土地
福井県
31件
●生まれた料理 28件(厚揚げの煮たの、ぼっかけ、茶飯 ほか)・●育てる食材 1件(若狭牛)・●仕込む 2件(はまなみそ、へしこ)・○本場 3件
この土地で生まれた28
- 厚揚げの煮たのAtsuage no Nita湯抜きして十文字に切り込みを入れた厚揚げを、だしと醤油、みりんで甘辛く煮てしょうが汁を効かせる福井の日常菜。油揚げの消費量が全国有数の土地で、報恩講のごちそうから各家庭の定番になったと伝わる。
- ぼっかけBokkake厚揚げやごぼう、糸こんにゃくを削り節のだしで煮て、炊きたてのごはんに汁ごとぶっかける福井の一品。大正初期から100年以上食べ継がれ、勝山ではかまぼこや三つ葉を添えたお茶漬け風にもすると伝わる。
- 茶飯Chameshi炒った大豆を熱い豆入り番茶に浸し、その茶で米を炊き上げる今庄の一品。奈良の「奈良茶飯」が宿場町に伝わったとされ、仏事や報恩講の膳、里帰りする娘へのもてなしにも欠かせない味と伝わる。
- 長寿なますChoju Namasuすった白ごまに味噌と厚揚げ、からしと酢を練り合わせ、千切り大根や人参、さやえんどうを和える福井の正月なます。名前の通り長生きを願う縁起物とされ、法事や報恩講の膳にも並ぶという。
- でっち羊かんDecchi Yokanこしあんに寒天と砂糖、塩を溶かして固める、水羊かんに近い福井の冬の菓子。京都へ丁稚奉公に出た若者が正月に持ち帰った羊かんを水で伸ばして配ったのが始まりと伝わり、こたつで食べるのが定番という。
- 越前おろしそばEchizen Oroshi Soba福井県越前市に伝わる、大根おろしと削り節をのせて食べる冷たいそば。城主が京都から呼んだそば職人が非常食としてそば栽培を奨励したのが始まりとされる。
- 麩の辛し和えFu no Karashi-aeもどした角麩と塩もみきゅうりを、地からしと味噌、酢で和える報恩講の精進料理。福井の地からしは油を抜かずに丸ごと粉にした独特の香りで、越前市産の赤く色づく角麩が彩りを添えると伝わる。
- 呉汁Gojiru一晩水に浸けた大豆をすり潰した「呉」を溶かし込む味噌汁で、報恩講に集まった人々にふるまう精進料理の一つと伝わる。ふわりとしたコクとたっぷりの大豆で滋養があり、冬の家庭料理として親しまれてきた。
- ソースカツ丼(福井)Fukui Sōsu Katsudon薄切りのとんかつをウスターソースにくぐらせ、白飯にのせた福井の丼。ドイツ仕込みのソースを大正期の東京で発表した料理人が福井に持ち帰り、店の味として受け継いできたとされる。
- 昆布巻き/棒巻きKonbumaki戻した身欠きニシンを昆布で巻き、箸を芯にして柔らかく煮含める正月の縁起物。北前船の寄港地・敦賀を通じて北海道の昆布とニシンが福井にもたらされたことに由来すると伝わり、盆や祝い事に大きいまま供される。
- 雑煮Zoni板昆布のだしで丸餅とかぶを煮て味噌で味をととのえ、かつお節をのせるだけの簡素な正月の椀。具を入れない家も多く、日常の汁椀に盛るのが福井らしいとされ、嶺南では黒砂糖をのせる地域もある。
- 古たくあんの煮物Furu Takuan no Nimono翌年まで漬け込んで酸味の出た古漬けたくあんを塩抜きし、だしと醤油で煮直す福井の惣菜。地域では「よもこんじ」「大名煮」とも呼ばれ、古くなった漬物を無駄にしない知恵として各家庭に伝わる。
- ごんざ/ごんじなますGonza水で戻して木槌でつぶした保存食「打ち豆」と千切り大根を、醤油で煮るだけの素朴な一品。福井市東部に伝わり、報恩講の男衆の寄り合いや近所のもらい風呂のお茶請けにも出されたと伝わる。
- 葉っぱずしHappa Zushiそぎ切りにした塩マスとしょうがを酢飯にのせ、アブラギリの葉で包んで重石をかける九頭竜川流域の押しずし。淡い紅色が祝いの席にふさわしいとされ、前日に仕込んで祭りやお盆にふるまうと伝わる。
- 葉ずしHazushi金時豆やひじき、しいたけを混ぜたすし飯を、油気があり香り立つアブラギリの葉で一つずつ包む福井市殿下地区・丹南地区の押しずし。葉が飯離れよく保存も利くため、盆や秋祭りの手土産として伝わる。
- ほんこさん/報恩講料理Honkosan浄土真宗の年中最大行事「報恩講」に集まった人々へ、旬の野菜や豆を使った一汁三菜の精進料理をふるまう福井の食習。呉汁やおつぼなど地域ごとの一品が重なり合い、家庭の味として根づいたと伝わる。
- ほうばめしHouba Meshi炊きたてのごはんに砂糖入りきな粉をまぶし、ほお葉で挟んで重石をかける福井の田植え仕舞いの一品。葉の香りがご飯に移り持ち運びもしやすく、豊作祈願を込めた「さつきあげ」のごちそうと伝わる。
- 柏餅Kashiwa Mochi米粉の生地を蒸してつき、あんを包んでかしわの葉で包む小浜市・若狭町の田植え祝いの菓子。5月半ばから7月にかけて集落ごとの「田の神祭り」で神輿を担ぐ日に用意され、親類にも配ると伝わる。
