麺 ── ラーメン
台湾ラーメン
Taiwan Ramen
唐辛子とにんにくを効かせた醤油スープに台湾ミンチ。名古屋で生まれ、台湾には無い。
- 発祥: 愛知県名古屋市
- 醤油
- 東京から西へ約270km
愛知県名古屋市
系譜
台湾ラーメン
何でできているか
丼の底に敷いたもやしの上に麺を置き、にんにくの香りが強く立つ真っ赤なひき肉あんをのせ、そこへ熱い鶏ガラ醤油スープを注ぐ。ひき肉は唐辛子で辛口に炒めてあり、一口目から喉の奥がひりつくほどの辛さが来る。ニラの青い香りと長ネギの甘み、もやしのシャキッとした歯ごたえが、辛さの後ろから順に追いかけてくる。麺は中太のストレートで、辛味あんとよく絡む。
どう作るのか
にんにくをじっくり熱した油でひき肉を香ばしく炒め、唐辛子を効かせて辛口のあんに仕上げるのが要とされる。もやしは辛さと熱をまとうよう先に丼へ敷き、その上に茹でた中華麺、辛味あんの順に重ねる。仕上げに熱々の鶏ガラ醤油スープを注ぎ入れ、あんを溶かし込まずに食べ進めることで、一杯の中で辛さが徐々に広がっていく食べ方が好まれている。
なぜこの形になったのか
一説によると、台湾出身の店主が故郷の担仔麺を思い出しつつ、名古屋で唐辛子を強く効かせて仕立て直したのが始まりという。担仔麺自体は辛くない料理で、地元の客に喜ばれるようにと辛さを足したと伝わる。つまり台湾の味そのものではなく、名古屋という土地の客に合わせて生まれ変わった一杯であり、台湾ラーメンという名でありながら台湾には存在しないという逆説がここに宿る。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
- 勝浦タンタンメン醤油スープにラー油を効かせ、玉ねぎと挽肉を乗せる。海女の冷えた体を温めた一杯。
- 天理ラーメン白菜をたっぷり炒め、にんにくとピリ辛を効かせた醤油スープ。
- ラーメン気温の低い北海道で独自に発展したラーメンの総称。札幌は味噌、函館は塩、旭川は醤油とスープを覆う香味油というように地域差があり、それぞれの風土に合わせて工夫が重ねられてきたと伝わる。
- 好来系ラーメン名古屋市千種区で創業したとされる一軒から広がったラーメンの系列。鶏がらと魚介だしを長時間煮込んだ白濁スープはあっさりとした味わいで、枝分かれした店々に受け継がれているとされる。
- 玉子とじラーメン名古屋市中村区の屋台発祥とされるラーメンで、スープの熱だけで半熟に仕立てた溶き卵をのせる。三河鶏がらや豚骨を長時間煮込んだだしに、とろみとまろやかさが加わるとされる。
同じ愛知県
- ふな味噌フナを大豆とともに弱火で5時間ほど煮こんでから、豆味噌と砂糖のたれで仕上げる。木曽三川下流域の川魚料理で、12月後半から1月にとれる寒ブナが脂がのって美味とされ、骨まで柔らかくなるまで煮こむとされる。
- 五平餅炊きたてのうるち米を潰して串に刺し、味噌だれをつけて焼き上げる。中部地方の山間部発祑とされ、山仕事の安全を祈る祭りの前夜につくられてきたと伝わる、奥三河をはじめ中部山間部一帯の料理とされる。
- 箱ずし木枠に酢飯を詰め、エビやアナゴ、干ししいたけ、錦糸卵などを斜めに配置して押しかためる。皆が平等にさまざまな味を楽しめるよう具材を斜めに置くのが尾張・西三河地域の特徴とされ、祝い事でつくられてきたとされる。
- へぼ飯地蜂(クロスズメバチ)の成虫と幼虫を甘辛く煮つけ、炊きたてのごはんに混ぜ込む。信州から奥三河の山間部にかけて貴重なタンパク源とされてきたと伝わり、現在はごちそうとして客人にふるまわれるとされる。
- いがまんじゅう米粉の生地で粒あんを包み、表面に着色したもち米をつける。もち米の粒が栗の「いが」に似ることが名の由来の一説とされ、西三河地域では桃の節句にお雛様へ供える風習が伝わる。
- 味噌おでん土鍋の中央に味噌だれの壺を置き、大根や豆腐などをだしで煮てから壺の味噌につけて食べる。江戸で醤油だしの「関東煮」が広まる一方、愛知では豆味噌(八丁味噌)をつけて食べる方法が根づいたと伝わる。