土地
鳥取県
30件
●生まれた料理 23件(アカガレイの子まぶり、小豆雑煮、大山おこわ ほか)・●育てる食材 3件(大山どり、大山ルビー、鳥取和牛)・●仕込む 4件(あごちくわ、らっきょう漬け、スルメの麹漬け ほか)・○本場 1件
この土地で生まれた23
- アカガレイの子まぶりAkagarei no Komaburi子持ちのアカガレイを刺身にし、ゆでてほぐした卵をまぶす岩美町網代周辺の一皿。フナの子まぶりが伝わって生まれたとされ、脂ののった冬の白身にコクのある卵が絡む、祭りや正月のごちそうという。
- 小豆雑煮Azuki Zouni小豆を煮た汁に柔らかく煮た丸餅を入れる、鳥取の正月雑煮の主流。古来より赤い小豆に邪気を払う力があるとされ、元日の朝に若水と浄めた火で煮て家族で分かち合う、祝い膳の中心料理と伝わる。
- 大山おこわDaisen Okowaしいたけやごぼう、鶏肉などをもち米に炊き込む、大山山麓のしょうゆ味おこわ。かつて僧兵が戦勝祈願で炊いたのが始まりとも伝わり、大山寺の牛馬市で振る舞われた後、祭りやもてなしの席に受け継がれてきたという。
- どんどろけ飯Dondoroke Meshi熱した油で豆腐を炒める「バリバリ」という音を雷(方言でどんどろけ)に見立てた、鳥取東部・中部の炊き込みご飯。各集落にあった豆腐小屋で自家製の大豆から豆腐をつくっていた頃の、地元産づくしの一品と伝わる。
- がんちゃ汁Gancha Jiru鳥取の清流でとれるモクズガニを丸ごとすり潰してこし、なすと一緒に煮る汁物。加熱すると身がふわふわと汁に浮かび、カニのうまみを余すことなく味わえる、秋から冬にかけての一品という。
- 呉和えGoaeゆでてすり潰した大豆「ご」を衣に、野菜やきのこを和える。伯耆地方山間部の豪雪地帯・日南町に伝わり、稲作に不向きな急斜面の畑で貴重なたんぱく源として重宝された大豆を使う、仏事のもてなし料理という。
- ホルそばHorusoba鳥取県東部で50年以上食べられている一皿。牛ホルモンと野菜を味噌だれで炒めた中に中華そばの麺を加えて仕上げる。焼肉屋やホルモン屋から生まれ、鳥取市を中心に今も広く提供されている。
- いがい飯Igai Meshi山陰で唯一海女が活動する鳥取市青谷町夏泊で、海女がとってきたイガイ(イガイ科の二枚貝)を炊き込みご飯にする。海女の仕事が始まる6月頃からつくられ、磯の香りが口いっぱいに広がる夏の始まりを告げる一皿という。
- いぎすIgisu夏から秋に日本海の岩場で育ついぎす草を干して保存し、煮溶かして自然に固める寒天状の一品。ごまを振り酢味噌や辛子醤油でいただき、精進料理や正月、法事の膳に欠かせない鳥取中部・西部の郷土食だという。
- 板わかめIta Wakame収穫した生わかめを板状に並べ、低温で丸一日かけて乾燥させただけの味付けなしの一品。清流が日本海に注ぐ鳥取の海で育つわかめは風味がよく、あぶってご飯にかけたり味噌汁に戻したりして食べるという。
- いただきItadaki大きな三角油揚げに生米と野菜を詰め、だし汁でじっくり炊き上げる西部地域の郷土食。明治中頃、境港市の寺の住職が福井の精進料理からヒントを得たのが始まりと伝わり、綿入れの着物に見立てて「ののこ飯」とも呼ばれる。
- いわし団子Iwashi Dango包丁でたたいたイワシに卵などを混ぜ、片栗粉を使わずふんわりと仕上げて煮汁で火を通す。地引き網漁が盛んだった弓ヶ浜半島などで水揚げされる新鮮なイワシを生かした、鳥取の庶民の味という。
- もさえびの刺身Mosaebi no Sashimi正式名クロザコエビ、鳥取で「もさえび」と呼ばれる深海のエビを刺身で味わう。鮮度が落ちやすく銅イオンを含むため半日で頭部が黒ずみ、遠方への流通が難しかったことから地元だけの味とされてきたという。
- おいりOiri残ったご飯を洗って天日干しし、炒ってから水あめを絡めて丸める因幡地方の菓子。食べ物を無駄にしない工夫から生まれたとされ、鳥取市用瀬町などに残る流し雛の行事にひな祭りの供え菓子として添えられてきたという。
- 親ガニのみそ汁Oyagani no Miso Shiruズワイガニのメス「親ガニ」と大根だけでつくる、鳥取の冬の定番みそ汁。オスの松葉ガニより手頃な価格で11月から12月の短い漁期にしか味わえず、うまみを生かすため具は少なめにするという。
