発酵・保存 ── 漬物
三五八漬け
Sangohachi-zuke
塩・麹・米を三対五対八の割合で混ぜた床に野菜を漬け込む、福島県二本松市周辺の麹漬け。江戸時代からのこうじ食品で、田植えの時期のおかずとして重宝されてきたという。
- 発祥: 福島県二本松市
- 東京から北へ約220km
福島県二本松市
系譜
三五八漬けべったら漬け
何でできているか
冷めたご飯か餅米に麹と塩を混ぜてつくる「三五八の素」に、きゅうりやなす、にんじん、かぶなどを漬け込む。塩が三、麹が五、米が八の割合でつくられることが名の由来とされるが、実際は1対1対1だったという説もあるという。江戸時代からあるこうじ食品の一つで、近年は肉や魚介を漬けて楽しむ人も増えているそうだ。米の甘みと麹の風味が野菜を包み込む。
どう作るのか
炊いたご飯が人肌に冷めたところへ麹をほぐし入れ、塩を加えて混ぜ合わせたら瓶などで1カ月以上寝かせて「三五八の素」をつくる。夏野菜にまぶしてビニール袋などで一晩置けば食べられ、漬物桶を使うときは軽い重石で十分だという。近年は塩の割合を減らし、健康に配慮したレシピでつくることも増えているとされる。手軽さも支持される理由の一つだという。
なぜこの形になったのか
田畑が多く新鮮な野菜が採れる二本松市周辺では、野菜を余すことなく使い切れる保存食として三五八漬けが根づいたとされる。冬の間に仕込んでおいた三五八の素に夏野菜を漬け、田植えで忙しい春先のおかずとして重宝してきたと伝わる。今では県内で商品化され、初心者向けの手づくりキットも開発されており、気軽に入手できるようになっているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ福島県
- 会津ラーメン手打ちの平打ち太麺と、澄んだ醤油スープ。会津若松市の食堂が横浜で覚えた味を持ち帰ったのがはじまりとされる、喜多方とは別に育った会津地方のもう一つの中華そば。
- 会津カレー焼きそば福島県会津若松市で広まったソース焼きそばにカレーのルーをのせる一皿。食堂「トミーフード」が焼きそばにカレーをかけて出したのが始まりとされ、安さとボリュームで若者を中心に人気を集めたと伝わる。
- 会津牛会津盆地で育つ黒毛和種の去勢・雌牛。地元産の稲わらを中心とした飼料を与えられ、盆地特有の寒暖差の大きい気候が肥育に適するとされる、福島県を代表する銘柄。首都圏での引き合いも増えているという。
- 会津地鶏平家の落人が会津に持ち込んだと伝わる系統で、絶滅寸前だったところを福島県が保護し交配・改良を重ねて作出したとされる。90〜170日ほどかけて丁寧に肥育されるという。
- ソースカツ丼(会津)とろみのある甘辛ソースをたっぷりかけた会津のソースカツ丼。由来は複数説あり定まっていないが、大正期の洋食文化を土台に、会津の日常の中で磨かれてきたとされる郷土の味である。
- 会津山塩ラーメン温泉水から作る山塩を使った塩ラーメン。まろやかな塩気が特徴。