土地
富山県
36件
●生まれた料理 33件(ばいの煮もの、べっこう、ぶりしゃぶ ほか)・●仕込む 3件(昆布巻きかまぼこ、黒づくり、細工かまぼこ)・○本場 1件
この土地で生まれた33
- ばいの煮ものBai no Nimono富山湾の深海にすむ巻貝バイを、殻ごと出汁で煮る。「めでたいことが倍になる」という語呂から祝いの席に登場するとされ、小ぶりなツバイは煮物、大ぶりなものは刺身で食べ分けられる。
- べっこうBekko煮溶かした寒天に醤油とみりんで味をつけ、卵を糸を引くように流し込んで固める。あめ色に卵がむら雲のように散る見た目が鼈甲のかんざしに似ることが名の由来とされ、県西部では「ゆべし」とも呼ぶ。
- ぶりしゃぶBurishabuしゃぶしゃぶ系薄くそぎ切りにしたブリを昆布だしにさっとくぐらせて食べる。表面だけ火が入り中はレアな状態になるとされ、氷見漁港で揚がる「ひみ寒ぶり」を使ったものは特に贅沢な冬のご馳走とされる。
- げんげの味噌汁Genge no Misoshiruゼラチン質に覆われた深海魚ゲンゲを、ぶつ切りにして味噌汁にする。甘エビ漁に混じって揚がる厄介者として扱われてきたが、身の美味しさが見直され漁村の外にも広まってきたとされる。
- 氷見うどんHimi Udon富山県氷見市で江戸時代中期、輪島の素麺の技法を取り入れて作られ始めた手延べうどん。加賀藩への献上品でもあった。
- 報恩講料理Hoonko Ryori親鸞聖人の命日に営む報恩講の膳に並ぶ料理の総称で、その年よく出来た野菜や山菜を普段用とは別にとっておく習わしがあるとされる。信仰の篤い南砺市の五箇山地区では、干し山菜や五箇山豆腐などで具だくさんの煮物が作られる。
- ほたるいかの酢味噌和えHotaruika no Sumisoaeゆでて目を取ったホタルイカに、ワケギを添えて辛子酢味噌をかける。3月に富山湾沿岸へ産卵のため群れで浮かび上がるホタルイカを使う春の一皿で、江戸期にはすでに漁が行われていたとされる。
- いかと里いもの煮ものIka to Satoimo no Nimono輪切りにしたスルメイカと皮をむいた里芋を、煮汁が少なくなるまでじっくり煮込む。富山では一年を通してイカが揚がるとされ、秋冬に収穫される里芋と合わせた冬の定番おかずとして親しまれている。
- いとこ煮Itokoni親鸞聖人の好物とされる小豆を、ごぼうや大根、里芋などの根菜とともに煮る。報恩講で作られる一品とされ、県東部では「にざい」と呼ばれ具材を大きめに切るなど地域差がある。
- 黒豆おこわKuromame Okowa黒豆ともち米を蒸したおこわで、県東部では「みたま」とも呼ばれる。赤飯が火事を連想させるとして、葬式や法事など弔事の際に供えられ、仏前や引き出物として振る舞われてきたとされる。
- ますのすしMasu-zushi笹に包み、円形に押し固めたますの寿司。駅弁として全国に知られる。
- 三日の団子汁Mikka no Dangojiru上新粉の団子とずいきを入れた味噌汁で、出産三日目の母親に食べさせる習わしとされる。母乳の出をよくし回復を助けるとされるずいきが使われ、団子汁自体は普段の家庭料理としても作られる。
- みょうが寿司Myoga Zushi小佐波みょうがとマスのほぐし身を酢飯に混ぜ込む祭りのごちそう。報恩講や祭りのもてなし料理として伝わり、後年は笹に包んだ押し寿司タイプも生まれ、県内外で手軽に食べられるように。
- 入善ブラウンラーメンNyuzen Brown Ramen味噌県産の米と大豆で仕込んだ秘伝味噌にえびの旨みを重ねた濃厚スープ。全国区の富山ブラックに対抗して名前を広めようと、入善町の商工会青年部の有志が2010年に考案したと伝わる。