- そら豆の粉吹きSoramame no Kofuki完熟させて乾燥保存したそら豆を水で戻し、重曹でゆでて皮をむき、味付けして煮る鳥取東中部の一品。傷みやすい生のそら豆を長く楽しむ知恵から生まれたとされ、行事や来客時に振る舞われてきたという。
- 素ラーメンSu Ramen醤油・味噌・塩・豚骨以外鳥取市の食堂で長く出されてきた、うどん出汁に中華麺を合わせた飾らないラーメン。豚骨や鶏がらに頼らない軽いスープが特徴で、名前の「素」がそのまま椀の姿を言い表している。
- 栃餅Tochi Mochi強いえぐみを持つ栃の実をあく抜きし、もち米と一緒に蒸してついた餅。米がほとんどとれなかった山村で縄文時代から食べ継がれてきたと伝わり、独特の渋みが残る素朴な味わいで正月の雑煮用の餅として食べられているという。
- 鳥取牛骨ラーメンTottori Gyukotsu Ramen醤油・味噌・塩・豚骨以外牛骨でとったスープの香ばしさと軽い甘み。県中部で長く日常の味になっている。
- ハタハタ寿司Hatahata Zushi地元では「しろはた寿司」とも呼ばれる、鳥取市賀露地区のハタハタ料理。酢でしめたハタハタの腹に、いって味付けしたおからを詰め込む。ご飯を使わないためあっさりとして、賀露神社ホーエンヤ祭のごちそうとして振る舞われてきたという。
- こも豆腐Komodofu粗く織ったわらのむしろ「こも」に豆腐を巻いて茹で固める、倉吉市など鳥取中部の冠婚葬祭料理。魚が少なく貴重なたんぱく源だった豆腐を、共同の豆腐小屋で大量につくった名残とも伝わり、わらの香りと筋目が独特という。
- 若桜のおやきWakasa no Oyakiもち米とうるち米の粉を練った生地で小豆あんを包み、屋号入りの型で押して焼く若桜町の菓子。約400年続く若桜神社大祭のもてなし料理とされ、長野の小麦粉生地とは異なり米粉でつくるのが特徴という。
- 焼き鯖の煮付けYakisaba no Nitsuke保存のために焼いて出荷されていたサバをほぐし、たまねぎと甘めに煮込む鳥取東部の一品。冷蔵技術がなかった時代、多く出回っていた焼きサバを農繁期でも手軽に食べられる魚料理として重宝したのが始まりという。
この土地が育てる3
- 大山どりDaisen-dori大山の麓で種鶏の育成から処理まで一貫して手がける生産者による銘柄鶏とされる。抗生物質を用いない専用飼料で通常より長く平飼いされ、脂と旨みのバランスを狙うという。
- 大山ルビーDaisen Ruby鳥取県中小家畜試験場が、オレイン酸を多く含む「大山赤ぶた」の雌に黒豚の雄を交配して作出した鳥取県オリジナル品種。両者の脂の質と肉の柔らかさを受け継ぐとされ、大山山麓の名を冠する。
- 鳥取和牛Tottori Wagyu鳥取県内で育つ黒毛和種。1966年の全国和牛能力共進会で最高位となった種雄牛「気高号」の系統を受け継ぐとされ、2011年から脂肪のオレイン酸値を測定しているという。近年はオレイン酸55%以上の牛肉のみを別枠で認定しているという。
この土地が仕込む4
- あごちくわAgo Chikuwa鳥取でトビウオを指す「あご」のすり身を焼き上げるちくわ。表面の硬い焼き皮に包丁を入れると香ばしい音が響き、色濃く仕上がるのが普通のちくわとの違い。産卵期の春から夏が旬の初夏の味覚という。
- らっきょう漬けRakkyou-zukeらっきょうを塩漬けしたのち甘酢などに漬け込む、鳥取砂丘周辺の名産品。生命力が強く砂丘地でも育つらっきょうが、江戸時代の参勤交代で持ち帰られたのが栽培の始まりと伝わる。
- スルメの麹漬けSurume no Kouji Zuke秋にとれたスルメイカを海風で干し、刻んで麹に漬け込んで熟成させる、雪深い鳥取の冬の保存食。きゅうりやなすなど塩漬け野菜と一緒に漬けることが多く、麹の甘みが染み込んで柔らかくなるという。
- とうふ竹輪Tofu Chikuwa魚のすり身に木綿豆腐を混ぜて蒸し上げた鳥取のちくわ。漁港整備が遅れ魚が貴重だった土地で、大豆を生かして生まれ、今も郷土の味として親しまれるという。カレー味やレモン味など変わり種の商品も開発されているという。