茶・飲料 ── 日本茶
嬉野茶
Ureshino-cha
勾玉のように丸まった玉緑茶(グリ茶)の産地として知られる佐賀県の茶どころ。県南西部の山あいに位置し、霧深く昼夜の寒暖差がある気候が、茶の栽培に適した土地とされてきたという。
- 発祥: 佐賀県嬉野市
- 産地
- 東京から西へ約940km
佐賀県嬉野市
何でできているか
佐賀県南西部の山あいに位置する嬉野市を中心に作られる茶で、丸みを帯びた勾玉状の玉緑茶(グリ茶)の産地として知られてきたとされる。なだらかな山間で霧深く、昼夜の温度差や日照量の条件が、茶の栽培に適した地域とされるという。丸まった茶葉が急須の中でゆっくり開きながら旨みを出すとされる。湯に入れるとゆっくり開く丸い茶葉から、さわやかな香りとコクのある旨みがじわりと広がるとされ、蒸し製・釜炒り製で香りの立ち方が異なるという。
どう作るのか
蒸気で加熱する蒸し製と、鉄釜で炒る釜炒り製の両方の玉緑茶が作られてきたと伝わる。精揉の工程を行わないため丸い形に仕上がり、この形が急須の中でゆっくり開くことで、うま味をじっくり引き出す飲み方に向くとされる。蒸し製は煎茶と同程度の蒸気で加熱するとされ、釜炒り製は300度近い釜を目安に手早く炒って仕上げるという。
なぜこの形になったのか
釜炒り製法が中国から伝わったとされる九州において、嬉野はその技術が定着した産地の一つとされる。霧深い山間の気候と、古くからの釜炒りの技術が結びつき、他地域とは異なる丸い形の茶を主力とする産地になってきたという。嬉野は多良岳山系に囲まれた盆地状の土地で、川霧が立ちやすく、この気候が釜炒りの技術とともに独自の茶を育ててきたと伝わる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ佐賀県
- あらの姿煮10kgほどにもなるアラ(クエ)を丸ごと大鍋で1日がかりで煮込む。唐津くんちで留守を守る女性たちが客をもてなす「くんち料理」の目玉とされ、戦後、見栄えを競って始まったと伝わる。
- ふなんこぐい昆布で巻いたフナをダイコンなどと大鍋でじっくり煮込み、姿のまま骨まで柔らかく仕上げる。有明海の漁が乏しい冬のたんぱく源として重宝され、鹿島市では恵比寿様への正月の供え物にもなるという。
- ふつもちつきたての餅にゆでたよもぎを練り込み、あんこを包む。全国で桃の節句に菱餅を供えるのに対し、佐賀ではこの「ふつ餅」を供える地域があり、春の訪れを告げるおやつでもあるという。
- 呉豆腐のごま醤油かけ豆乳に葛やでんぷんを加えて固める、有田町に伝わる独特の豆腐。にがりで固める通常の豆腐よりも柔らかくつやがあり、ごま醤油をかけて副菜に、黒蜜やきな粉でスイーツにもなるという。
- 干し柿なます千切りにしたダイコンと干し柿を、酢とゆずの搾り汁、醤油で和える。軒先に渋柿を吊るす「柿のれん」が秋の風物詩となる佐賀市大和町松梅地区で、正月のおせちに添えられるという。
- いかのかけ和えイカと大根、人参をすりごま入りの酢味噌で和える。魚介とダイコンを合わせるこの手の料理は各地にあるが、佐賀では「かけ和え」と呼び、秋祭りには脂ののったサバを使うこともあるという。