- おせずしOsezushi焼いてほぐしたサバを甘酢で和え、酢飯と海苔とともに木枠で一晩押し固める。「押しずし」が訛った名とされ、魚津・黒部など新川地区の祭りや仏事のもてなし料理として作られてきた。
- おすわいOsuwai千切りにした大根と人参を、油揚げとともに甘酢で和える。「お酢和え」が訛った名とされ、なますに近い一品。正月の重箱には紅白の彩りとして欠かせず、常備菜として作られる日常食でもある。
- おやべホワイトラーメンOyabe White Ramen豚骨じっくり炊いて白く濁らせた豚骨スープに、甘辛い肉みそを盛った一杯。2012年に小矢部市商工会青年部がご当地グルメ研究事業として考案し、市内30店舗以上に広がったと伝わる。
- 白えびのかき揚げShiroebi no Kakiage富山湾でのみまとまった漁獲があるとされるシロエビを、タマネギやニンジンと衣で揚げる。火を通しても赤くならず、揚げたてはサクサクとした食感と上品な甘さが楽しめる名物のかき揚げ。
- 白えび素干だしのそうめんShiroebi Boshi Dashi no Somenシロエビを素干しにしてとる出汁で、そうめんを味わう夏の一皿。生よりも長期保存できる素干しにすることで旬を過ぎても使えるとされ、砺波の大門素麺と合わせることも多い涼を呼ぶ料理。
- 酢ずきSuzuki里芋の葉柄「ずいき」を短く切ってあくを抜き、甘酢に漬け込む。酢に漬けると赤色が鮮やかに発色するとされ、シャキシャキとした歯ごたえから産後の女性が食べる食材としても知られてきた。
- すり身揚げSurimi Ageアジやニギスなど旬の魚のすり身に、すりおろした長芋や野菜を混ぜて揚げる。外はカラッと中はふわふわとした食感が特徴とされ、氷見では「ととぼち揚げ」とも呼ばれおでんの具にもなる。
- 高岡グリーンラーメンTakaoka Green Ramen豚骨高岡産ほうれん草をすりつぶし、豚骨スープに溶き込んで緑色に仕立てた一杯。緑を連想させる街のイメージを、2012年に地元有志が力を合わせてラーメンとして表現したと伝わる。
- たけのこの味噌煮Takenoko no Misoni下ゆでしたたけのこを昆布とともに味噌で煮る春の惣菜。射水市黒河地区や高岡市西田地区がたけのこの産地として知られ、昆布のうま味を合わせるところに富山らしさが表れるとされる。
- たら汁Tarajiruスケソウダラを頭や肝、白子ごとぶつ切りにして味噌で煮込む。漁に出た男たちを迎えようと漁師の女房たちが浜で大鍋を沸かしたのが始まりとされ、国道沿いは「たら汁街道」とも呼ばれる。
- とろろ昆布のおにぎりTororo Konbu Onigiri握ったおにぎりを白と黒のとろろ昆布に転がして全体にまとわせる。富山は昆布をほとんど産しないが消費量は屈指とされ、北前船と北海道移住者の縁で根づいたと伝わる。時間が経っても柔らかいのが利点。
- 富山ブラックToyama Black醤油真っ黒な濃口醤油スープに粗挽き胡椒。白飯と食べる前提の濃さで生まれた。
- ぶり大根Buri Daikonブリのあらを大根とじっくり煮込む、富山湾の寒ブリ料理の代表格。氷見で水揚げされるブリは「ひみ寒ブリ」としてブランド化され、嫁ぎ先へ一本のブリを贈る「嫁ブリ」の風習とも結びつく。
- 昆布〆Kobujime刺身にした魚を昆布で挟んで一晩寝かせる。冷蔵庫のない時代に水分を吸わせて保存性を高めた手法とされ、県民が「サス」と呼ぶカジキマグロのほか、タイやシロエビ、ホタルイカも使われる。
