土地
福島県
47件
●生まれた料理 40件(会津ラーメン、会津カレー焼きそば、ソースカツ丼(会津) ほか)・●育てる食材 5件(会津牛、会津地鶏、伊達鶏 ほか)・●仕込む 2件(いかにんじん、三五八漬け)・○本場 2件
この土地で生まれた40
- 会津ラーメンAizu Ramen醤油手打ちの平打ち太麺と、澄んだ醤油スープ。会津若松市の食堂が横浜で覚えた味を持ち帰ったのがはじまりとされる、喜多方とは別に育った会津地方のもう一つの中華そば。
- 会津カレー焼きそばAizu Curry Yakisoba福島県会津若松市で広まったソース焼きそばにカレーのルーをのせる一皿。食堂「トミーフード」が焼きそばにカレーをかけて出したのが始まりとされ、安さとボリュームで若者を中心に人気を集めたと伝わる。
- ソースカツ丼(会津)Aizu Sōsu Katsudonとろみのある甘辛ソースをたっぷりかけた会津のソースカツ丼。由来は複数説あり定まっていないが、大正期の洋食文化を土台に、会津の日常の中で磨かれてきたとされる郷土の味である。
- 会津山塩ラーメンAizu Yamajio Ramen塩温泉水から作る山塩を使った塩ラーメン。まろやかな塩気が特徴。
- あんこうのとも和えAnko no Tomoaeあんこうの肝をフライパンで炒って味噌と砂糖を加えて練り、ゆでたあんこうの身と切り干し大根に絡める相馬の料理。もとは5月の田植えを手伝ってくれた人たちへのご馳走として振る舞われていたという。
- あんぽ柿のなますAnpogaki no Namasu皮をむいて天日干しにした「あんぽ柿」を大根、にんじんとともにせん切りにし、酢と砂糖で和える正月料理。江戸時代に梁川(現伊達市)に住んでいた七右衛門が柿の木を植えたのが始まりと伝わっている。
- 馬刺しBasashi戊辰戦争の負傷者に馬肉を食べさせたのが始まりとされる、会津若松の生食文化。内陸で新鮮な魚が手に入りにくかったこの地では「刺身」といえば馬刺しを指すとまで言われ、からし味噌をつけて食べるのが特徴という。
- ぼうたら煮Bodara-niかちかちに乾燥させた棒鱈を一週間ほどかけて水で戻し、醤油と砂糖で骨までやわらかくなるまで何日も煮込む会津若松の正月料理。新鮮な魚介が届きにくい内陸で、たんぱく源として重宝されてきたと伝わる。
- 大根もちDaikon Mochi皮に赤い筋が入る会津赤筋大根をすりおろし、刻んだねぎやアミ、米粉と混ぜて焼く郡山の料理。お好み焼きに近い焼き方だが、煮崩れしにくい大根の風味がしっかり残るのが持ち味だという。
- えごEgoエゴ草という海藻を30分ほど煮て溶かし、型に流して冷やし固める西会津の料理。江戸後期に新潟から酒の肴として持ち込まれ、宿場町だった西会津に根づいたとされ、からし醤油をつけて食べることが多いという。
- 福島鶏白湯Fukushima Tori Paitan塩会津地鶏・川俣シャモ・伊達鶏、福島県産の地鶏だけを使った白濁スープ。震災後の風評に抗おうと、5店の店主が力を合わせて作り上げた比較的新しいご当地ラーメン。
- はらこ飯Harako Meshi鮭から取り出したいくら(はらこ)の薄皮を丁寧に外し、酒と醤油に漬けて炊きたてのご飯にたっぷりのせる浜通りの料理。福島で最初に鮭の人工ふ化を取り入れたとされる請戸川流域の鮭漁とともに親しまれてきたという。
- はっとうHattoそば粉ともち米粉を等分に合わせて練り、菱形に切って茹で、砂糖と塩で味付けしたじゅうねんをまぶして食べる檜枝岐村の料理。江戸期に粉食が制限された際、こっそり食べていたことが名の由来とも伝わる。
- ほっきめしHokki Meshi醤油だれで煮たほっき貝のだしを米に吸わせて炊き、蒸らす際に貝を戻して混ぜ、しそを散らす相馬の一品。福島県唯一の潟湖・松川浦は明治期からほっき貝の名産地とされ、もとは漁師の船内食だったという。
- じゅうねんぼたもちJunen Botamochiもち米を丸めたものに、炒って砂糖で味付けしたじゅうねん(えごま)をまぶすぼたもち。あんこやきなこで包む一般的なぼたもちと違い、「食べると十年長生きする」と言われるじゅうねんを使うのが特徴という。
- じゅうねん冷やだれJunen Hiyadareすりつぶして煎ったじゅうねん(えごま)に味噌、砂糖、醤油を合わせ水でのばしたたれに、冷たいうどんをつけて食べる鮫川村の夏の料理。ねぎやみょうが、紫蘇の葉など香り豊かな薬味を添えることが多いという。
