肉 ── 和牛
とちぎ和牛
Tochigi Wagyu
栃木県内の指定生産者が育てる黒毛和種。地元産の稲わらや米を交えた飼料を与えながら、約30か月という長い期間をかけて肥育され、風味を引き出しているという。地元産の米を与える点も風味向上の一因とされる。
- 発祥: 栃木県
- 東京から北へ約100km
何でできているか
栃木県内の指定生産者が育てる黒毛和種。地元産の稲わらや米を交えた飼料を与えながら、約30か月という長い期間をかけて肥育される。他の銘柄より長めの肥育期間そのものが、風味を引き出す条件として語られる牛肉という。長期肥育により脂と赤身の境目が細かく入り組むとされ、噛むほどに米由来の穏やかな甘みが脂からにじみ出るという声もある牛肉という。
どう作るのか
稲わらに加えて地元産の米を飼料に混ぜて与える点が特徴とされ、穀物由来の甘みを肉に反映させる狙いがあるという。約30か月という長期の肥育期間中、指定生産者が一頭ずつ状態を見ながら丁寧に育て上げる。長い時間をかけることで、脂と赤身の両方に味を行き渡らせているとされる。指定生産者は出荷までの成育記録を管理しながら育てるとされ、稲わらと米の配合比率を状態に応じて調整することも肥育技術の要になっているという。
なぜこの形になったのか
一説によると、稲作が盛んな栃木の土地柄が、稲わらだけでなく米そのものを飼料に取り入れるという発想を後押ししてきたとされる。約30か月という長い肥育期間を選んだこと自体も、米どころならではの、時間をかけて風味を育てる姿勢の表れと読める。稲作と長期肥育の組み合わせが、とちぎ和牛の骨格になっている。日光連山からの豊かな水と関東平野の恵みを受けた稲作地帯であることが、稲わらと米という二つの資源を同時に飼料へ回せる土地の条件になってきたと読める。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ栃木県
- 揚げまき湯波の煮物生ゆばを重ねて棒状に巻き、輪切りにして油で揚げた「揚げまき湯波」を、薄味でじっくり煮た日光の郷土料理。表面が波打つ日光ゆばの技法を生かし、正月や祝いの席にも欠かせない。
- あいその甘露煮那珂川や鬼怒川で春の産卵期に群れるウグイを、あいそと呼び、弱火で長時間かけて骨まで柔らかく甘露煮にする。冷蔵庫が普及する前、川魚が貴重なたんぱく源だった内陸県の料理。
- 鮎めし那珂川など鮎の獲れる川筋で、素焼きにした鮎を米と一緒に炊き込む混ぜごはん。祭りや農作業の休みなど特別な日につくられ、余った鮎は串に刺して囲炉裏端に吊るし保存したという。
- 板台餅/ばんだい餅日光市栗山地区に伝わる、うるち米を硬めに炊いてつく餅。山小屋の板の上で斧の峰などで叩いてついたことから「板台餅」と呼ばれ、味噌だれやあんこ、じゅうねなど地域ごとの食べ方が残る。
- ばっとう汁・だんご汁(すいとん)季節の野菜を煮た味噌汁に、練った小麦粉を手でちぎり入れただんご汁。地域によって「はっとう汁」「だんご汁」と呼び名が変わり、米が足りない時の日常食として親しまれてきた。
- ちたけとなすの油炒め裂くと乳白色の汁が出るきのこ・ちたけを、なすとともに油で炒めた料理。里山の管理とともに8月ごろだけとれる希少なきのこで、うどんやそばのだしにも使われる栃木ならではの味覚。