土地
大阪府
34件
●生まれた料理 33件(あかねこ、バッテラ、紅しょうが天 ほか)・●仕込む 1件(じゃこごうこ)・○本場 4件
この土地で生まれた33
- あかねこAkaneko蒸したもち米と小麦粉をついた餅に砂糖ときな粉をまぶす「半夏生もち」。田植えを終えた感謝と豊作祈願で食べられ、皮ごと挽いた小麦粉で餅が褐色になり、猫の丸い背中に似ることから名がついたと伝わる。
- バッテラBattera薄切りの〆鯖と白板昆布を木枠で押し固める箱寿司。南船場の「寿司常」が明治24年に考案し、当初使ったコノシロの寿司の形が小舟に似ていたことからポルトガル語で小舟を意味する名がついたと伝わる。
- 紅しょうが天Beni Shoga Ten梅酢に漬けた紅しょうがの薄切りに衣をつけて揚げる天ぷら。梅酢の酸味としょうがの辛みが酒によく合い、昭和15年発表の織田作之助『夫婦善哉』にも一銭天ぷらとして登場するほど古くからの大阪庶民の味という。
- 紅ずいきと油揚げの炊いたんBeni-zuiki to Aburaage no Taitan背丈2mにもなる赤褐色のずいき「紅ずいき」を酢水でアク抜きし、油揚げと出汁・醤油で煮含める夏のおばんざい。スポンジ状の断面が味をよく含み、大阪府の「なにわ特産品」にも選ばれているという。
- どて焼きDote Yaki下茹でした牛すじを、鍋のふちに土手のように盛った味噌とみりんで長時間煮込む。甘辛く濃厚な味わいが酒によく合い、新世界エリアに提供店が多い大阪の下町グルメとして親しまれているという。
- 恵方巻きEhomaki節分の日、その年の縁起の良い方角「恵方」を向いて無言で丸かぶりする太巻き寿司。起源は定かでないが、花街の遊びや大阪・船場の商家が商売繁盛を願っておこなったなど諸説が伝わっている。
- がっちょの唐揚げGaccho no Karaage大阪湾でよくとれる体長10〜20cmほどの小魚「がっちょ」(ネズミゴチなど)を松葉おろしにして片栗粉をまぶし揚げる。骨まで丸ごと食べられ、昔からおやつや酒肴として親しまれてきた泉州の特産という。
- ごより豆Goyori Mame大阪湾でとれた小魚・えびを天日干しした「ごより」と大豆を、みりんや醤油で甘辛く炊く常備菜。売り物にならず後に残った雑魚を指す「後寄り」が名の由来とされ、河内地域では「じゃこ豆」と呼ばれる。
- 箱寿司Hako-zushi木箱で押し固めて切り分ける大阪の型。握りより古い、押し寿司の系譜を今に残す。
- ハモ鍋Hamo Nabe水炊き・ちり系骨切りしたハモを、頭と骨でとった出汁に玉ねぎ・じゃがいもを合わせて煮る鍋。日本における玉ねぎ栽培発祥の地とされる泉州地域ならではの一品で、泉州玉ねぎの甘みが淡白なハモとよく合うという。
- 鱧皮ザクザクHamokawa Zakuzakuかまぼこ用にハモの身をこそぎ取った後に残る皮を炙り、きゅうりと甘酢で和える夏の酢の物。名前の「ザクザク」はきゅうりを切る音とも食べる音ともいわれ、天神祭の食卓に並ぶ大阪の始末料理という。
- 半助豆腐Hansuke Dofu蒲焼きのたれが染みた鰻の頭「半助」を、焼き豆腐や葉ねぎとだし汁で煮込む大阪の惣菜。安価だった鰻の頭を無駄なく使い切る「始末の料理」の精神を映す一品で、落語「遊山船」にも登場するという。
- 岩おこしIwa Okoshi干菓子膨らませた米に黒砂糖などを加え、岩のように硬く板状に固めた干菓子。大阪道頓堀の粟おこしを改良し、米と黒砂糖を使って硬い歯ざわりに仕立てたのが始まりと伝わり、その硬さが評判を呼んだとされる。
