肉 ── 和牛
常陸牛
Hitachi Gyu
茨城県内で指定生産者が育てる黒毛和種。江戸期に水戸藩が桜野牧で牛を飼育した記録が残る土地柄で、長期肥育によりきめ細かなサシと柔らかな肉質を持つとされる。近年は海外の高級店にも輸出されているという。
- 発祥: 茨城県
- 東京から北東へ約100km
何でできているか
茨城県内の指定生産者が育てる黒毛和種。長期肥育によりきめ細かなサシが入り、柔らかな肉質を持つとされる。江戸期に水戸藩が桜野牧で牛を飼育した記録が残る土地柄で、近年は海外の高級店にも輸出されているという。きめ細かなサシは口の中でほどけるように溶けるとされ、赤身の繊維も柔らかく、噛む力をあまり必要としない食べやすさが特徴という。
どう作るのか
県が指定した生産者が、一定の期間をかけて一頭ずつ丁寧に肥育する。長期肥育によって筋繊維の間に脂が細かく行き渡るとされ、それが柔らかな肉質につながるという。指定制度のもとで飼料や飼育管理の水準をそろえることが、常陸牛を名乗るための条件になっている。指定生産者は出荷までの飼料配合や衛生管理について一定の基準を課されるとされ、その基準を満たし続けることが銘柄の信頼を保つ仕組みになっているという。
なぜこの形になったのか
一説によると、江戸期に水戸藩が桜野牧で牛を飼育した記録が残るように、茨城には古くから牛を飼う土地の記憶があるとされる。ただし現在の常陸牛の肉質を支えているのは、その歴史そのものというより、長期肥育を可能にする指定生産者制度という仕組みだと読める。歴史と現在の飼育体制、両方が重なって今の常陸牛がある。太平洋に近く比較的温暖な気候であることも、長期にわたる肥育を続けやすい環境として、常陸牛の育成を後押ししてきたと考えられる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ茨城県
- 赤餅赤みを帯びたもろこし粉を湯で練り、だんご状にゆでてあんこやきなこをまぶす餅。稲や小麦が育ちにくい水害の多い地域で、もろこしだけが被害を免れたことから主食代わりに食べられてきた。
- あんこう鍋あんこうの身や皮、肝、胃袋などを野菜と煮る、茨城県北の冬の鍋。漁師が船上で食べたどぶ汁を、食べやすく仕上げたものとされる。味噌仕立てと醤油仕立てがある。旬は11月から3月ごろにあたる。
- あんこうの共酢ゆでたアンコウの身やヒレ、肝など複数の部位を、肝を練り込んだ酢味噌につけて食べる北部地域の冬の料理。西のフグ東のアンコウと並び称される茨城の冬の味覚として親しまれる。
- がりがりなます大根を「鬼おろし」という竹製のおろし器で粗くガリガリとすりおろし、酢漬けの魚と和えるなます。粗い食感が身上で、正月など人が集まる席でよく振る舞われてきた。ボラやコイが使われることもある。
- 五目いなりずし油揚げに、人参やごぼう、しいたけを混ぜ込んだ酢飯を詰めたいなりずし。笠間稲荷神社の門前町・笠間市では、そばやくるみも加えた華やかな具で古くから参詣客をもてなしてきたと伝わる。
- ごさい漬け塩漬けにして発酵させたイワシと大根を、柚子と唐辛子とともに漬け込む鹿行地域の冬の保存食。近年はイワシの水揚げが減り、代わりにサンマでつくられることが多くなっている。