麺 ── ラーメン
高井田ラーメン
Takaida Ramen
うどんのような極太ストレート麺と、鶏ガラの濃い醤油スープ。
- 発祥: 大阪府東大阪市
- 醤油
- 東京から西へ約390km
大阪府東大阪市
何でできているか
箸を入れるとうどんかと見紛うほどの極太ストレート麺が沈んでいる。スープは鶏ガラを効かせただしに濃口醤油を合わせた濃い色合いで、塩気がはっきりと立つ。表面には脂が点々と浮き、湯気とともに醤油の香りが立ちのぼる。麺はもちもちとして噛みごたえが強く、一本ごとに存在感がある。具はチャーシューやメンマなど最小限で、太い麺と濃いスープの取り合わせだけで、飲み込むまでに満腹感がじわりと広がる一杯になっている。
どう作るのか
うどん用に近い太さまで生地を延ばし、コシを保ったまま長めに茹で上げるのがこの系統の要となる。太い分だけ茹で時間も長くとり、芯まで火を通しつつ弾力を残すのが難しいところとされる。鶏ガラでとっただしに濃口醤油だれを合わせ、脂も控えめに仕上げるのが基本とされる。具はチャーシューやメンマなど最小限にとどめ、太麺と濃いスープの対比を主役に置く。開店時間を早く設定する店が多いのも、この系統に共通する特徴とされる。
なぜこの形になったのか
この一帯は中小の町工場が密集し、夜勤明けの労働者が早朝から丼をすすった土地とされる。汗をかき塩分を欲する体には濃口の醤油味が合い、腹持ちのよい極太麺と手頃な値段は、肉体労働の合間に効率よく満たしてくれる一杯として根づいたと伝わる。ラーメンという言葉がまだ定着していなかった時代から、早朝や深夜に働く人の胃袋を黙って支える食事として、この土地に形づくられてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ大阪府
- あかねこ蒸したもち米と小麦粉をついた餅に砂糖ときな粉をまぶす「半夏生もち」。田植えを終えた感謝と豊作祈願で食べられ、皮ごと挽いた小麦粉で餅が褐色になり、猫の丸い背中に似ることから名がついたと伝わる。
- バッテラ薄切りの〆鯖と白板昆布を木枠で押し固める箱寿司。南船場の「寿司常」が明治24年に考案し、当初使ったコノシロの寿司の形が小舟に似ていたことからポルトガル語で小舟を意味する名がついたと伝わる。
- 紅しょうが天梅酢に漬けた紅しょうがの薄切りに衣をつけて揚げる天ぷら。梅酢の酸味としょうがの辛みが酒によく合い、昭和15年発表の織田作之助『夫婦善哉』にも一銭天ぷらとして登場するほど古くからの大阪庶民の味という。
- 紅ずいきと油揚げの炊いたん背丈2mにもなる赤褐色のずいき「紅ずいき」を酢水でアク抜きし、油揚げと出汁・醤油で煮含める夏のおばんざい。スポンジ状の断面が味をよく含み、大阪府の「なにわ特産品」にも選ばれているという。
- どて焼き下茹でした牛すじを、鍋のふちに土手のように盛った味噌とみりんで長時間煮込む。甘辛く濃厚な味わいが酒によく合い、新世界エリアに提供店が多い大阪の下町グルメとして親しまれているという。
- 恵方巻き節分の日、その年の縁起の良い方角「恵方」を向いて無言で丸かぶりする太巻き寿司。起源は定かでないが、花街の遊びや大阪・船場の商家が商売繁盛を願っておこなったなど諸説が伝わっている。