肉 ── 和牛
宮崎牛
Miyazaki Gyu
全国和牛能力共進会で最高賞を重ねてきた、県を挙げて育てる銘柄。
- 発祥: 宮崎県
- 東京から南西へ約880km
系譜
何でできているか
宮崎県内で生産・肥育された黒毛和種のうち、肉質等級4等級以上で、県指定の種雄牛を一代祖に持つものを指す。県を挙げて改良を重ねてきた銘柄で、太りやすく飼いやすい体質と、きめ細かな霜降りという相反しがちな二つの性質を両立させることを目標に育種が進められてきたとされる。太平洋側の温暖な気候の恩恵を受けて育つ牛でもあるという。
どう作るのか
宮崎県家畜改良事業団が種雄牛を一元管理し、体格に優れる「気高系」、バランスに富む「糸系」、高い肉質を特徴とする「但馬系」という全国三大血統を独自の交配方式で組み合わせて種牛を開発してきたとされる。この一元管理のもとで、各地の生産者が肥育技術を積み重ねている。「宮崎方式」と呼ばれるこの体制は、全国で初めて構築されたものとされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、県が種雄牛の血統をひとつの組織で管理する体制を築いたこと自体が、宮崎牛という統一銘柄を生んだ土台になっているとされる。異なる強みを持つ複数の血統を計画的に配合するという発想が、地域ごとの個体差を抑え、県全体でひとつの名前を名乗れる均質さを作ってきたと読める。太平洋に面した温暖な気候が牛を飼いやすくしたことも、この体制を後押ししたとされる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ宮崎県
- チキン南蛮揚げた鶏肉を南蛮酢にくぐらせ、タルタルソースをかけた延岡発祥の一品。昭和30年代、洋食店のまかない料理として作られた甘酢漬けの唐揚げが元になったとされ、今や宮崎を代表する味として広く知られる。
- ふたたびだんごだんご粉を練って蒸し、摘みたてのよもぎを加えてもう一度つき直す延岡市のおやつ。通常一度きりの練りを「再び」おこなうことが名の由来で、あんを包んできな粉をまぶすと、若草色のやわらかな団子になる。
- 稗ずーしー猪の骨付き肉を湯がいた出汁に、米や稗、野菜を入れて炊く椎葉村の雑炊。縄文以前から食べられてきたとされる雑穀・稗を使い、猪をさばいた際には村中に振る舞われる冬の栄養源として伝わってきた。
- 日向黒皮かぼちゃの煮物宮崎市発祥の伝統野菜「日向黒皮かぼちゃ」を大きめに切り、砂糖と薄口醤油でコトコト煮る料理。西洋かぼちゃよりさっぱりとして甘みは控えめだが煮崩れしにくく、皮まで美味しく食べられるのが持ち味。
- いりこもちもち米を炒って粉にした「いり粉」を水飴で練り上げ、寝かせてから棒状に切る宮崎の菓子。江戸期に薩摩藩から伝わった節句菓子とされ、子どもの成長を願って近所に配る風習があったと伝わる。
- 地鶏の味噌ころばかし地鶏を水を使わずに焦がさないよう鍋で煮転がし、味噌をからめる小林市周辺の家庭料理。「ころばかし」は鍋の中で煮転がすことを指す県西地方の方言で、家庭ごとに具材や味付けが異なる。