練り物・豆腐・こんにゃく ── 練り物
細工かまぼこ
Zaiku Kamaboko
鯛など縁起物の形にすり身を彩色し仕立てた富山の祝儀用蒲鉾。婚礼や出産祝いの席で贈られ、大きいものは体長60センチ近くにもなる職人技の一品という。一つの作品に数日をかける、工芸品に近い手仕事とされる。
- 発祥: 富山県
系譜
細工かまぼこ昆布巻きかまぼこ
何でできているか
着色したすり身を鯛や鶴亀など縁起のよい形に細工した蒲鉾で、味そのものよりも見た目の華やかさが持ち味とされる。大きい製品では尾頭付きの鯛を模したものが体長60センチ近くにもなるという。富山県民でも作り方を詳しくは知らないという声があるほど、専門の職人による特別な仕立てとされる。婚礼の引き出物として配られることも多く、切り分けて振る舞う場面そのものが祝いの演出になっているという。
どう作るのか
すり身に食紅などで色をつけ、へらや型を使って鯛の鱗や尾びれまで細かく彩色・成形してから蒸し上げる。職人の手仕事による細工の精密さが仕上がりを左右するとされ、一つの作品に数日をかける場合もあるという。蒲鉾というより工芸品に近い扱いを受けているとされる。型を使わず全て手作業で仕上げる工房も残り、代々受け継がれる技として大切にされているとされる。
なぜこの形になったのか
祝いの席で「めでたい」に通じる鯛の形を蒲鉾で表すことで、日持ちがして切り分けやすい祝い肴を用意できたと考えられている。富山では婚礼や出産の祝いに配る習わしが残り、昆布巻きかまぼこと並ぶ祝儀性の高い蒲鉾として発展したとされる。近年はテレビ番組で職人の技が紹介されるなど、富山の伝統文化として改めて注目されているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ富山県
- ばいの煮もの富山湾の深海にすむ巻貝バイを、殻ごと出汁で煮る。「めでたいことが倍になる」という語呂から祝いの席に登場するとされ、小ぶりなツバイは煮物、大ぶりなものは刺身で食べ分けられる。
- べっこう煮溶かした寒天に醤油とみりんで味をつけ、卵を糸を引くように流し込んで固める。あめ色に卵がむら雲のように散る見た目が鼈甲のかんざしに似ることが名の由来とされ、県西部では「ゆべし」とも呼ぶ。
- ぶりしゃぶ薄くそぎ切りにしたブリを昆布だしにさっとくぐらせて食べる。表面だけ火が入り中はレアな状態になるとされ、氷見漁港で揚がる「ひみ寒ぶり」を使ったものは特に贅沢な冬のご馳走とされる。
- げんげの味噌汁ゼラチン質に覆われた深海魚ゲンゲを、ぶつ切りにして味噌汁にする。甘エビ漁に混じって揚がる厄介者として扱われてきたが、身の美味しさが見直され漁村の外にも広まってきたとされる。
- 氷見うどん富山県氷見市で江戸時代中期、輪島の素麺の技法を取り入れて作られ始めた手延べうどん。加賀藩への献上品でもあった。
- 報恩講料理親鸞聖人の命日に営む報恩講の膳に並ぶ料理の総称で、その年よく出来た野菜や山菜を普段用とは別にとっておく習わしがあるとされる。信仰の篤い南砺市の五箇山地区では、干し山菜や五箇山豆腐などで具だくさんの煮物が作られる。