- 喜多方ラーメンKitakata Ramen醤油太めの平打ち縮れ麺と、すっきりした醤油スープ。豊富な伏流水と醸造文化を背景に持つ。
- 鯉のあらいKoi no Arai小骨が多いためさばくのが難しく鮮魚店で購入するのが一般的な、新鮮なコイをそのまま食べる郡山の料理。からし酢味噌をつけて食べるのが定番で、猪苗代湖のミネラルで育つみずみずしい鯉だからこそ生で味わえるという。
- 鯉の甘露煮Koi no Kanroniぶつ切りにしたコイを砂糖と水あめ、醤油、酒でじっくり煮こみ、一晩置いて味を含ませる郡山の料理。猪苗代湖の水を引いた溜め池で養殖される臭みの少ない鯉を使い、もとはハレの日の料理だったと伝わる。
- 鯉こくKoikoku切り身の鯉をきくらげや豆腐、ねぎと煮込み、味噌で味を調える郡山の汁物。だしに鯉のうまみがしっかり染み込む一杯で、出産後の母乳がよく出るようにと願いを込めた栄養食として作られることが多いという。
- こんにゃくの白和えKonnyaku no Shiraae短冊切りにしたこんにゃくとにんじんを醤油と砂糖で煮て水気を切り、砂糖と塩で味つけした豆腐と和える塙町の料理。こんにゃくの産地として知られる塙町で冠婚葬祭の際に作られてきた甘めのおかずという。
- 郡山ブラックKoriyama Black醤油濃口醤油の黒いスープ。見た目より飲み口はまろやか。
- 奥州郡山とんこつラーメンOshu Koriyama Tonkotsu Ramen豚骨白く濁った豚骨スープの、福島県郡山市のご当地ラーメン。姉妹都市である九州・久留米市から製法を学んで生まれた、明治の開拓移民の縁が今もどんぶりの中に残る一杯。
- こづゆKozuyu貝柱のだしできくらげや里芋、わらびなど7つか9つの具を煮て、浅い会津塗の「手塩皿」に盛る会津の冠婚葬祭料理。奇数の具材が縁起が良いとされ、婚礼の宴では何杯おかわりしてもよいとされていたという。
- キャベツ餅Kyabetsu Mochi醤油とだし、みりんで炒めたキャベツに、つきたての餅を絡めて食べる郡山市逢瀬地区の料理。米とキャベツを自給していた農家が、どちらも飽きずに食べ切るために考え出したアイデア料理と伝わっている。
- 豆数の子Mame Kazunoko青大豆の一種でひらたく黄みを帯びた「ひやし豆」を一晩水に浸して茹で、酒と醤油に漬けた数の子と和える正月料理。福島県内でつくられるおせちに欠かせない一品として親しまれているという。
- みそかんぷらMiso Kanpura皮つきのまま茹でた馬鈴薯(かんぷら)を油で炒めてから水を加えて柔らかくし、砂糖と味噌で炒め煮にする古殿町の料理。出荷できないほど小さな芋を家庭で食べ切るための工夫から生まれたと伝わる。
- なみえ焼そばNamie Yakisoba1955年頃、常磐線浪江駅近くの居酒屋が太い麺を使った焼きそばを出したのが始まりとされる。豚肉ともやしだけのシンプルな具に濃厚ソースを絡め、一味唐辛子を振って食べるのが定番。2017年には地域団体商標にも登録された。
- 会津野沢宿味噌ラーメンAizu Nozawa-juku Miso Ramen味噌ひき肉とたっぷりの野菜をじっくり煮込んだ、コクのある濃厚な味噌ラーメン。新潟との県境に位置する、雪深い西会津町の宿場町・野沢に30年以上受け継がれてきた一杯。
- おひらOhira産卵期で腹が赤くなったハヤを焼き干しにしてだしを取り、まいたけや昆布、ごぼう、豆腐と煮込む只見町の正月料理。平たい椀に盛りつけることから「おひら」の名がついたとされ、大晦日に仕込み正月に食べるという。
- サンマのポーポー焼きSanma no Popo-yaki秋にとれたサンマを骨ごとたたいて味噌としょうが、ねぎ、片栗粉を混ぜて丸め、焦げ目がつくまで焼くいわきの漁師料理。船上で炭火にかけると脂が「ポーポー」と音を立てて燃え上がることが名の由来という。
- 凍豆腐の卵とじShimidofu no Tamagotoji薄切りの豆腐を寒風に2週間ほどさらして水分を抜いた「凍豆腐」を戻し、地元の葉物野菜「信夫菜」と炒めて卵でとじる福島市南部の料理。北西から吹く強風「吾妻おろし」が凍み豆腐づくりを支えてきたという。