- かにすきKanisuki醤油・寄せ鍋系松葉ガニなどのカニを、白菜や野菜とともにだしで煮る鍋。昭和35年(1960年)に大阪の西道頓堀で、うどんすきをヒントに名づけて考案されたとされる。カニ味噌も楽しめる。
- きんつばKintsuba饅頭・焼き菓子寒天で固めた餡に薄く小麦粉の衣をつけて鉄板で焼く菓子。大阪で生まれた当初は「銀鍔」と呼ばれ、江戸に伝わって小麦粉の焼き色が金色に見えることから「きんつば」と呼ばれるようになったと伝わる。
- きつねうどんKitsune Udon大阪の船場で生まれたとされる、甘辛く煮た油揚げをうどんにのせる一杯という。真昆布と雑節のだしに、太すぎずもっちりとした麺を合わせる大阪うどんの型として親しまれている。
- 鯨のハリハリ鍋Kujira no Harihari Nabe醤油・寄せ鍋系かつお節などの出汁に醤油を合わせた鍋に、水菜と鯨肉をたっぷり入れて煮る冬の鍋。水菜を噛む「ハリハリ」という音が名の由来とされ、大阪・千日前で1967年に創業した鯨料理店が発祥と伝わる。
- くるみ餅Kurumi Mochi枝豆や青大豆をすりつぶしたうぐいす色の餡で餅を「くるんで」つくる堺の銘菓。クルミは使わない。海外貿易で栄えた戦国期の堺で生まれ、茶人・千利休の街らしく茶菓子として親しまれてきたという。
- 串カツKushikatsu薄切り牛肉や野菜を串に刺し、衣をつけて揚げた大阪発祥の一品。新世界周辺で働く労働者の腹を手早く満たすため考案されたとされ、共有ソースの「二度づけ禁止」の作法でも知られる。
- 小田巻き蒸しOdamaki Mushiうどんを具にした大ぶりの茶碗蒸しで、大阪発祥とされる。麻糸を巻いた「苧環(おだまき)」にうどんが見立てられて名がついたとされ、卵が貴重だった時代、船場の商家でハレの日のご馳走とされたという。
- オムそばOmu Sobaほかの系統ソース焼きそばを薄焼き卵で包んだ大阪発祥のご当地グルメ。オムライスの卵でご飯を包む発想を、焼きそばに応用したのが始まりとされる。仕上げにマヨネーズを添える店も多い。
- ばらずしOsaka Barazushiちりめんじゃこや高野豆腐、れんこん、干ししいたけなどを刻んですし飯に混ぜ込み、錦糸卵を散らす大阪の家庭寿司。関東の「ちらしずし」が具をのせるのに対し、関西では具を飯に混ぜ込む点が異なるとされる。
- 丁稚ようかんDecchi Yokan北摂地域特産の糸寒天でこしあんを固める、砂糖控えめの羊羹。練り羊羹より煮詰めが甘く一人前に満たないことから丁稚に見立てた説と、丁稚が里帰りの土産にしたという説があり、冬限定でつくられてきた。
- 桜餅Osaka Sakura Mochiつぶつぶとした道明寺粉の餅であんを包み、塩漬けの桜の葉で巻く春の菓子。道明寺粉は千年以上前に藤井寺市の道明寺で保存食としてつくられたのが始まりとされ、関東のクレープ状の桜餅とは製法が異なる。
- 白味噌雑煮Osaka Shiromiso Zoni丸餅と輪切りの大根・人参、里芋を白味噌汁で仕立てる正月の雑煮。丸い具材には円満の願いが込められ、元日は白味噌、二日目は醤油仕立てに変える家庭も多く、「飽きない」大阪らしい風習と語られる。
- 大阪しろ菜の辛子和えOsaka Shirona no Karashi-ae白菜と体菜の交雑から生まれたとされる大阪しろ菜を茹で、油揚げととき辛子・醤油で和える。かつて天満橋付近で盛んに栽培されたため「天満菜」とも呼ばれ、クセのないあっさりした味わいが持ち味という。
- 蓮根餅Renkon Mochi門真特産の蓮根「門真蓮根」の穴に紅白のもち米を詰めて蒸す、祝いの日の一品。穴が開いていることから「将来を見通せる」縁起物とされ、輪切りにしてきな粉やあんこ、からし醤油などで食べるという。
