麺
播州手延べそうめん
Banshu Tenobe Somen
太子町の斑鳩寺に伝わる文書には応永25年(1418年)の条に「サウメン」の記述があり、兵庫県内で最も古いそうめんの記録とされる。江戸時代の安永年間には龍野藩の許可業種として奨励され、播州平野の小麦・揖保川の水・赤穂の塩が産地としての土台になった。
- 発祥: 兵庫県たつの市
- 東京から西へ約480km
兵庫県たつの市
系譜
播州手延べそうめん
何でできているか
白く細い手延べ麺。播州平野で採れる小麦、揖保川の清らかな水、赤穂の塩という三つの土地の産物からできており、コシの強さと喉ごしのよさが持ち味になっている。乾燥を経た麺は白く艶やかに仕上がり、茹で上げてもだれにくいのが特徴で、細いながらしっかりとした歯ごたえが残る。噛むほどに小麦の香りがふわりと広がり、麺の細さの割に満足感がある。
どう作るのか
小麦粉を塩水で練った生地に油を薄く引きながら、二本の管に掛けて糸状に細く引き延ばし、天日と寒風にさらして乾燥させる手延べ製法で仕上げる。江戸時代の安永年間には龍野藩の許可制の産業として奨励され、乾燥から選別までの工程を管理する仕組みも育っていった。太さや品質による等級分けも古くから行われており、贈答品としても扱われてきた。
なぜこの形になったのか
太子町の斑鳩寺に伝わる文書には応永25年(1418年)の条に「サウメン」の記述があり、県内最古のそうめんの記録とされる。伊勢参りの旅人が三輪から製法を伝えたとする言い伝えもあるが、いずれにせよ播州平野の小麦、揖保川の水、赤穂の塩という三条件が同じ地域にそろっていたことが、この地を屈指の産地として根付かせた理由として読める。三条件がすべて揃う地域は全国でも多くない。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ兵庫県
- 明石焼小麦粉とじん粉、卵とだし汁を混ぜた生地でタコを包んで焼き、だし汁につけて食べる明石市の郷土料理。見た目はたこ焼きに似るが、ソースではなくだし汁につける点が大きな違いとされる。
- 赤穂の塩江戸時代に完成した入浜式塩田による、専業製塩の先駆けとされる塩。水尾と防潮堤で海水を制御し干満に左右されず作業できる画期的な仕組みで、300年にわたり日本の主要な製塩法であり続けたとされる。
- 淡路ビーフ淡路島で育つ純血の但馬牛系統。1986年に生産者らが立ち上げた銘柄で、霜降りの量よりも赤身と脂の調和を重視して選ばれる、出荷頭数の少ない牛肉とされる。淡路牛と呼ばれる一般呼称とは区別される、希少な銘柄という。
- 播州ラーメンはっきり甘い醤油スープ。織物工場で働く女性たちに好まれて定着したと伝わる。
- ぼたん鍋白と赤の合わせみそでとっただしに、猪肉と季節の野菜をたっぷり入れて煮る丹波篠山の鍋。粉山椒を効かせて食べることが多く、切り分けた猪肉を牡丹の花びらのように盛り付ける店もあるという。
- ちょぼ汁とろりとしただし汁にささげ豆と里芋の茎、もち粉の団子を煮た淡路島の汁もの。甘くはないが汁粉に似た見た目で、産後の女性の体力回復や子どものお宮参りの祝いに作られてきたという。