土地
大分県
35件
●生まれた料理 33件(あじの丸ずし、あみめし、頭料理 ほか)・●仕込む 2件(大分麦焼酎、柚子胡椒)・○本場 3件
この土地で生まれた33
- あじの丸ずしAji no Maruzushi梅酢でしめたアジを丸ごと開き、酢飯を包んで赤しそで巻いた佐伯市の祝いずし。骨や内臓を丁寧に取り除く手間のかかる仕事で、豊後水道の脂ののったアジが手に入る土地ならではの一品とされる。
- あみめしAmimeshiみりんや醤油、しょうがで甘辛く煮付けたアミの佃煮を、炊きたてのごはんに混ぜ込む宇佐市・中津市・豊後高田市域の料理。豊前海の干潟で秋から冬に水揚げされるアミを活かす、県北地域の人気料理の一つ。
- 頭料理Atama Ryoriアラやクエなど大型魚のえら、あご、内臓まで余さず湯びきして大皿に盛る竹田市の料理。海から遠い内陸の竹田で、貴重な魚を無駄なく味わうために生まれたとされ、三杯酢やかぼすのたれでいただく。
- あゆうるかAyu Urukaアユの身や内臓を刻んで塩を加え、1週間ほど発酵・熟成させる大分の塩辛。三隈川や大野川など清流の恵みを保存するために生まれたとされ、内臓だけを使う「にがうるか」は独特の苦味が持ち味。
- 別府冷麺Beppu Reimen昭和25年(1950年)頃、旧満州から引き揚げてきた料理人が別府で冷麺を作り始めたのが広まりのきっかけとされる。同年創業の「元祖アリラン」がその代表格とされ、和風の魚介だしにそば粉や小麦粉、でんぷんを使った麺を合わせるのが土地の型になった。
- だんご汁Dango-jiru小麦粉をこねて薄い帯状に伸ばした「だんご」を、根菜やしいたけと共に麦味噌仕立ての汁で煮込む大分の日常食。米づくりに適さない台地が多く粉食文化が根づいた大分ならではの一椀で、うどんより強いコシが持ち味。
- がん汁Gan-jiru生きたモクズガニ(ツガニ)を殻ごとすりつぶし、こして塩や醤油で仕立てる宇佐市の汁物。加熱するとタンパク質がふわふわと固まり、高菜を入れて旨味を集める食べ方が伝わる、川の恵みを丸ごと使う一椀。
- ごまだしGomadashi焼いたエソをほぐし、すりごま、みりん、醤油と合わせてつくる佐伯市の調味料。うどんにのせる「ごまだしうどん」が定番で、大量に水揚げされた魚を無駄なく活かす工夫から生まれたと伝わる。
- 日田やきそばHita Yakisoba茹で麺を油をひいた鉄板で表面がカリッとするまでしっかり焼き上げるのが日田の型。もやし・ねぎ・豚肉というシンプルな具にソースを絡め、市内のラーメン店を中心に定着した地元のソウルフード。
- 鮑腸Hocho小麦粉を練って2m以上に手延べしたうどん状の麺を、しいたけやいりこの出汁に薬味を効かせたつけ汁でいただく大分市戸次地区の麺料理。武将・大友宗麟がアワビの腸に見立てたのが名の由来と伝わる。
- ひゅうが丼Hyuga-donマグロの赤身を、すりごまと卵黄を効かせた甘めの醤油だれに漬け、熱いごはんにのせる津久見市保戸島の漁師飯。船上で火を使わずすぐ食べられるようにと考案されたと伝わり、地域によっては「りゅうきゅう丼」とも呼ばれる。
- 石垣もちIshigaki Mochi小さく切ったさつまいもに小麦粉と水を加えてこね、丸めて蒸しあげる大分県の郷土菓子。見た目が石垣のようにゴツゴツしていることが名の由来とされ、農作業の合間のおやつとして県内一円に広まった。
- けんちゃんKenchan大根、里芋、人参などの根菜と豆腐を油揚げやこんにゃくと共に煮る国東市の汁物。鎌倉・建長寺の精進料理「建長汁」が各地に伝わり訛ったものとされ、汁を少なめにすれば煮物としても食べられる。
