発酵・保存 ── 漬物
らっきょう漬け
Rakkyou-zuke
らっきょうを塩漬けしたのち甘酢などに漬け込む、鳥取砂丘周辺の名産品。生命力が強く砂丘地でも育つらっきょうが、江戸時代の参勤交代で持ち帰られたのが栽培の始まりと伝わる。
- 発祥: 鳥取県鳥取市福部町
- 東京から西へ約490km
鳥取県鳥取市福部町
何でできているか
らっきょうは生命力が旺盛で、砂丘地でも育つのが特徴だという。塩漬けにすることで乳酸発酵が進み、独特の風味が生まれる。仕上げの味付けは甘酢漬けが最もポピュラーだが、塩漬けや赤ワイン漬け、しそ漬け、りんご酢漬け、黒砂糖漬け、黒酢漬けなど地元では実に多様な漬け方が試みられているという。噛むとシャキッとした歯ざわりが残る。
どう作るのか
「本漬け」は水洗いしたらっきょうを2週間以上塩漬けしたあと塩抜きして漬け込む方法で、乳酸発酵の美味しさが出る一方、塩抜きの加減が難しいという。塩抜きの手間を省いた「簡単漬け」もあり、冷蔵保存すれば思い立った日にすぐ漬け込める。収穫は5月下旬から6月中旬で、加工後は一年を通じて店頭に並んでいるという。
なぜこの形になったのか
鳥取県でのらっきょう栽培は江戸時代、参勤交代の際に小石川薬園から持ち帰ったのが始まりと伝わる。生命力の強さから砂丘地でも自家用として栽培されていたが、大正初期にスプリンクラー灌水が導入されると本格的な大規模生産が始まったという。平成27年度には「鳥取砂丘/ふくべ砂丘らっきょう」が地理的表示(GI)として登録された。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ鳥取県
- あごちくわ鳥取でトビウオを指す「あご」のすり身を焼き上げるちくわ。表面の硬い焼き皮に包丁を入れると香ばしい音が響き、色濃く仕上がるのが普通のちくわとの違い。産卵期の春から夏が旬の初夏の味覚という。
- アカガレイの子まぶり子持ちのアカガレイを刺身にし、ゆでてほぐした卵をまぶす岩美町網代周辺の一皿。フナの子まぶりが伝わって生まれたとされ、脂ののった冬の白身にコクのある卵が絡む、祭りや正月のごちそうという。
- 小豆雑煮小豆を煮た汁に柔らかく煮た丸餅を入れる、鳥取の正月雑煮の主流。古来より赤い小豆に邪気を払う力があるとされ、元日の朝に若水と浄めた火で煮て家族で分かち合う、祝い膳の中心料理と伝わる。
- 大山どり大山の麓で種鶏の育成から処理まで一貫して手がける生産者による銘柄鶏とされる。抗生物質を用いない専用飼料で通常より長く平飼いされ、脂と旨みのバランスを狙うという。
- 大山おこわしいたけやごぼう、鶏肉などをもち米に炊き込む、大山山麓のしょうゆ味おこわ。かつて僧兵が戦勝祈願で炊いたのが始まりとも伝わり、大山寺の牛馬市で振る舞われた後、祭りやもてなしの席に受け継がれてきたという。
- 大山ルビー鳥取県中小家畜試験場が、オレイン酸を多く含む「大山赤ぶた」の雌に黒豚の雄を交配して作出した鳥取県オリジナル品種。両者の脂の質と肉の柔らかさを受け継ぐとされ、大山山麓の名を冠する。