麺 ── ラーメン
好来系ラーメン
Korai-kei Ramen
名古屋市千種区で創業したとされる一軒から広がったラーメンの系列。鶏がらと魚介だしを長時間煮込んだ白濁スープはあっさりとした味わいで、枝分かれした店々に受け継がれているとされる。
- 発祥: 愛知県名古屋市千種区
- 醤油
- 東京から西へ約260km
愛知県名古屋市千種区
何でできているか
白く濁ったスープの見た目とは裏腹に、口に含むと驚くほどあっさりとしている。鶏がらに少量の豚骨、たっぷりの玉ねぎとにんじん、にんにく、そしてきしめんにも使われるムロアジの魚介だしが溶け合い、ファンのあいだでは薬膳スープとも呼ばれるという。もっちりとした中太の中華麺がそのスープをよく持ち上げ、飲み干したくなる軽さが後を引く。
どう作るのか
寸胴でじっくり煮込むスープには、鶏がらと少量の豚骨、大量の野菜とにんにく、乾物の魚介だしを合わせ、六時間以上かけて炊き上げる。メニューは松・竹・寿という独自の名で分けられ、それぞれメンマや焼き豚の量が変わる。枝分かれした各店が、この基本の骨格を守りながら少しずつ独自の色を加えており、同じ系列でも一杯ごとに個性がにじむ。
なぜこの形になったのか
名古屋市千種区で創業したという一軒の店で、寸胴を高温のまま長く煮込んでしまったことがきっかけでこの白濁したあっさりスープが生まれたと伝わる。狙って生まれた味ではなく、いわば偶然の産物を店の個性としてそのまま育てていった結果、のちに多くの店に受け継がれる味になったと考えられる。失敗をやり直さずに受け入れた判断が、この系列の出発点だったと言える。偶然の一杯が半世紀近くにわたって受け継がれてきたことになる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ愛知県
- ふな味噌フナを大豆とともに弱火で5時間ほど煮こんでから、豆味噌と砂糖のたれで仕上げる。木曽三川下流域の川魚料理で、12月後半から1月にとれる寒ブナが脂がのって美味とされ、骨まで柔らかくなるまで煮こむとされる。
- 五平餅炊きたてのうるち米を潰して串に刺し、味噌だれをつけて焼き上げる。中部地方の山間部発祑とされ、山仕事の安全を祈る祭りの前夜につくられてきたと伝わる、奥三河をはじめ中部山間部一帯の料理とされる。
- 箱ずし木枠に酢飯を詰め、エビやアナゴ、干ししいたけ、錦糸卵などを斜めに配置して押しかためる。皆が平等にさまざまな味を楽しめるよう具材を斜めに置くのが尾張・西三河地域の特徴とされ、祝い事でつくられてきたとされる。
- へぼ飯地蜂(クロスズメバチ)の成虫と幼虫を甘辛く煮つけ、炊きたてのごはんに混ぜ込む。信州から奥三河の山間部にかけて貴重なタンパク源とされてきたと伝わり、現在はごちそうとして客人にふるまわれるとされる。
- いがまんじゅう米粉の生地で粒あんを包み、表面に着色したもち米をつける。もち米の粒が栗の「いが」に似ることが名の由来の一説とされ、西三河地域では桃の節句にお雛様へ供える風習が伝わる。
- 味噌おでん土鍋の中央に味噌だれの壺を置き、大根や豆腐などをだしで煮てから壺の味噌につけて食べる。江戸で醤油だしの「関東煮」が広まる一方、愛知では豆味噌(八丁味噌)をつけて食べる方法が根づいたと伝わる。