- きらすまめしKirasumameshi刺身を醤油だれに漬け、大豆の搾りかす「きらす(おから)」をまぶして食べる臼杵市の料理。倹約令が続いた旧臼杵藩で、残り物の刺身をかさ増しする知恵から生まれたと伝わり、仕上げにかぼすを絞る。
- こねりKoneriなすとにがうりを油で炒め、出汁で溶いた味噌で煮て、小麦粉でとろみをつける豊後大野市の夏の惣菜。野菜から出る栄養を汁ごと閉じ込められる工夫とされ、小麦粉をこねて仕上げることが名の由来と伝わる。
- くじゃくKujaku赤く着色したゆで卵を緑に染めた白身魚のすり身で包み、蒸すか揚げてつくる佐伯市蒲江の料理。輪切りにした断面がくじゃくの羽の模様に見えることが名の由来で、正月や祝い事の彩りとして食べられてきた。
- 物相ずしMosso-zushi人参やごぼう、干ししいたけを煮込んで混ぜた酢飯を、木製の正方形の型「物相」に詰めて押しかためる中津市・宇佐市の祝いずし。米が貴重だった時代に皆へ等分するための型だったと伝わり、仕上げに白身魚を添える。
- 鶏汁Niwatori-jiru鶏がらでとった出汁に、鶏肉やごぼう、しいたけ、長ねぎを加えて仕立てる豊後大野地方の汁物。「鶏めし」をつくる際に余った身や内臓を使うことも多く、鶏めしと対でつくられてきた鶏肉消費量日本有数の大分らしい一椀。
- 黄飯Ohanくちなしの実で染めた水で米を炊き、白身魚や豆腐、大根を煮た「かやく」を添える臼杵市の郷土料理。倹約令の続いた旧臼杵藩で贅沢な赤飯の代わりに考案されたと伝わり、大晦日に仕込んだかやくを三が日温め直して食べる。
- あいまぜOita Aimazeぜんまいや干ししいたけ、切り干し大根を出汁と醤油で煮て、すった豆腐と和える竹田市の料理。冠婚葬祭のもてなし御膳に欠かせない一皿とされ、白和えに似るが具だくさんなのが特徴。
- じり焼きJiriyaki地粉を水で溶いた生地をクレープのように薄く焼き、砕いた黒砂糖やかぼちゃのあんを巻いて食べる豊後大野市の菓子。生地が緩い(方言で「じりい」)ことが名の由来とも言われ、農作業の合間のおやつとして親しまれてきた。
- 酒まんじゅうOita Sakemanju炊いた米と米麹でつくった酵母液を小麦粉に加えて発酵させ、小倉あんを包んで蒸す竹田市・豊後大野市の郷土菓子。麹の発酵だけで生地をふくらませるのが特徴で、種を代々受け継ぐ家もあったと伝わる。
- 鶏めしOita Torimeshi鶏肉とごぼう、人参などを炊き込む、または煮込んで炊きたてのごはんに混ぜる大分の飯料理。卵を産まなくなった親鶏を使うのが本来の姿とされ、猟師が客をもてなすために野鳥でつくったのが起源との説も伝わる。
- お方ずしOkata-zushi酢飯に焼きほぐしたアジと甘く煮たうずら豆を混ぜ、俵状に握る大分市竹中地区のすし。庄屋(お方)が農繁期を前に小作人をねぎらう「地獄入り」という行事で振る舞ったのがはじまりと伝わる。
- りゅうきゅうRyukyu旬の魚の刺身を醤油、酒、みりん、ごま、しょうがのたれで和える大分の郷土料理。漁師のまかない飯や保存食として南部沿岸から広まったとされ、名の由来は沖縄の漁師との交流説など諸説が伝わる。
- 佐伯ラーメンSaiki Ramen醤油大分県佐伯市のご当地ラーメン。醤油豚骨系のスープに柔らかい麺、強めの塩気とにんにくパウダー・黒コショウが特徴で、漁業と造船業が盛んな土地の労働者に向いた一杯とされる。
- そらきたもちSorakitamochiゆでたさつまいもを潰して皮とあんに分け、皮には強力粉を練りこんで包み、きなこをまぶす姫島の菓子。蒸さずにすぐ作れることから「そらきた(=すぐ来た)」の名がついたと伝わる、来客時のもてなし菓子。
- 鯛麺Tai Men塩焼きしたタイをだし汁で煮て、その出汁でゆがいたうどんの上に丸ごとのせる姫島の祝い料理。タイがつがいで寄り添う魚であることから婚礼の席の縁起物とされ、「鯛麺」と「対面」の語呂も重ねられていると伝わる。
