発酵・保存
すしこ
Sushiko
蒸したもち米に赤しそやキャベツ、きゅうりの古漬けを合わせて重石をかけ、乳酸発酵させる「ごはんの漬物」。津軽地方西北部の米どころで冬の保存食として育まれ、農作業の合間の栄養補給にもされた。
- 発祥: 青森県
- 東京から北へ約570km
系譜
すしこ鮭の飯ずし
何でできているか
蒸したもち米を赤しそやキャベツ、きゅうりの古漬けなどと合わせて乳酸発酵させた、いわば「ごはんの漬物」とされる津軽地方西北部の郷土料理。長く漬け込むほど酸味が増し、独特のドロリとした食感に変化していくという。「赤めし」とも呼ばれ、ごはんのおかずとして味わう珍しい食べ方が特徴とされ、栄養価も高まるとされる。
どう作るのか
蒸したもち米と、塩でもんだ野菜や古漬けを混ぜて重石をして寝かせる。冬には一斗樽に漬けこみ、野菜の少ない季節の保存食として重宝されたという。数日経つと発酵が進みドロリとした食感になり、人によって好みの発酵具合が異なるとされる。現代では女性を中心に、夏場に食欲を促す一品としても好んで食されているという。
なぜこの形になったのか
津軽地方の西北地域は江戸時代に大規模に開墾された米どころで、どの家庭でも樽に漬け込み冬の保存食にしたと伝わる。もち米は腹持ちがよく力もつくとされ、体力の要る農作業時に田んぼへ持参して合間に食べる知恵でもあったという。雪に閉ざされる冬を越すための、津軽ならではの発酵の知恵と考えられ、魚を漬け込む「飯ずし」とは区別されるという。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ青森県
- べこもちもち米粉とうるち米粉の生地を色付けし、棒状に組んで蒸すと切り口に模様が現れる。米が貴重だった下北地方で端午の節句のハレ食として食べられ、大間町を中心に柄が発展した。
- ひっつみこねた小麦粉の生地を手でちぎって鶏だし醤油の汁に入れ、人参やごぼうとともに煮込む。旧南部藩領だった青森県南東部から岩手県北中部にかけて伝わり、米が不作の年の主食代わりとされた。
- かっけそば粉を薄くのばして三角形に切り、大根や豆腐とだしで煮てにんにく味噌をつけて食べる。南部藩がそば切りを禁じたため、切れ端を三角に整えて食べたのが始まりと伝わる南部地方の料理。
- くじら汁塩漬けにしたクジラの脂身を湯通しして脂を落とし、大根や人参、じゃがいもとともに大鍋で煮込む。捕鯨基地があった八戸周辺に伝わる正月料理で、日を経るごとに味がなじむとされる。
- 豆しとぎ煮て潰した青大豆に米粉と砂糖を混ぜてこね、かまぼこ形に成形して切り分ける。米の代わりに大豆でかさ増しした南部地方の生菓子で、山の神や農神への年取りの供え物として作られてきた。
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