麺 ── ラーメン
福島鶏白湯
Fukushima Tori Paitan
会津地鶏・川俣シャモ・伊達鶏、福島県産の地鶏だけを使った白濁スープ。震災後の風評に抗おうと、5店の店主が力を合わせて作り上げた比較的新しいご当地ラーメン。
- 発祥: 福島県福島市
- 塩
- 東京から北へ約240km
福島県福島市
何でできているか
黄金色に輝く白湯スープの正体は、会津地鶏・川俣シャモ・伊達鶏という福島県産の三種の地鶏のみ。豚骨や魚介に頼らず、鶏だけを長時間炊き込んで乳化させた、こってりとした塩ベースのスープに仕立てる。具材にもチャーシューや野菜など県産の食材を使う決まりがあり、麺は濃厚なスープにしっかり絡む細麺が主流。見た目のこってり感に反して、臭みのない澄んだ後味が特徴とされる。
どう作るのか
福島県産の地鶏だけを使うこと、県産の食材を具材に生かすことという二つの取り決めを、参加する店同士で共有しているのがこの一杯の骨格。豚骨のような濃厚さを鶏だけで出すため、骨や皮を長時間強火で炊いて脂とコラーゲンを乳化させ、白く濁った状態に仕上げる。複数の店が同じ原則のもとで別々に味を作り込んでいるため、同じ「福島鶏白湯」でも一杯ごとに塩加減や香りの強さが微妙に異なる。
なぜこの形になったのか
2013年の夏、東日本大震災から2年が過ぎてもなお風評被害に苦しんでいた福島の食品業界を支えようと、県内5軒のラーメン店の店主が集まって考え出したのが始まりとされる。喜多方や白河に並ぶ「第三の福島ラーメン」を、福島県産の鶏という分かりやすい旗印のもとに作ろうという狙いがあったという。特定の一軒の発祥ではなく、複数店が同時に取り組んで広めていった点が、この一杯の成り立ちの特徴になっている。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
使われる
同じ福島県
- 会津ラーメン手打ちの平打ち太麺と、澄んだ醤油スープ。会津若松市の食堂が横浜で覚えた味を持ち帰ったのがはじまりとされる、喜多方とは別に育った会津地方のもう一つの中華そば。
- 会津カレー焼きそば福島県会津若松市で広まったソース焼きそばにカレーのルーをのせる一皿。食堂「トミーフード」が焼きそばにカレーをかけて出したのが始まりとされ、安さとボリュームで若者を中心に人気を集めたと伝わる。
- 会津牛会津盆地で育つ黒毛和種の去勢・雌牛。地元産の稲わらを中心とした飼料を与えられ、盆地特有の寒暖差の大きい気候が肥育に適するとされる、福島県を代表する銘柄。首都圏での引き合いも増えているという。
- ソースカツ丼(会津)とろみのある甘辛ソースをたっぷりかけた会津のソースカツ丼。由来は複数説あり定まっていないが、大正期の洋食文化を土台に、会津の日常の中で磨かれてきたとされる郷土の味である。
- 会津山塩ラーメン温泉水から作る山塩を使った塩ラーメン。まろやかな塩気が特徴。