- 丸焼き鯖Maruyaki Saba背開きにしたマサバを竹串で縫うように刺し、炭火で25分ほどじっくり焼く若狭の一品。大野では田植え明けの半夏生に領民をねぎらって配られたのが始まりと伝わり、しょうが醤油で食す。
- なまぐさ汁Namagusa Jiru串に刺して丸ごと焼いたサバをほぐし、麩や豆腐、きのこと一緒に澄まし仕立てで煮こむ小浜市新保区の一椀。名前に反して生臭さはなく、精進明けや祝いの席の汁として伝わる。
- にしんすしNishin-zushi大根と身欠きニシンを米麹で漬け込む福井の発酵ずし。北前船が運んだ昆布とニシンが日本海の港町に根づいたことを物語る、石川の大根ずしと系譜を同じくする一皿として伝わる。
- おつぼOtsubo砂糖でやわらかく煮た小豆に、薄い塩味の里芋を合わせる報恩講の精進料理。器の名でもある「おつぼ」に盛るのが決まりとされ、親鸞聖人が小豆を好んだという言い伝えから欠かせない一品と伝わる。
- さばぬたSabanuta脂ののった若狭のサバを酢でしめて皮をむき、ねぎや辛子味噌と和える小浜の一皿。地元では「のた」「どろず」とも呼ばれ、香味野菜との組み合わせで食欲をそそる副菜として伝わる。
- 里芋のころ煮Satoimo no Koroni皮をこそげた里芋を下ゆでせずに醤油とみりんで煮つめ、とろみのある照りに仕上げる奥越の一品。豪雪と寒暖差が育てる里芋の産地として知られ、報恩講や祝いの席にふるまう精進料理と伝わる。
- せいげSeigeせいこがに(雌のズワイガニ)の足や甲羅を大根おろしと一緒に土鍋で煮て味噌を溶き、岩のりを添える南越前町河野地区の漁師料理。甲羅からよい出汁が出るとされ、ごはんにかけたり酒の肴にすると伝わる。
- たけふ駅前中華そばTakefu Ekimae Chuka Soba醤油福井県越前市、旧武生の駅前一帯に伝わる透き通った黄金色のスープの中華そば。青ねぎやかまぼこ、ハムがのり、飾らない見た目のまま昔ながらの優しい味わいを守り続けているとされる。名前も「中華そば」のまま今に続く。
- とびつき団子Tobitsuki Dangoもち米にうるち米を混ぜた生地を茹で、砂糖水に浸したササゲをまぶすあわら市周辺のお盆の菓子。薄赤い豆が餅に飛びついたように見えることが名前の由来とされ、控えめな甘さの素朴な味と伝わる。
- 敦賀ラーメンTsuruga Ramen醤油鶏ガラと豚骨の醤油スープ。港町の夜に並ぶ屋台の文化から育った。
この土地が育てる1
この土地が仕込む2
この土地が本場6
- コシヒカリKoshihikari名産地強い粘りと甘みで日本の食味の基準とされる品種。1956年に育成され、冷めてもおいしく、新潟県魚沼産が最上級ブランドとして全国的に知られているという。作付面積は全国最大級とされ、他品種の交配親としても広く使われているという。一説には1956年に福井県農業試験場で育成された。
- いちほまれIchihomare名産地コシヒカリ発祥の地とされる福井県が、その名に恥じない一番の誉れを目指して育成したとされる品種。粒が大きく艶があり、甘みが強いという。名は「日本一の誉れ」を意味するとされ、公募で選ばれた名称という。コシヒカリ発祥の地としての誇りを込めて開発されたとされる。
- アマダイAmadai白身上品な甘みを持つピンク色の魚で、京都では「ぐじ」と呼ばれる。若狭湾で獲れたものに一塩を施し、鯖街道を通して京都まで運んだ歴史から、若狭の一塩ものが京料理で珍重されるようになった。「鯖街道」の起点として、若狭湾で獲れたアマダイに一塩を施し徒歩で京都へ運んだ歴史を持つ。
- ズワイガニZuwaiganiエビ・カニ冬の日本海側を代表するカニ。身は繊細な甘みでほぐれやすく、茹でても焼いても濃厚なカニミソが楽しめる。同じ種でも水揚げ港ごとに黄・青・緑のタグで呼び名が変わり、産地の違いがそのままブランドの違いになる。室町時代の記録にも残る漁の歴史を持ち、水揚げ後すぐ黄色いタグを付ける全国初のブランド認証制度で知られる。
- とろろ昆布Tororo Konbu名産地酢に浸して柔らかくした昆布を何枚も重ねて固め、表面を糸状に薄く削り出した加工品。ふわりとした食感と酸味を含んだ旨みが持ち味で、おにぎりに巻いたりお吸い物に浮かべたりして食べる。北前船の寄港地で発達した加工技術に由来するとされる。江戸期に北前船で運ばれた昆布を酢漬けにして保存・加工する産業が敦賀で発達したとされる。
- ぬか漬けNukazuke米ぬかに塩を加えた「ぬか床」に野菜などを漬け込む発酵漬物の総称。ぬか床の乳酸菌と酵母の働きで独特の酸味が生まれ、日々かき混ぜて育てる家庭の味として親しまれてきたという。サバなどの魚を塩漬けにしたあとさらに糠漬けにする「へしこ」が、厳しい冬を越すための貴重なたんぱく源として伝わってきた