土地
山口県
36件
●生まれた料理 32件(チキンチキンごぼう、ちしゃなます、ふぐの唐揚げ ほか)・●育てる食材 1件(長州黒かしわ)・●仕込む 3件(ごぼう巻き、再仕込醤油、白焼蒲鉾)・○本場 1件
この土地で生まれた32
- チキンチキンごぼうChikin Chikin Gobo一口大の鶏の唐揚げと素揚げごぼうを甘辛いたれで絡める学校給食発の一皿。1995年ごろ、家庭のレシピを募って栄養教諭が考案したとされ、口ずさみやすい名前とともに県民食として広まったと伝わる。
- ちしゃなますChisha Namasu下関の伝統野菜「かきちしゃ」をちぎり、酢みそやほぐした焼き魚、しらすであえる料理。関ヶ原の戦い後、困窮した毛利の人々が考案したと伝わり、「ちしゃもみ」の名でも親しまれている。
- ふぐの唐揚げFugu no Karaageしょうゆや酒で下味をつけたふぐを片栗粉で揚げる下関・萩の家庭料理。刺身や鍋には高級なトラフグが使われる一方、唐揚げには安価なシロサバフグが使われることが多いと伝わる。
- ふく刺しFuku Sashi透けるほど薄く切ったふぐの刺身を菊の花のように盛り付ける下関の一皿。福を呼ぶ意味で「ふぐ」を「ふく」と呼び、ポン酢と薬味で食す。明治21年、下関でのみふぐ食が解禁されたのが始まりと伝わる。
- ぐべ汁Gube Jiru磯や防波堤につく直径2〜3センチの笠貝「ぐべ」を出汁と具にした味噌汁。萩港から北へ約45キロの離島・見島で、漁師のみならず沿岸の農家でも古くから食されてきたと伝わる。
- はすのさんばいHasu no Sanbai穴が9つあるのが特徴の岩国れんこんを、にんじんや白身魚とともに三杯酢であえる箸休め。名の由来は調味料の「三杯酢」からとも、田の神「さんばい」からとも言われ、正月や祝いの膳に添えられる。
- はすいもの酢の物Hasuimo no Sunomonoれんこんのように小さな穴があく葉柄野菜「はすいも」を生のまま薄切りにし、焼きほぐしたアジと合わせ酢であえる萩の夏の一皿。シャリシャリとした食感が涼を呼ぶと伝わる。
- 岩国寿司Iwakuni-zushi木枠で三段から五段に重ねて押し固める、山口県岩国市の押し寿司。れんこんや椎茸、錦糸卵の層が断面に並ぶ華やかさから「殿様寿司」とも呼ばれ、祝いの席で切り分けて振る舞われる。
- かぶ雑煮Kabu Zoni丸もちとかぶ、三つ葉を具にした澄まし仕立ての雑煮。焼かずに餅を入れるため汁にとろみがつくのが特徴で、細く結んだするめを加えて香りを添える地域もあると、萩地域を中心に伝わる。
- 柏椀Kashiwa Wan鶏肉(かしわ)としいたけを別々に煮て味を含ませ、冷ました汁を椀に注ぎ入れる山口のもてなし料理。彩りよく盛り付ける見た目の美しさから、冠婚葬祭で酒の膳に添えられてきたと伝わる。
- 瓦そばKawara Soba明治10年(1877年)の西南戦争で薩軍の兵士が瓦で野草や肉を焼いて食べたという言い伝えを、川棚温泉の旅館経営者が昭和37年(1962年)頃にヒントとして料理化した。熱した瓦の上に茶そば・牛肉・錦糸卵を彩りよく盛り付け、薬味と特製だれで食べる。
- けんちょうKencho豆腐と大根、にんじんをしょうゆと砂糖でやや濃いめに煮る山口の日常菜。大鍋で作って何日も煮返して食べることが多く、由来は鎌倉・建長寺の精進料理にちなむ説が有力とされる。
- 下松牛骨ラーメンKudamatsu Gyukotsu Ramen醤油牛の骨からとった出汁に地元の醤油を合わせた、下松市のご当地ラーメン。牛骨の甘みと醤油の甘さが重なる軽い後味が特徴で、精肉店が隣にあったことから生まれたと伝わる。
- くじらの南蛮煮Kujira no Nanbanniクジラの赤身と皮を根菜とともに煮て、赤唐辛子と味噌で仕上げる長門・下関の一皿。長門は江戸時代から続く古い捕鯨の地で、繁栄をもたらしたクジラを弔う法要が今も営まれていると伝わる。
- くじらの竜田揚げKujira no Tatsutaageしょうゆやみりん、しょうが汁に漬け込んだクジラの赤身を片栗粉で揚げる山口の一皿。戦後の学校給食の定番として広く親しまれ、下関や長門など捕鯨で栄えた地域では今も飲食店の逸品と伝わる。
- 長門やきとりNagato Yakitori人口あたりの焼き鳥店数が全国有数の街。ガーリックパウダーを振って食べる。
- 夏みかん菓子Natsumikan Gashi夏みかんの皮を丁寧にゆでこぼし、砂糖蜜で煮詰めてグラニュー糖をまぶす萩の菓子。藩庁移転で困窮した士族の屋敷跡に夏みかんの苗木を配ったことが栽培の始まりとされ、皮まで無駄にしない知恵から生まれたと伝わる。