- 昆布巻きKonbumaki北前船が運んだ昆布とニシンを組み合わせ、甘く煮付ける正月のごちそう。厚みのある昆布はとろりと柔らかく、ニシン以外にイワシやホタルイカ、ブリなど旬の素材を巻くこともあるとされる。
- 雑煮Zoni県東部では出世魚フクラギなど魚介と野菜を具だくさんに、西部の砺波地方では根つきの白ネギと昆布巻きかまぼこだけとシンプルに仕立てるなど、正月の雑煮も地域で大きく違うとされる。
- つぼ煮Tsuboni干して保存した山菜くごみを戻し、にんじんや里芋、油揚げとともに醤油だしで煮る。立山信仰の宿坊で振る舞われた精進料理が発祥とされ、蓋付きの朱塗りの椀「つぼ椀」に盛ったことが名の由来という。
- 焼き付けYakitsukeもち粉によもぎを練り込み、大きな鉄鍋で薄く広げて焼き味噌ダレを塗る。昭和初期の食糧難の頃、出荷できないくず米の粉を使ったとされる素朴な農村食で、腹持ちがよく野良仕事の合間に食べられた。
- よごしYogoshiゆでた大根葉や里芋の葉などを細かく刻み、ごま油で炒めて味噌で味を調える。夜に仕込んで翌朝食べる「夜越し」が名の由来とされ、報恩講では畑のキャビアと呼ばれるほうきんの実を使う。
この土地が仕込む3
- 昆布巻きかまぼこKobumaki Kamaboko蒲鉾を昆布で巻いた富山の練り物。北前船の中継地として昆布に恵まれた土地の食文化が、魚が乏しかった時代の蒲鉾文化と結びついて生まれたとされる。昆布の巻き方は店ごとに工夫が異なり、見た目にも違いが出るとされる。
- 黒づくりKurozukuriスルメイカの身とキモをイカスミで和え、冷蔵庫で熟成させる塩辛。加賀藩主が将軍家に献上したという記録が残るとされ、一般的な赤づくりより生臭さが少なくまろやかな塩味という。
- 細工かまぼこZaiku Kamaboko鯛など縁起物の形にすり身を彩色し仕立てた富山の祝儀用蒲鉾。婚礼や出産祝いの席で贈られ、大きいものは体長60センチ近くにもなる職人技の一品という。一つの作品に数日をかける、工芸品に近い手仕事とされる。
この土地が本場4
- ブリBuri青魚成長に伴い呼び名が変わる出世魚で、冬に脂がのった「寒ブリ」は刺身・照り焼き・ぶり大根で好まれる。越冬前に湾内で脂を蓄えてから定置網で揚がる産地ほど、脂の質と歩留まりの高さが評価される。対馬暖流に乗って回遊するブリが越冬前に富山湾で脂を蓄えるため、定置網漁で「ひみ寒ぶり」として揚がる。
- 富富富Fufufu名産地富山県が温暖化と病害に強い品種として育成し、2018年にデビューさせたとされるブランド米。粒がしっかりして甘みがあり、冷めてもおいしいという。名は「富山県」の「富」を三つ重ねたとされ、県が総力を挙げた品種という。富山県が最新技術を投じて開発したブランド米とされる。
- 甘海老Amaebiエビ・カニ名産地標準和名はホッコクアカエビ。水深200〜700mの冷たい深海に生息し、生食すると強い甘みととろけるような食感が感じられることからこの通称で呼ばれる。刺身や寿司ネタとして通年出回るが、殻ごとの唐揚げも人気がある。急深な富山湾は深海性のこのエビが岸近くでも獲れる漁場とされる。
- ホタルイカHotaru Ikaイカ・タコ名産地体長5cmほどの小型のイカ。発光器を持ち、産卵期に岸近くまで浮上する姿が春の風物詩として知られる。内臓ごと丸のまま食べられ、ボイルして酢味噌で和えると濃厚な旨みとほろ苦さが楽しめる。富山湾は棚状に切り立つ独特の海底地形により産卵群が浅場まで上がりやすく、定置網やすくい取りでの観光的な漁が知られる。