麺 ── ラーメン
広島ラーメン
Hiroshima Ramen
豚骨をベースに醤油と野菜を合わせ、角の取れた味に仕上げる。
- 発祥: 広島県広島市
- 豚骨
- 東京から西へ約680km
広島県広島市
何でできているか
豚骨を主体にした白濁ぎみのマイルドなスープに、細めの固ゆで麺が合わせられる。鶏がらや野菜のだしも加わるため、見た目ほど重くならず、非常にまろやかな口当たりに仕上がる。博多のような強い乳化にも尾道のような背脂の重さにも寄らない、両者のちょうど中間に位置する調和型の一杯として、地元の人々に古くから長く親しまれてきた味わいである。
どう作るのか
豚骨をベースにしながら、鶏がらと野菜のだしを重ねて角を取るのが特徴とされる。白濁するスタイルを取り入れつつ、単純な模倣にとどまらず、まろやかさを加える方向で独自に発展してきたと伝わる。「しまい」を祖とする系統が中核を占め、長い時間をかけて暖簾分けを重ねながら、広島市内のさまざまな場所へと少しずつ着実に広がってきたとも言い伝えられている。
なぜこの形になったのか
一説によると、戦後まもなくこの地で営まれていた屋台が店舗化し、暖簾分けを重ねて今に続く系統が広がったのが始まりとされる。屋台という限られた条件から生まれたスタイルに、鶏がらと野菜の甘みを加えてまろやかにしていったのが、この土地らしい仕立て直しと読める。派手な個性を主張するより、日々の暮らしの中で食べやすいことを選んだ結果とも読み取れる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ広島県
- あなご飯かば焼きにしたあなごをそぎ切りにし、だしで炊いたご飯に敷き詰める宮島の一皿。速い潮流にもまれて脂がのる「瀬戸のあなご」を使い、明治34年に宮島口駅の駅弁として売られたのが始まりと伝わる。
- あずま酢でしめたママカリを、酢飯の代わりに味付けしたおからで握る沿岸部の寿司。米が貴重だった時代、手に入りやすいおからで代用したのが始まりとされ、祭りや正月に振る舞われてきた。
- 美酒鍋鶏肉や砂ずり、豚肉を塩こしょうと日本酒だけで仕立てた鍋。銘醸地・西条の杜氏が酒造りの合間に食べたまかない料理が始まりで、利き酒の邪魔をしない薄味が特徴と伝わる。
- 江波巻きご飯に広島菜漬けとかつおぶし、白ごまをあえ、焼きのりで巻いた江波地区ののり巻き。片手で漕ぎながら食べられるよう両端を閉じることもあり、のり漁師の船上食として広まったと伝わる。
- 府中焼き広島県府中市に伝わるお好み焼きの一種で、豚バラ肉の代わりに牛や豚のひき肉を生地に混ぜ込んで焼く。ひき肉が生地全体に広がるため、噛むたびに肉の旨みが感じられるとされる。
- がんす魚のすり身をパン粉で揚げた広島・呉の練り物。昭和20年代、蒲鉾製造で出るすり身の余りを活用する方法として考案されたとされ、揚げかまぼこにフライ衣をまとう独特の組み合わせを持つ、地元で長く愛される味である。