肉 ── 和牛
神戸ビーフ
Kobe Beef
但馬牛のうち、霜降りなどの厳格な基準を満たした肉だけが名乗れる称号。
- 発祥: 兵庫県
- 東京から西へ約430km
系譜
神戸ビーフ
何でできているか
但馬牛のうち、複数の基準をすべて満たした枝肉だけが名乗れる称号で、ブランドの名というより認定に近い。霜降りの度合いを示すBMS値が6以上と定められ、きめ細かなサシが筋繊維の間にびっしりと入り込み、口に含むと体温でほどけるような脂の柔らかさになるとされる。血統だけでは足りない、線引きの厳しさが特徴の牛肉。
どう作るのか
兵庫県内で生まれ育った純血の但馬牛を、最低28カ月、平均32カ月ほどかけて育てる。子牛には個体識別番号の耳標がつけられ、いわば牛の戸籍として管理される。仕上がった枝肉は、肉質等級4等級以上でBMS値6以上、歩留等級がAかB、枝肉重量499.9kg以下という条件をすべて満たしたものだけが神戸ビーフと認定され、証の紋章がひとつひとつに捺される。
なぜこの形になったのか
但馬牛という素材があっても、複数の基準を満たさなければ神戸ビーフと名乗れない——血統と、育成・出荷時の細かな基準という二段構えの仕組みそのものが、この称号の輪郭を決めている。基準を厳密に絞ることで、但馬牛の中でも特に丁寧に仕上げた個体だけを選び出す仕組みになっていると読める。名乗れる牛が限られているからこそ、称号としての重みが保たれているとも言え、松阪牛や近江牛とはまた違う線の引き方になっている。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ兵庫県
- 明石焼小麦粉とじん粉、卵とだし汁を混ぜた生地でタコを包んで焼き、だし汁につけて食べる明石市の郷土料理。見た目はたこ焼きに似るが、ソースではなくだし汁につける点が大きな違いとされる。
- 赤穂の塩江戸時代に完成した入浜式塩田による、専業製塩の先駆けとされる塩。水尾と防潮堤で海水を制御し干満に左右されず作業できる画期的な仕組みで、300年にわたり日本の主要な製塩法であり続けたとされる。
- 淡路ビーフ淡路島で育つ純血の但馬牛系統。1986年に生産者らが立ち上げた銘柄で、霜降りの量よりも赤身と脂の調和を重視して選ばれる、出荷頭数の少ない牛肉とされる。淡路牛と呼ばれる一般呼称とは区別される、希少な銘柄という。
- 播州ラーメンはっきり甘い醤油スープ。織物工場で働く女性たちに好まれて定着したと伝わる。
- 播州手延べそうめん太子町の斑鳩寺に伝わる文書には応永25年(1418年)の条に「サウメン」の記述があり、兵庫県内で最も古いそうめんの記録とされる。江戸時代の安永年間には龍野藩の許可業種として奨励され、播州平野の小麦・揖保川の水・赤穂の塩が産地としての土台になった。
- ぼたん鍋白と赤の合わせみそでとっただしに、猪肉と季節の野菜をたっぷり入れて煮る丹波篠山の鍋。粉山椒を効かせて食べることが多く、切り分けた猪肉を牡丹の花びらのように盛り付ける店もあるという。