとされ、一般的な赤づくりより生臭さが少なくまろやかな塩味という。
- キャベツとマスの漬物Kyabetsu to Masu no Tsukemono塩漬けにしたキャベツと、酢と酒で臭みを抜いたマスを甘酒だれで合わせ漬ける。海産物が乏しかった津軽内陸部で、保存のきく塩マスを余さず使う知恵から生まれた漬物である。
- まご茶漬けMago Chazukeたたいた新鮮なアジをごはんにのせ、熱いお茶や湯をそそいで醤油とわさびで食べる。漁の合間に「まごまごしないで早く食え」の意から名がついたと伝わる、伊豆半島全域の漁師めしとされる。
- ママカリの酢漬けMamakari Suzuke瀬戸内海でとれる小魚ママカリを、しょうがや昆布入りの甘酢に漬けた岡山の定番。「ご飯を借りに行くほどおいしい」が名の由来とされ、漬かるほど骨まで柔らかくなるという。漬物ジャンルではなく魚介の甘酢漬けの保存食のため棚は fermented、ジャンルは null とした。
- 身欠きにしんの糀漬けMigaki Nishin no Kouji Zuke戻した身欠きニシンを大根や白菜と一緒に塩で下漬けし、甘酒で仕上げる阿賀町津川の郷土料理。北前船が運んだ身欠きニシンを内陸で活かす知恵から生まれ、正月のごちそうとして食べられてきたと伝わる。
- 三河みりんMikawa mirin醸造に適した気候と海運の便に恵まれた愛知県碧南市を中心に、江戸時代から続くみりんの産地。余った酒粕を蒸留した粕取り焼酎で仕込み、江戸へ運ばれて広まったのが始まりとされる。
- みきMiki米粉とさつまいも、砂糖を発酵させた乳酸菌飲料。祭事で神に捧げる口噛み酒を起源とすると伝わり、できたては甘く、日が経つほど酸味が増していく変化も奄美地域では好まれている。
- なまぐさこうこNamagusa Kouko新潟市角田浜地区に伝わる、塩漬けにしたイワシを煮溶かした汁で大根を漬け込む漬物。地元でとれるイワシを無駄なく使う知恵から生まれたとされ、正月にはどの家庭でも食べられていたと伝わる。
- 奈良和えNara-ae刻んだ奈良漬をぜんまいやかんぴょう、薄揚げの煮ものに加えて和える奈良の家庭料理。冷めて味がなじんだ頃に食べるとされ、奈良漬が苦手な子どもにも好まれる一皿として給食にも取り入れられている。
- 煮たくもじNita Kumoji塩抜きしたかぶの葉の漬物を油で炒め、醤油やみりんで水分がなくなるまで煮しめる飛騨地域の一品。春先に酸っぱくなった漬物を捨てずに食べ切る知恵から生まれたとされ、仕上げにごま油と白ごまを効かせるという。
- のうさばNosabaホシザメを開いて数週間天日干しにし、正月前に調味液へ漬け込む。数の子が手に入らなかった頃の代用品ともいわれ、鐘崎地域では「鐘崎数の子」の別名で正月のおせちに欠かせないという。
- 近江牛の味噌漬Omi Gyu no Misozuke近江牛を白味噌に数日漬け込んでから焼く料理。江戸時代に彦根藩が薬用として将軍家へ献上した牛肉の味噌漬けが起源のひとつとされ、国内最古のブランド牛の歴史を今に伝える一皿とされる。
- おなめOname麦こうじと大豆で作る発酵食品で、冷蔵すれば半年ほど日持ちする常備菜。秩父地域を中心に伝わり、塩漬けのなすやしいたけを混ぜ込んで、夏の食欲がない時期にも食が進む。
- 魚の漬物(塩辛)Sakana no Shiokaraイワシやサンマ、サバ、カツオなどを一匹丸ごと塩で漬け込み、秋から冬に仕込んで春に食べる保存食。冷蔵庫のない時代、熊野灘の好漁場で大量にとれた魚を余さず活かす知恵として伝わってきたという。
- 鮭の焼漬けSake no Yakizuke村上市に伝わる、白焼きにしたサケを酒とみりん、醤油を合わせたたれに漬け込んだ料理。冷凍技術がなかった時代の保存食が起源とされ、冷めても身がふんわりとして固くならないのが特徴と伝わる。
