麺 ── ラーメン
旭川ラーメン
Asahikawa Ramen
魚介と豚骨を合わせた醤油スープに、ラードで蓋をして冷めにくくする。厳寒の地ならではの工夫とされる。
- 発祥: 北海道旭川市
- 醤油
- 東京から北へ約930km
北海道旭川市
系譜
旭川ラーメン
何でできているか
豚骨に鯵の煮干しなど海産物を重ねた醤油だれのスープに、低加水のちぢれ麺がよく絡む。水分の少ない麺はスープを吸い込み、縮れがさらにそれを抱え込むので、噛むたびに濃いスープの味が麺から返ってくる。表面に浮くラードが湯気を抑え、丼はなかなか冷めないまま最後の一口まで食べ終えられる。焦がしラードを使う店では、香ばしさもスープに重なる。
どう作るのか
豚骨をベースにしながら、鯵などの海産物のだしを合わせるのがこの土地の造り方とされる。1947年創業の店々が、海産物だしと独自の食感を持つ麺づくりを重ね、札幌とは異なる独自のスタイルを確立してきたと伝わる。麺は加水率を低く抑えたちぢれ麺で、スープをよく吸って絡める。仕上げにラードを浮かせることで、湯気を立てさせずに熱を閉じ込める。
なぜこの形になったのか
一説によると、冬に氷点下30度近くまで冷え込む厳冬の土地では、脂を多く使うことでスープ表面に膜を張り、湯気を逃がさず熱を保つ工夫が生まれたと伝わる。極寒の気候という土地条件が、この一杯のラードによる「蓋」を生んだと読める。海産物だしと低加水の麺の食感も、同じ厳しい寒さの中で暮らす人々の舌に合わせて、長い時間をかけて磨かれてきた要素だと言える。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ北海道
- ガタタンラーメン芦別市の郷土料理ガタタンをラーメンにした一杯。片栗粉でとろみをつけた塩味のスープに、野菜・肉・魚介など具だくさんの具を合わせ、仕上げに溶き卵を流し入れる。満州からの引き揚げ者が伝えた中華料理が土台にある。
- 美唄のとりめし鶏肉とたまねぎを米と一緒に醤油、砂糖、酒で炊き込むごはん。明治の開拓期、小作人に養鶏を勧めた農場主が、米が実った後に鶏をつぶして客をもてなしたのが始まりと伝わる美唄市中村地区の郷土料理。
- 美唄やきとりモツを中心に、内臓から皮まで一羽分を一本の串に刺す。
- びらとり和牛日高地方・平取町で育つ黒毛和種。昭和37年に島根県から導入された繁殖牛を礎とし、冬の厳しい寒さの中でじっくりと肥育され、味の濃さに定評があるという。札幌をはじめ道内で広く親しまれる銘柄になったという。
- 鮭のチャンチャン焼き秋から冬にかけて水揚げされるサケと旬の野菜を、味噌とバターで蒸し焼きにする料理。石狩地方の漁師町で、船上や浜で手早く仕上げていた食べ方が始まりと伝わる。鉄板の上で味噌が香ばしく焦げる匂いが食欲をそそるとされる。