生食
馬刺し
Basashi
戊辰戦争の負傷者に馬肉を食べさせたのが始まりとされる、会津若松の生食文化。内陸で新鮮な魚が手に入りにくかったこの地では「刺身」といえば馬刺しを指すとまで言われ、からし味噌をつけて食べるのが特徴という。
- 発祥: 福島県会津若松市
- 東京から北へ約200km
福島県会津若松市
何でできているか
薄く切った馬肉を、からし味噌や醤油につけて生のまま食べる会津若松市に伝わる郷土料理とされる。赤身に余分な脂肪分がなく、さっぱりとした後味と柔らかな食感が何よりの持ち味という。海から遠く離れた内陸のまちで、魚の刺身に代わる存在として「刺身」といえば馬刺しを指すほど、生活にしっかりと定着していると伝わる。
どう作るのか
新鮮な馬肉を薄く丁寧に切り、そのまま生で提供するのが基本とされる。しょうゆとからし味噌をつけて食べるのが一般的で、脂肪の少ない赤身ならではのさっぱりとした味わいがいっそう引き立つという。基本的には各家庭でつくって食べるものとされ、外の飲食店で気軽に楽しめる機会は比較的とても少なめだと広く言われている。
なぜこの形になったのか
会津若松は周囲を山にぐるりと囲まれた内陸部にあり、新鮮な魚介を手に入れにくかったことから、代わりに手に入りやすい馬肉が貴重なたんぱく源として長きにわたり重宝されてきたとされる。海のない土地で独自の刺身文化をゆっくりと育んでいく中、魚の代わりに馬肉を生のまま味わう習慣が自然としっかり根づいていったと伝わる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ福島県
- 会津ラーメン手打ちの平打ち太麺と、澄んだ醤油スープ。会津若松市の食堂が横浜で覚えた味を持ち帰ったのがはじまりとされる、喜多方とは別に育った会津地方のもう一つの中華そば。
- 会津カレー焼きそば福島県会津若松市で広まったソース焼きそばにカレーのルーをのせる一皿。食堂「トミーフード」が焼きそばにカレーをかけて出したのが始まりとされ、安さとボリュームで若者を中心に人気を集めたと伝わる。
- 会津牛会津盆地で育つ黒毛和種の去勢・雌牛。地元産の稲わらを中心とした飼料を与えられ、盆地特有の寒暖差の大きい気候が肥育に適するとされる、福島県を代表する銘柄。首都圏での引き合いも増えているという。
- 会津地鶏平家の落人が会津に持ち込んだと伝わる系統で、絶滅寸前だったところを福島県が保護し交配・改良を重ねて作出したとされる。90〜170日ほどかけて丁寧に肥育されるという。
- ソースカツ丼(会津)とろみのある甘辛ソースをたっぷりかけた会津のソースカツ丼。由来は複数説あり定まっていないが、大正期の洋食文化を土台に、会津の日常の中で磨かれてきたとされる郷土の味である。
- 会津山塩ラーメン温泉水から作る山塩を使った塩ラーメン。まろやかな塩気が特徴。