- しんごろうShingoroつぶした白米を卵大に丸めて串に刺し、囲炉裏で焼いてから「じゅうねんみそ」を塗ってさらに焼く下郷町・南会津町の料理。餅を食べられなかった若者「しんごろう」がご飯で代用したのが名の由来と伝わる。
- 白河ラーメンShirakawa Ramen醤油手打ちの平打ち縮れ麺が特徴。醤油スープに大ぶりのチャーシューを乗せる店が多い。
- どんこ汁Donko Jiru北海道から福島県浜通りの沿岸にすむ「どんこ」(正式名エゾイソアイナメ)を大根や白菜、人参と煮て味噌で仕立てる相馬の汁物。鮮度が落ちやすく刺身は現地でしか食べられないが、肝の入る秋冬が旬とされる。
- 裁ちそばTachi Soba福島県檜枝岐村に伝わる、つなぎを一切使わない十割そば。生地を重ねて、布を裁つように包丁で切ることから「裁ちそば」と呼ばれる。
- つゆ煮しめTsuyu Nishimeわらで包んで保存性を高めた「つと豆腐」と身欠きにしん、里芋、昆布をだしで煮て醤油と砂糖で仕立てる南会津の料理。冠婚葬祭や祭りの酒の肴として供され、今もイベントで振る舞われているという。
- 打ち豆と切り昆布の煮物Uchimame to Kirikonbu no Nimono青大豆を木づちでつぶして乾燥させた打ち豆と、細かく刻んだ切り昆布を大根や油揚げとともに炒め煮にする会津若松の料理。冬に採れる青物が少ない雪国で、長期保存できる乾物を組み合わせて作られてきたという。
- 山都そばYamato Soba福島県喜多方市山都町に伝わる、つなぎを使わない十割そば。飯豊山からの伏流水と冷涼な気候がそば栽培に適し、昭和末期に地域おこしとしてブランド化された。
- ざくざくZakuzaku里芋やにんじん、ごぼう、こんにゃくなどをざくざくと角切りにし、煮干しなどのだしで煮て醤油で調える二本松の料理。江戸期の文献に「菜を細かく切ったもの」と記され、冠婚葬祭や祭りに供されてきたという。
この土地が育てる5
- 会津牛Aizu Gyu会津盆地で育つ黒毛和種の去勢・雌牛。地元産の稲わらを中心とした飼料を与えられ、盆地特有の寒暖差の大きい気候が肥育に適するとされる、福島県を代表する銘柄。首都圏での引き合いも増えているという。
- 会津地鶏Aizu Jidori平家の落人が会津に持ち込んだと伝わる系統で、絶滅寸前だったところを福島県が保護し交配・改良を重ねて作出したとされる。90〜170日ほどかけて丁寧に肥育されるという。
- 伊達鶏Date-doriフランスのブレス地方を視察した生産者が「南東北の気候風土に合った鶏を」と3年ほど研究を重ねて生まれたとされる銘柄鶏。両親ともに赤鶏という珍しい系統で、シャキシャキとした食感が特徴という。
- 麓山高原豚Hayama Kogen Buta川俣町と二本松市にまたがる麓山山麓に、旧経済連が種豚場を設けたことに始まる豚肉。専用飼料でくせを抑えつつ、ランドレース・大ヨークシャー・デュロックの三元交配で育てられるとされる。
- 川俣シャモKawamata Shamo絹問屋が栄えた福島県川俣で闘鶏用に親しまれてきたシャモを、食用としておいしく育てる研究を重ねて生まれたとされる。地理的表示(GI)にも登録されている福島の銘柄鶏。
この土地が仕込む2
この土地が本場3
- ヒラメHirame白身名産地「左ヒラメに右カレイ」で見分ける平たい魚で、冬に脂がのる。荒波にもまれて育つ天然物はコリコリとした食感が強く、刺身では薄造りにして昆布締めにすると旨みが増すとされる高級魚。
- コイKoi川魚内陸の川魚で、うま煮や鯉こくとして冬に食べられてきた。泥臭さを抜く「臭み抜き」の技術が伝わり、湧水を利用した養魚池で育てるほど臭みが少なく、内陸の食文化を支える貴重なタンパク源とされてきた。明治期に安積疏水の整備で湧いた養魚池を活かしてコイ養殖が発展し、生産量で全国有数となった。
- 十割そばJuwari Sobaそば粉と水だけで打ち、小麦粉などのつなぎを一切使わないそば。生粉打ちそばとも呼ばれる。生地がまとまりにくく切れやすいぶん打ち手の技術が問われるが、そば本来の香りと風味が薄まらずに出るとされる。つなぎを使わない十割そばを、飯豊山からの伏流水と冷涼な気候というそば栽培に適した土地条件のもとで打ち続けてきたとされる産地であるため。 つなぎを一切使わない十割の生地を、布を裁つように重ねて切る「裁ちそば」という独自の技法で受け継いできたとされる産地であるため。