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ごはんもの

わかめむすび

Wakame Musubi

春に採れたわかめを海岸沿いに干し、刻んでおむすびにまぶす萩地域の一品。参勤交代の道中、長州の侍がご飯に刻みわかめをかけていたという逸話も残る、故郷の弁当の味と伝わる。

  • 発祥: 山口県
  • 東京から西へ約770km
山口県

何でできているか

春に採れたわかめを刻んで干したものを、握ったご飯の表面にまぶす萩地域のおむすびになっている。磯の香りが立つ干しわかめの塩気と、ぷつぷつとした歯ざわりがご飯の甘みと合わさり、シンプルながら食べ応えのある一品に仕上がる。仕上げにしそや夏みかんの皮を混ぜ込んだ干しわかめを使うこともあり、家庭ごとに香りの変化をつけてきたという。

どう作るのか

手でご飯をにぎり、干し刻みわかめをおむすびの表面全体に押し付けるようにまぶす。わかめは春に採れたものを海岸沿いにつるして干し、乾いたら刻んで保存する。かつては各家庭で海に採りに行き、生乾きの状態で刻んで缶に入れておく光景も見られたと伝わる。今はシソや夏みかんの皮を練り込んだ市販の干し刻みわかめを使う家庭も多いという。

なぜこの形になったのか

江戸時代、参勤交代の道中でわかめむすびを口にした長州藩の侍を見た宿の女中が、ご飯に茶殻をかけて食べていると勘違いして驚いたという逸話が残る。海に近い萩では春先にわかめが大量に採れ、日持ちさせるために干す暮らしの知恵が根づいており、農作業の合間の昼食や間食として重宝されてきたと伝わる。特別な道具も要らず、ご飯と合わせるだけで作れる簡便さも、弁当として広く根づいた理由とみられる。

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