発酵・保存
米酢
Kome-zu
米と水のみを原料とする、JAS規格で穀物1リットルあたり米40g以上の使用が定められた醸造酢。半年から1年ほど熟成させて造られ、他の穀物酢に比べてまろやかで旨味を感じやすいとされる。
何でできているか
米と水だけで造られる、まろやかで旨味を感じやすい酢。ツンとくる酸の刺激よりも、口に含んだあとにふわりと広がる米の甘みと丸みが先に立つ。すし飯に混ぜると、酢の角が立たずに米粒全体になじみ、酢飯特有のつやとまとまりを生むとされる。合わせ酢にしても他の調味料を邪魔しない懐の広さがあり、南蛮漬けや酢の物でも素材の味を引き立てる。加熱すると酸味がさらに丸くなるため、合わせ酢を煮切って使う料理にも向くとされる。
どう作るのか
蒸した米に麹と酵母を加えて酒を造り、それに酢酸菌を加えてさらに発酵させる二段階の工程を経る。JAS規格では穀物1リットルあたり米40g以上の使用が定められており、半年から1年ほど熟成させることでとがった酸味が落ち着き、まろやかさが増すとされる。米の使用量が多いほど旨味とコクが強く出るという。発酵と熟成の両方に時間をかける分、大量生産の合成酢よりも手間のかかる造り方とされる。
なぜこの形になったのか
米を原料にできる土地であれば全国どこでも造れたことから、地域を問わず広く根付いたとされる。酒造りの技術がそのまま酢造りにも応用できたため、日本酒の産地と重なる形で酢の産地も各地に生まれたと考えられている。他の穀物酢に比べてまろやかで旨味を感じやすいとされ、和食全般の基準となる酢として扱われてきた。すし文化の広がりとともに、酢そのものの需要も各地で高まったと考えられている。