ITADAKI ATLAS

焼きもの

丸焼き鯖

Maruyaki Saba

背開きにしたマサバを竹串で縫うように刺し、炭火で25分ほどじっくり焼く若狭の一品。大野では田植え明けの半夏生に領民をねぎらって配られたのが始まりと伝わり、しょうが醤油で食す。

  • 発祥: 福井県大野市
  • 東京から西へ約300km
福井県大野市

系譜

何でできているか

マサバを一匹まるごと竹串に縫うように刺して炭火でじっくり焼く豪快な料理で、皮目のぱりっとした香ばしさの奥から脂ののった身がふっくらとほぐれるという。しょうが醤油でいただくのが若狭の定番で、噛むごとに脂の甘みと炭火の香りが広がると伝わる。冷めても美味しく、煮つけやなまぐさ汁にも姿を変え、家族に配って回る土地もあるそうだ。

どう作るのか

背開きにしたマサバを一匹の形に整え、頭から尾まで竹か茅の串で縫うようにして刺し、火加減を見ながら炭火で二十五分ほどかけてじっくり焼き上げるという。焼きたてはしょうが醤油で食べるのが一般的で、味をつけたものは煮つけやなまぐさ汁など別の料理にも使われると伝わる。串を打つ手間が皮目の焼き加減を左右するそうだ。

なぜこの形になったのか

若狭は古くから都へ食材を納めたとされる地で、脂がのって味のよいサバが徒歩で京へ運ばれるほど質が高かったことから、丸ごと一匹を贅沢に焼く食べ方が定着したといわれる。田植え明けの疲れをねぎらう風習と結びつき、重労働の合間に食べる滋養のごちそうとして各地に根づいたともされ、半夏生の頃に食す習わしも残っているという。

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