- たらおさTaraosaタラのエラと胃を寒風にさらして乾燥させた乾物を、水で戻して醤油や砂糖で甘辛く煮つける日田・玖珠地方の料理。タラのとれない内陸で海の幸を味わうため、北海道稚内から仕入れる干物がお盆に欠かせない一品になった。
- とり天Tori-ten骨を外した鶏肉に天ぷら風の軽い衣をつけて揚げた別府発祥の一品。骨付きの唐揚げを女性でも食べやすいようアレンジしたのが始まりとされ、酢橘や辛子酢醤油を添えて食べる軽やかな一皿である。
- やせうまYaseuma練った小麦粉を薄く長くのばしてゆで、きなこと砂糖をまぶす大分の郷土菓子。由布市古野が発祥地とされ、乳母が若君に食べさせたという言い伝えから名がついたとも伝わる、だんご汁と並ぶ大分の粉食文化の代表格。
- ゆでもちYudemochi小麦粉の生地で小豆あんを包み、平たい円盤状に薄くのばして熱湯でゆでる竹田市・豊後大野市の菓子。薄くのばすほど早く火が通り、あんの透ける見た目は他県には少ないとされる、農作業の合間の間食。
- ゆずの皮煮Yuzu no Kawani厚めの柚子の皮をゆでこぼしてえぐみを抜き、砂糖でじっくり煮含める日田市の保存食。柚子の産地として知られる大分で、お茶うけやお節料理の一品として、庭先の柚子を使う家庭にいまも親しまれている。
この土地が仕込む2
この土地が本場6
- 九州甘口醤油Kyushu amakuchi shoyu名産地砂糖や甘味料を加えて仕込む、九州各地で好まれる甘口の醤油。江戸期の南蛮貿易で砂糖が早くから流通したことや、新鮮な魚を甘みで引き立てる食習慣が背景にあるとされ、刺身醤油として定着している。老舗醸造元が集まる甘口醤油の主要産地の一つとされる。
- アジAji青魚一年中出回る青魚で、刺身・たたき・フライと家庭料理の定番。回遊せず一つの海域に居着いた個体は速い潮流にもまれて身が締まり脂もよくのるため、そうした漁場では高級ブランドとして一本釣りされる。豊後水道の速い潮流にもまれて回遊せず居着くため、身が締まり脂がのった「関あじ」となる。
- 九州麦味噌Kyushu mugi miso名産地温暖な気候により熟成期間が短く、色が淡く甘口に仕上がるとされる九州の麦味噌。米作りより麦の裏作が根付いていた土地の事情から広まったとされ、塩分は全国平均より低めのものが多いとされる。麦味噌の主要な生産地の一つで、甘口で香ばしい風味が好まれるとされる。
- サバSaba青魚秋から冬にかけて脂がのる青魚で、塩焼き・味噌煮・しめさばと調理法が幅広い。速い潮に揉まれて回遊せず居着いた個体は身が締まり脂も強く、そうした産地ではブランド名を掲げて一本釣りで水揚げされる。豊予海峡の速い潮に揉まれて育つ「関さば」は一本釣りで水揚げされ、活け締めで身が締まる。
- 唐揚げKaraage醤油や生姜、にんにくで下味をつけた鶏肉に、薄く粉をまぶして揚げる料理。から揚げそのものは全国どこでも食べられるが、タレの配合や骨付きか否かなど、土地ごとの型を持つ場合があるとされる。一般社団法人日本唐揚協会が「からあげの聖地」と紹介する街で、年に一度の食べ比べイベントも開かれている。鶏肉消費量の多い大分県の中でも、専門店が特に集積する土地として知られるという。
- 南蛮漬けNanban-zuke名産地揚げた小魚を甘酢に漬け込んだ料理。冷蔵庫のない時代、揚げてから酢に漬けることで保存性を高める知恵として、漁業の盛んな土地ごとに根づき、各地の郷土料理として今も伝わっている、酸味の効いた一皿。新鮮な魚が水揚げされる杵築では、冷蔵庫のない時代から魚を油で揚げて酢に漬け込む保存食として南蛮漬けが作られてきたとされる。