肉
豚肉の部位
20種
豚肉の部位も牛肉と同じく、ロースやヒレなど精肉として食べる部分と、ガツ・ハツ・レバー・小腸・大腸などのホルモンとに大別される。ヒレは豚肉で最もきめが細かく脂肪が少ない一方、バラは赤身と脂が層になり、スペアリブはその骨付き部分にあたるという。トントロやカシラのように、脂の乗りや食感から好んで焼き鳥の串に刺される部位もある。ここでは精肉から内臓まで、部位ごとの違いを辿る。
発祥の土地を特定しないもの20
- ダイチョウ(大腸)Daicho豚の大腸の部位で、小腸よりも太く歯応えがあるとされる。野菜と味噌で煮たり、酢の物やマリネにするなど幅広い調理法で食べられる。下処理として脂肪を落としてから使うのが一般的とされる。
- ハツ(心臓)Hatsu豚の心臓の部位で、脂肪が少なく淡白な味わいを持つ。調理の際は十分な血抜きが必要とされ、鉄板焼きや煮物によく合う。牛のハツに比べてやや小ぶりで、火が通りやすいとされる。
- コブクロ(子宮)Kobukuro豚の子宮にあたる部位。若い雌豚のものは柔らかく淡白な味わいとされ、脂肪が非常に少ないため網焼きや和え物に向く。焼肉店で扱う「コブクロ」の多くは、実はこの豚由来とされる。
- マメ(腎臓)Mame豚の腎臓の部位で、そら豆に似た形から「マメ」と呼ばれる。脂肪が少なく栄養価が高いとされ、表面の皮と尿管を取ると臭みが抑えられる。料理にも使いやすい部位として紹介されることが多い。
- レバー(肝臓)Reba豚の肝臓の部位で、ビタミンAや鉄分を多く含む。高タンパク低カロリーな食材として知られ、揚げ物や炒め物、ソテーによく使われる。牛レバーよりくせが強いとされ、下処理が重視される。
- ショウチョウ(小腸)Shocho豚の小腸の部位で、脂肪が多く付着しているため下茹でして脂を取り除く下処理が必要とされる。大腸とあわせて「モツ」として市販される。もつ煮込みや炒め物によく使われる部位でもある。
- タンTan豚の舌の部位で、牛タンに比べて小ぶり。舌の根元は脂肪が多く柔らかいため、薄切りにして網焼きや唐揚げにする食べ方が知られている。ビタミンや鉄、タウリンを多く含むとされる。
- ガツ(胃)Gatsu豚の胃の部位で、臭みが少なく内臓が苦手な人でも食べやすいとされる。下茹でしてから、炒め物や煮込みに使われることが多い。コリコリとした歯ざわりで、鉄板焼きにも向くとされる。
- カシラ(頭肉)Kashiraこめかみから頬にかけての部位で、別名「チークミート」とも呼ばれる。主に加工品の原料として利用されるが、焼き鳥店では串にして提供される。運動量の多い部位で歯応えがしっかりしている。
- ミミガーMimiga豚の耳の部位で、沖縄の郷土料理として親しまれている。軟骨を含むコリコリとした歯ざわりが特徴で、酢の物や和え物にして食べられる。毛を丁寧に焼き取ってから茹でる下処理が必要とされる。
- バラBara肋骨の部分につく部位で、赤身と脂肪が層になっている。骨付きのまま販売されるものは「スペアリブ」と呼ばれ、煮込みや焼き物に使われる。角煮やベーコンの原料としても広く使われる。
- ももMomo後ろ脚の付け根にあたる部位で、脂肪が少なくヒレに次いでビタミンB1を多く含むとされる。焼き豚やハムの原料としても使われ、この部位を加工したものが「ボンレスハム」と呼ばれる。
- ロースRosu背中にあたる部位で、きめが細かく適度な脂肪が入る。豚肉のなかでは最上級部位のひとつとされ、とんかつやしゃぶしゃぶによく使われる。脂身の縁に浅く切れ目を入れると加熱時に縮みにくい。
- そとももSotomomoもも肉の外側にあたる部位で、ほとんどの豚肉料理に使える万能な部位とされる。肉色の濃い部分はきめが粗いため、薄切りや角切りに向く。脂肪が少なく、生姜焼きにもよく使われる。
- かたKata前脚の付け根にあたる部位で、他の部位よりきめがやや粗く肉色が濃い。薄切りや角切りにして煮込み料理に使うと旨みが引き立つとされる。ロースに比べて価格が手頃な部位でもある。
- 肩ロースKata Rosu肩からロースにかけての部位で、脂肪が網状に入り込みコクのある味わいを持つ。調理の際は赤身と脂肪の境の筋を切ると食べやすいとされる。カレーや焼き豚など煮込み・焼き両方に向く。
- ヒレHire豚肉のなかで最もきめが細かく脂肪が少ない部位。柔らかい肉質だが加熱しすぎるとパサつきやすいため、火の通し方に注意が必要とされる。1頭から取れる量が少なく、ロースより高値で扱われる。
- スペアリブSpare Ribバラ肉のうち骨がついたまま整形されたものを指す。骨の周りは特に濃厚な味わいとされ、煮込みやオーブン焼きでじっくり火を通して食べる。骨から身が外れやすくなるまで煮るのが定番とされる。
- 豚足(トンソク)Tonsoku豚の足の部位で、大半が皮と軟骨で構成される。長時間煮るとゼラチン質に変化して柔らかくなり、茹でた状態で売られていることが多い。沖縄では「テビチ」の名で郷土料理にも使われる。
- トントロTontoro頬から首にかけての部位で、1頭から少量しか取れないとされる。マグロのトロのように脂がのった食感から「トントロ」と呼ばれ、焼肉や焼き鳥屋で人気がある。加熱しても硬くなりにくい。