麺 ── ラーメン
喜多方ラーメン
Kitakata Ramen
太めの平打ち縮れ麺と、すっきりした醤油スープ。豊富な伏流水と醸造文化を背景に持つ。
- 発祥: 福島県喜多方市
- 醤油
- 東京から北へ約220km
福島県喜多方市
系譜
喜多方ラーメン会津ラーメン
何でできているか
スープはあっさりと澄んだ醤油味で、豚骨や煮干しの香りがほのかに立つ程度。主役は麺で、太い平打ち縮れ麺が、すすると軽やかにピロピロと踊り、噛むとしっかりモチモチと弾力を返す。加水率は通常より高い三割台後半から四割台に達し、太いのにもたれない独特の食感を生む。ネギと豚バラの煮豚、メンマがシンプルに添えられ、脂に頼らずスープと麺そのものの持ち味で勝負する組み立てになっている。
どう作るのか
麺とスープの両方に、飯豊連峰からの伏流水を使うのがこの一杯の骨格とされる。硬度の低い軟水は生地をよく延ばし、多加水の平打ち麺を可能にする。発祥当時は青竹で生地を延ばす製法だったと伝わる。老舗の多くが朝七時台から営業し、一日の始まりにラーメンを食べる「朝ラー」の習慣が今も続いている。太麺は屋台時代の細麺から、店を構えて出前を始めた際に太くなったとも伝わる。
なぜこの形になったのか
喜多方は蔵の街として味噌や醤油の醸造業が盛んで、良質な醤油が身近にあった。同じ伏流水が酒蔵や醤油蔵を支え、麺づくりも支えたと考えられている。内陸で海産物が手に入りにくいぶん、煮干しなど乾物でだしを補う知恵も育った。朝から一杯を食べる習慣は、夜勤明けや農作業前の体を温める必要から根づいたと伝わる。豊かな水と醸造の技術、その両方への応えとして今の一杯があると読める。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ福島県
- 会津カレー焼きそば福島県会津若松市で広まったソース焼きそばにカレーのルーをのせる一皿。食堂「トミーフード」が焼きそばにカレーをかけて出したのが始まりとされ、安さとボリュームで若者を中心に人気を集めたと伝わる。
- 会津牛会津盆地で育つ黒毛和種の去勢・雌牛。地元産の稲わらを中心とした飼料を与えられ、盆地特有の寒暖差の大きい気候が肥育に適するとされる、福島県を代表する銘柄。首都圏での引き合いも増えているという。
- 会津地鶏平家の落人が会津に持ち込んだと伝わる系統で、絶滅寸前だったところを福島県が保護し交配・改良を重ねて作出したとされる。90〜170日ほどかけて丁寧に肥育されるという。
- ソースカツ丼(会津)とろみのある甘辛ソースをたっぷりかけた会津のソースカツ丼。由来は複数説あり定まっていないが、大正期の洋食文化を土台に、会津の日常の中で磨かれてきたとされる郷土の味である。
- 会津山塩ラーメン温泉水から作る山塩を使った塩ラーメン。まろやかな塩気が特徴。