- ぬたNutaねぎとオバイケ(クジラの尾のスライス)を白みそと酢であえる北浦地域の一皿。江戸時代から捕鯨が盛んだったこの地域では鯨肉を余さず使う工夫が根付き、コリコリとした食感が親しまれてきたと伝わる。
- お嫁さん団子汁Oyomesan Dangojiru小麦粉の団子をあらかじめ茹でておき、根菜と白味噌の汁に合わせる田布施町の料理。出産をした「おごうさん(お嫁さん)」の母乳の出をよくする願いを込め、子の性別で団子の形を変える風習も伝わる。
- 瀬戸内ラーメンいりこそばSetouchi Ramen Iriko Soba醤油いりこの香りと旨味を澄んだスープにそのまま生かした、周防大島のご当地ラーメン。満州で中華そばに親しんだ創業者が、島で豊富に獲れるいりこを生かして考案したと伝わる。
- つしまTsushima炒った豆腐に、だしで煮て下味をつけたにんじんやごぼう、干しえびをあえる周南地域の一皿。生ものを使わず日持ちすることから常備菜として重宝され、来客のもてなしにも用いられてきたと伝わる。
- 宇部ラーメンUbe Ramen豚骨茶色がかった濃厚な豚骨スープが特徴の宇部市のご当地ラーメン。久留米で学んだ技法を土台に、炭鉱と工業の町で煮出す時間が延び、独自の色合いへと変化していったと伝わる。
- 外郎Uiroワラビ粉を使い、ぷるぷるとした弾力ともちもちとした食感を出す山口の外郎。名古屋の外郎が米粉主体で仕上げるのに対し、山口では室町時代から食べ継がれてきたとされ、独特のなめらかさが特徴とされる。
- うに飯Uni Meshi生ウニと米を一緒に炊き込む萩沿岸の料理。海藻が豊富な萩沖のウニは甘みとこくに優れ高価なため、普段は食卓に上らず、大切な客人をもてなす際に振る舞われてきたと伝わる。
- うの花きずし/唐ずしUnohana Kizushi酢飯の代わりに味付けしたおからを握り、酢でしめたイワシを巻きつける北浦地域の寿司。イワシもおからも安価に手に入ったことから保存食として重宝され、正月や婚礼のもてなし料理として伝わる。
- わかめむすびWakame Musubi春に採れたわかめを海岸沿いに干し、刻んでおむすびにまぶす萩地域の一品。参勤交代の道中、長州の侍がご飯に刻みわかめをかけていたという逸話も残る、故郷の弁当の味と伝わる。
- 茶がゆChagayuほうじた番茶で米を炊いたかゆで、17世紀初頭に岩国藩主が米の節約のため奨励し、柳井や周防大島など県内に広まったと伝わる。さらりとした口当たりで、夏は冷やして食べることが多い。
- いとこ煮Itoko Ni甘く煮た小豆と白玉だんごを合わせる山口の行事食で、地域差が大きい。日本海側の「萩風いとこ煮」は昆布だしの澄んだ冷たい汁仕立てで、白玉は祝儀に紅、不祝儀に白と染め分けられると伝わる。
- 柏餅Kashiwa Mochi上新粉と白玉粉の餅であんを包み、蒸す端午の節句の菓子。全国的にはかしわの葉で包むが、山口ではサルトリイバラの葉を使い、「ほてんどもち」など地域ごとの呼び名も多く残ると伝わる。
- のっぺいNoppei里芋やごぼう、れんこんなど冬の根菜を鶏肉とだしで煮て、片栗粉で軽くとろみをつける萩の一皿。仏事に出す際は鶏肉を抜きぎんなんを加えるなど、精進の作法が今も残ると伝わる。
- 大平Ohira鶏肉と里芋、れんこんなどを汁多めに煮て、大きな塗り椀「大平」に盛る岩国地域の料理。冠婚葬祭で大人数に振る舞われ、押し寿司の「岩国寿司」と並ぶ祝いの一皿と伝わる。
- 筍の味噌煮Takenoko no Misoni乱切りにしたたけのこを油で炒め、味噌と砂糖、しょうゆで汁気がなくなるまで煮詰める山口の春の一皿。岩国の名産として知られるたけのこを使い、家庭料理として親しまれてきたと伝わる。
この土地が育てる1
この土地が仕込む3
- ごぼう巻きGobomakiかまぼこ作りで残るエソの皮をごぼうに巻きつけ、たれにつけて焼く萩の一品。焼き抜きかまぼこの高級魚エソを使うため、水産加工会社がかまぼこと一緒に作ることが多く、祭りや花見の弁当に欠かせないと伝わる。
- 再仕込醤油Saishikomi shoyuできあがった生揚げ醤油に、もう一度麹を加えて仕込み直す濃厚な醤油。山口県柳井市の醸造家が江戸中期に生み出し藩主に献上したところ「甘露、甘露」と称えられ「甘露醤油」とも呼ばれるとされる。
- 白焼蒲鉾Shirayaki Kamabokoエソや小鯛のすり身を、焼き色をつけずに焼き上げた山口の蒲鉾。表面に縮緬状のしわが寄るのが特徴で、白さを保つ焼き加減に職人の技量が表れるという。笹かまぼこなど焼き色をつける仲間とは対照的な仕立てとされる。