茶・飲料
日本茶
29種
日本茶は、茶葉を蒸して発酵を止める製法を軸に育ってきたとされ、中国由来の釜炒り製法が主流だった時代から、江戸期以降は蒸し製が広く定着したと伝わる。日光を遮って育てる被覆栽培は玉露や碾茶のような旨みの濃い茶を生み、山間の霧や盆地の気候は産地ごとの個性を分けてきたという。摘み残した硬い葉や茎を無駄にしない番茶の系譜には、暮らしの中でお茶を飲み継いできた知恵も見えるとされる。
発酵茶・番茶4
- 阿波晩茶Awa Bancha徳島県 那賀町・上勝町徳島県那賀町・上勝町に伝わる、乳酸菌で発酵させる後発酵茶。夏以降に摘んだ硬めの葉を茹でて木桶に漬け込み、10日から2週間ほど乳酸発酵させたあと天日で干して作られ、爽やかな酸味を持つとされる。
- 番茶Bancha一番茶を摘んだあとの遅い時期の葉や、大きく育った硬めの葉を使って作る、日常的に飲まれてきた緑茶。若い葉を使う煎茶に比べて渋みや苦みが少なく、価格も手頃な茶として親しまれてきたとされる。
- 碁石茶Goishicha高知県 大豊町高知県大豊町に伝わる、カビ付けと乳酸発酵という二段階の発酵を経て作られる後発酵茶。四角く切った茶葉を天日で干した見た目が碁石に似ることからその名がついたとされ、甘酸っぱい独特の風味を持つという。
- 京番茶Kyo-bancha京都府玉露や碾茶用に摘み取った後に残る大きな葉や茎を、蒸してから天日で干し、強い火で焙じて作る京都独自の番茶。焚き火のような煙たさとほのかな甘みを持ち、大きな薬缶で沸かして飲まれてきたとされる。
緑茶10
- 深蒸し煎茶Fukamushi Sencha煎茶よりも長く蒸すことで茶葉が細かく崩れ、渋みを抑えたまろやかで濃い緑色の茶になるとされる製法。茶葉が小さいぶん湯に溶け出しやすく、とろりとした口当たりになるという。
- 玄米茶Genmaicha水に浸して蒸した米を炒り、番茶や煎茶とほぼ同量ずつ混ぜ合わせて作る茶。炒り米の香ばしさとお茶の爽やかさが合わさり、カフェインが控えめですっきりとした味わいになるとされる。
- 玉露Gyokuro摘み取り前の約20日間、茶畑を覆いで遮光して育てた新芽で作る高級茶。日光を遮ることで渋み成分が抑えられ、旨み成分のアミノ酸が葉に多く残るとされ、海苔のような香りと濃い旨みが特徴という。
- ほうじ茶Hojicha煎茶や番茶、茎茶などを強い火で焙じて作る茶。焙じることでカテキンなどの苦み成分が減り、香ばしい香りとすっきりした後味になるとされ、カフェインも比較的少ないという。
- かぶせ茶Kabusecha摘み取り前の約1週間、茶畑にわらや寒冷紗を直接かぶせて遮光する、玉露と煎茶の中間にあたる茶。玉露ほど長く覆わないため、玉露の旨みと煎茶の爽やかな渋みを併せ持つ味わいになるとされる。
- 釜炒り茶Kamairicha生葉を蒸さずに、高温に熱した鉄釜で直接炒って発酵を止める、中国伝来とされる製法で作る緑茶。蒸し製の茶とは違う「釜香」と呼ばれる香ばしい香りを持ち、九州の一部地域で作り続けられてきたとされる。
- 茎茶(かりがね)Kukicha (Karigane)煎茶や玉露を仕上げる工程でふるい分けられる、茎や葉柄を集めて作る茶。とくに玉露や高級煎茶から出た茎を「かりがね」と呼ぶとされ、渋みが少なく甘みのある軽い味わいが特徴という。
- 芽茶Mecha煎茶や玉露を仕上げる工程でふるい分けられる、丸まった芽先の部分を集めて作る茶。小さくよじれた形で、湯に浸ると開きながら濃い旨みと香りを出すとされる、量の少ない出物という。
