揚げもの ── 揚げ物
南蛮漬け
Nanban-zuke
揚げた小魚を甘酢に漬け込んだ料理。冷蔵庫のない時代、揚げてから酢に漬けることで保存性を高める知恵として、漁業の盛んな土地ごとに根づき、各地の郷土料理として今も伝わっている、酸味の効いた一皿。
系譜
何でできているか
小麦粉をまとわせて揚げた小魚を、酢・醤油・砂糖・唐辛子を合わせた甘酢に漬け込む。揚げたてのぱりっとした衣が酢を吸って徐々にやわらかくなり、時間が経つほど骨まで食べやすくなる。冷やして食べると酸味がより際立ち、暑い季節でも箸が進む一皿とされ、彩りに玉ねぎやにんじんが添えられて、皿の上の見た目も華やかになる。
どう作るのか
下処理をした小アジなどの小魚に小麦粉をまぶして油で揚げ、揚げたてを酢・醤油・砂糖・みりん・だし汁に唐辛子や玉ねぎ、にんじんを合わせた漬け汁に30分以上漬け込む。冷蔵庫のない時代には、揚げてから酢に漬けることで保存性を高める知恵として使われていたとされる。漬け込む時間が長いほど骨まで柔らかくなり、頭から尾まで丸ごと食べられるようになるという。
なぜこの形になったのか
新鮮な魚が獲れる漁村では、獲れた魚を無駄なく調理し、油で揚げてから酢に漬けることで保存食にしていたとされる。冷蔵の手立てがなかった時代、揚げるという加熱と酢に漬けるという保存処理を組み合わせた工夫が、漁業の盛んな土地ごとに残っており、今も各地の郷土料理として伝わっている。保存の必要が薄れた今でも、酸味の効いた味わいそのものが好まれて、各地で作り続けられているとみられる。
食べに行く前に
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名産地
- 大分県 杵築市 名産地
新鮮な魚が水揚げされる杵築では、冷蔵庫のない時代から魚を油で揚げて酢に漬け込む保存食として南蛮漬けが作られてきたとされる。