- せぐろいわしのごま漬けSeguro Iwashi no Goma-zuke日本最大級の水揚げを誇る九十九里浜のカタクチイワシを塩でしめ、炒りごまと生姜、赤唐辛子で漬け込む保存食。大量に獲れても傷みやすいイワシを長くもたせる知恵として伝わってきたという。
- 紫錦梅Shikinbai水戸藩主・徳川斉昭が偕楽園の梅を余さず使おうと考案したとされる、傷んだ梅の実を割って赤しそと塩で漬け込んだ保存食。梅びしおとも呼ばれ、ご飯やたたききゅうりに和えて食べる。
- 金山寺味噌Shizuoka Kinzanji Miso米麹と豆麹で冬瓜やなす、生姜、しその実などの夏野菜を漬け込んで発酵させる、そのまま食べる「なめ味噌」。もとは寺で夏野菜を冬に食べるための保存食で、県内各地のほか和歌山や千葉でも食されると伝わる。
- しょっつるShottsuruハタハタなど近海の魚を塩とともに1年以上発酵させて造る魚醤。江戸時代初期には各家庭で作られていたと伝わり、日本三大魚醤の一つとされる。冬の鍋料理「しょっつる鍋」の味の決め手として知られる。
- しょうゆ豆Shoyu Mame麹で発酵させた大豆に米麹を合わせ、生醤油に漬け込んで1ヶ月以上熟成させる北信・中信地域の発酵食品。「食べる醤油」ともいわれ、香川県のそら豆を使う同名の料理とは全く別物だという。
- しょうゆの実Shoyu no Mi大豆、小麦、米に種麹を混ぜた麹に塩水を加えて発酵させる庄内の万能調味料で、江戸時代から食べられてきたという。ご飯にのせたり冷奴や焼き肉のたれに使ったりと、麹の量で甘みや塩気が家ごとに変わる。
- スルメの麹漬けSurume no Kouji Zuke秋にとれたスルメイカを海風で干し、刻んで麹に漬け込んで熟成させる、雪深い鳥取の冬の保存食。きゅうりやなすなど塩漬け野菜と一緒に漬けることが多く、麹の甘みが染み込んで柔らかくなるという。
- すしこSushiko蒸したもち米に赤しそやキャベツ、きゅうりの古漬けを合わせて重石をかけ、乳酸発酵させる「ごはんの漬物」。津軽地方西北部の米どころで冬の保存食として育まれ、農作業の合間の栄養補給にもされた。
- 豆腐の梅酢づけTofu no Umezuzukeかための豆腐を炭火で何度も焼いてから梅酢に1週間から10日漬け込む津野山地区の保存食。梅酢で赤く染まった見た目が特徴で、塩分が高く薄く切って酒の肴として食べられてきたという。
- 漬物味噌煮Tsukemono Misoni白菜の切り漬けを煮干しだしと郡上味噌の鍋で煮込む郡上市の一品。炭焼き小屋の作業者が鯖缶を器代わりに漬物を入れて食べたのが始まりと伝わり、酸味の出た古漬けほど味が良いとされるという。
- わかさぎとれんこんの酢漬けWakasagi to Renkon no Suzuke霞ヶ浦でとれる小魚のワカサギを揚げ、薄切りのれんこんとともに甘酢に漬け込む料理。骨まで丸ごと食べられる手軽さと、酢の効いたさっぱりした後味が特徴。柚子の皮を添えて香りを添えることもある。
- しょうゆの実Shoyu no Mi煮た大豆に麦麹を混ぜてわらに包み、数日発酵させる芦安地域の保存食。各家庭で醤油をつくった名残の副産物とされ、貴重なたんぱく源として麦ごはんにのせて食べてきたと伝わる。
- ゆず巻きYuzu Maki宇都宮市北部でとれる香り高い寒冷ゆずの皮を大根で巻き、2〜3日甘酢に漬け込む正月料理。半日ほど大根を干すと歯ごたえと保存性が増すといい、秋祭りにも欠かせない一品とされる。
- 柚子大根Yuzu Daikon天日干しした大根で柚子の皮を巻き、昆布で結んで甘酢に漬ける冬の一品。北部で柚子がよくとれることから根づいた料理とされ、正月のおせちの箸休めとしていまも親しまれている。
- ぜいたく煮Zeitaku Ni塩の抜けた古漬けのたくあんを水で塩抜きし、だし汁と醤油で炊き直した湖北地域の料理。漬物をわざわざ煮る手間のかかる料理であることが名の由来とされ、仏事に欠かせない定番として伝わる。