麺 ── ラーメン
函館ラーメン
Hakodate Ramen
澄んだ塩スープと細めのストレート麺。港町として早くから外来の食文化に触れた土地で育った。
- 発祥: 北海道函館市
- 塩
- 東京から北へ約680km
北海道函館市
何でできているか
澄んだ塩スープはくどさがなく、静かに煮出した豚骨の透明感がそのまま器に映る。中細でやわらかいストレート麺が合わせられ、チャーシュー・メンマ・ねぎ・ほうれん草・麩といった飾らない具が乗る。札幌の味噌、旭川の醤油と並ぶ北海道三大ラーメンの一角でありながら、ご当地ラーメンの中でも際立ってあっさりとした系統とされる。
どう作るのか
中国式の麺料理は塩味のスープが基本で、醤油だれや昆布・鰹節などの和風だしを加えないのが特徴とされる。函館ラーメンはこの原型をほぼそのまま受け継ぎ、豚骨や鶏がらを静かに煮出した澄んだスープに塩だれを合わせ、まっすぐな麺と組み合わせている。今も市内には150店ほどのラーメン店が軒を連ね、この澄んだ塩味を今なお守り続けている。
なぜこの形になったのか
一説によると、1854年の開港を機に函館には中国人コックによる中華料理店が早くから根づき、明治17年の新聞には「南京そば」の広告も見える。東京や神戸の同種の店より先行していたともいわれ、日本で最も早くラーメンが食べられた土地のひとつとされる。醤油やだしに頼らず塩味のまま大きく変化させなかったのは、この土地が中国式の麺料理をほぼそのまま受け継いできたことの表れと読める。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ北海道
- 旭川ラーメン魚介と豚骨を合わせた醤油スープに、ラードで蓋をして冷めにくくする。厳寒の地ならではの工夫とされる。
- 旭川ホルメン旭川の二大名物、醤油ラーメンとホルモン焼きを掛け合わせたご当地グルメ。醤油だれのスープに、下処理して臭みを抜いた豚ホルモンをのせる。2010年代に旭川で考案された。
- ガタタンラーメン芦別市の郷土料理ガタタンをラーメンにした一杯。片栗粉でとろみをつけた塩味のスープに、野菜・肉・魚介など具だくさんの具を合わせ、仕上げに溶き卵を流し入れる。満州からの引き揚げ者が伝えた中華料理が土台にある。
- 美唄のとりめし鶏肉とたまねぎを米と一緒に醤油、砂糖、酒で炊き込むごはん。明治の開拓期、小作人に養鶏を勧めた農場主が、米が実った後に鶏をつぶして客をもてなしたのが始まりと伝わる美唄市中村地区の郷土料理。
- 美唄やきとりモツを中心に、内臓から皮まで一羽分を一本の串に刺す。
- びらとり和牛日高地方・平取町で育つ黒毛和種。昭和37年に島根県から導入された繁殖牛を礎とし、冬の厳しい寒さの中でじっくりと肥育され、味の濃さに定評があるという。札幌をはじめ道内で広く親しまれる銘柄になったという。