- 煎茶Sencha茶畑を覆わずに育てた新芽を蒸し、揉んで乾かす、日本茶の最も基本的な製法で作られる緑茶。全国の生産量の大半を占めるとされ、爽やかな香りとほどよい渋みのバランスが特徴という。
- 玉緑茶(グリ茶)Tamaryokucha仕上げの工程で茶葉をまっすぐ伸ばす作業を省き、勾玉のように丸まった形に仕上げる緑茶。「グリ茶」とも呼ばれ、蒸気で蒸す蒸し製と、鉄釜で炒る釜炒り製の2種類があるとされる。
産地10
- 伊勢茶Ise-cha三重県茶の栽培面積・生産量ともに全国有数とされる三重県の茶どころ。なかでも北勢地域を中心に作られるかぶせ茶の生産が盛んで、うまみと甘みの豊かな味わいが特徴という。
- 鹿児島茶Kagoshima-cha鹿児島県 南九州市(知覧・頴娃)荒茶の生産量が多い鹿児島県の茶どころ。全国では「やぶきた」という単一品種が主流だが、鹿児島では多様な品種が栽培され、産地ごとの個性や需要に応じた茶づくりが行われているという。
- 鹿児島の碾茶Kagoshima no Tencha鹿児島県抹茶の原料となる碾茶の生産量が近年大きく伸びたとされる鹿児島県の茶。世界的な抹茶需要の高まりを背景に生産が急拡大し、伝統的な産地とされてきた宇治や愛知と並ぶ存在になってきたという。
- 西尾の抹茶Nishio no Matcha愛知県 西尾市全国生産の約2割を占めるとされる、愛知県西尾市の抹茶。碾茶の生産は明治以降に本格化したと伝わり、2009年には「西尾の抹茶」が抹茶に限定した地域ブランドとして知られるという。
- 狭山茶Sayama-cha埼玉県「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と歌われてきたとされる埼玉県の茶どころ。狭山火入れと呼ばれる独自の仕上げの焙煎技術により、甘く濃厚な味わいの茶に仕上げるという。
- 静岡茶Shizuoka-cha静岡県牧之原台地の広大な平坦地から、川根や本山のような山あいの茶園まで、性格の異なる産地が県内に混在する茶どころ。全国有数の生産量を持つ産地として知られてきたとされる。
- 宇治茶Uji-cha京都府 宇治市鎌倉時代に茶が伝わって以来の歴史を持つとされる京都の茶産地。16世紀末に覆下栽培という独自の被覆技法が生まれ、玉露や抹茶の原料となる碾茶を育てる産地として知られてきたという。
- 宇治田原Ujitawara京都府 綴喜郡宇治田原町1738年、永谷宗円が青製煎茶製法を考案したと伝わる、宇治茶の産地内にある茶どころ。蒸して揉んで乾かすという現在の緑茶づくりの基礎を築いた地として「日本緑茶発祥の地」ともいわれる。
- 嬉野茶Ureshino-cha佐賀県 嬉野市勾玉のように丸まった玉緑茶(グリ茶)の産地として知られる佐賀県の茶どころ。県南西部の山あいに位置し、霧深く昼夜の寒暖差がある気候が、茶の栽培に適した土地とされてきたという。
- 八女茶Yame-cha福岡県 八女市約600年前、明から持ち帰られた茶の技法が伝わったとされる福岡県の茶どころ。山間部の黒木町・上陽町・星野村では稲わらを使う伝統的な被覆栽培が続けられ、玉露の産地として知られてきたという。
抹茶・粉茶3
ほかの系統2
食べに行く前に
チェーンの味の元になった料理
全国チェーンの味は、特定の土地の料理がもとになっているとされます。チェーン名から元の料理を見られます。
nana's green teaは抹茶や日本茶をカフェメニューとして展開し、宇治をはじめとする各地の茶どころと結びついた喫茶文化の系統にあたるとされる。