- 船場汁Semba Jiru塩鯖のあらと大根を昆布出汁で煮て塩で味をととのえる潮汁。「船場煮」とも呼ばれ、奉公人を多く抱えた問屋街・船場の質素な商家料理として、魚の身をとった後のあらまで無駄なく使ったと伝わる。
- すき焼き(関西風)Sukiyaki (Kansai-fu)割下・すき焼き系牛脂をなじませた鍋で肉を焼き、砂糖と醤油をじかにかけて味つけするすき焼き。鋤の上で魚や肉を焼いた「鋤焼き」の流れをくむとされ、関東風が煮るのに対してこちらは焼いてから煮る。
- 高井田ラーメンTakaida Ramen醤油うどんのような極太ストレート麺と、鶏ガラの濃い醤油スープ。
- たこ焼きTakoyakiだしや卵で溶いた小麦粉の生地をたこ焼き器の丸い穴に流し込み、ぶつ切りのタコを芯にして丸く焼く大阪の軽食。屋台の「ラジオ焼き」からタコを主役にする形へと変わっていったとされる。
- てっちりTecchiri水炊き・ちり系ふぐの身やあらを白菜や豆腐とともに昆布出汁で煮て、ポン酢で食べる鍋。「鉄砲」と呼ばれたふぐの「ちり鍋」から、大阪で昭和30年ごろ使われ始めた呼び名とされる。昆布出汁で煮てポン酢で食べる。
- 若ごぼうの炒め煮Wakagobo no Itameni根も茎も葉も食べられる八尾市特産の葉ごぼう「若ごぼう」を、油揚げとさっと炒めてだし・醤油で煮る。早春に収穫される春告げ野菜で、江戸時代から名産として栽培が広まったと伝わる。
この土地が仕込む1
この土地が本場5
- タチウオTachiuo白身名産地銀色に光る太刀のような細長い魚で、皮ごと食べられる。塩焼きやムニエルで脂の乗った身を楽しみ、黒潮に近い海域で一本釣りされる型の大きな個体ほど脂のりが良く、高値で取引される。
- お好み焼きOkonomiyakiだしで溶いた小麦粉の生地にキャベツや豚肉を合わせ、鉄板で焼く料理。大阪では具材を生地に混ぜ、広島では重ねて蒸し焼きにするなど、焼き方そのものが土地ごとに分かれるとされる。大阪は明治後期の「洋食焼」からお好み焼きが育った土地で、たこ焼きと並ぶ「なにわのコナモン文化」の看板として、生地に具材を混ぜて焼く型を今に伝えるとされる。
- 天津飯Tenshinhan卵でとじたかに玉を白飯にのせ、酸味と甘みのある醤油あんをかけた丼。中国には対応する料理がなく、日本で生まれたとされる。発祥は東京・浅草説と大阪説が並び立ち、決着していない。大阪城近くの馬場町にあった中華料理店「大正軒」の、山東省出身の主人が、天津の丼料理の食習慣にヒントを得て、蟹入りの卵焼きをご飯にのせ餡をかけたのが始まりという説が伝わる。
- オムライスOmuraisuライスバターで炒めたケチャップライスを薄焼き卵で包んだ洋食。発祥は東京・銀座説と大阪説の両方があり、いずれも一人の常連客をもてなす賄いから生まれたと伝わる。卵の巻き方や仕上げのソースは店ごとに工夫が分かれるという。大阪では1925年、洋食店「パンヤの食堂」が胃の弱い常連客のためにケチャップライスを薄焼き卵で包んだのが由来と伝わり、その店の系譜が今もオムライス発祥を掲げて営業を続けている。
- しゃぶしゃぶShabu-shabuしゃぶしゃぶ系薄切りの牛肉を沸いた出汁にくぐらせ、ごまだれやポン酢で食べる鍋。北京の羊肉鍋「涮羊肉」にヒントを得たとされ、大阪と京都にそれぞれ、考案をめぐる店の伝承がある。名は湯の中で肉を泳がせる音にちなむ。「しゃぶしゃぶ」の名と料理を1952年に考案したと伝わる永楽町スエヒロ本店がある。洋食店として1910年に創業した店で、薄切り牛肉を出汁にくぐらせる形を大阪から広めたとされる。