肉 ── 和牛
博多和牛
Hakata Wagyu
福岡県内の登録生産者約50戸が育てる黒毛和種。九州各地の産地から導入した子牛を、県産の稲わらを主体とした専用飼料で約20か月かけて丁寧に肥育するという。格付け三等級以上のものだけが名乗れる基準という。
- 発祥: 福岡県
- 東京から西へ約890km
何でできているか
福岡県内の登録生産者約50戸が育てる黒毛和種。九州各地の産地から導入した子牛を、県産の稲わらを主体とした専用飼料で約20か月かけて丁寧に肥育するという。格付け三等級以上のものだけが名乗れる基準という。仕上げの肥育を福岡で一貫して行うため、産地ごとの個体差が均され、安定したきめ細かな霜降りに仕上がるとされている牛肉という。
どう作るのか
九州各地から導入した子牛を、福岡県産の稲わらを主体とした専用飼料で育てる体制がとられている。約20か月という肥育期間をかけ、登録生産者約50戸が一頭ずつ丁寧に肥育を進めるとされる。出荷時の格付けが三等級以上と判定されたものだけが博多和牛を名乗れるという。稲わらを主体とした専用飼料は生産者共通のレシピに近いとされ、子牛の導入元は異なっても仕上げの飼料と期間をそろえることで品質を保っているという。
なぜこの形になったのか
一説によると、九州の中心的な消費地・流通拠点である福岡という土地柄が、各地の産地から子牛を集めて仕上げるという肥育スタイルを育ててきたとされる。県産の稲わらを飼料に使う点は米どころとしての土地の恵みを生かした工夫と読める。九州各地の子牛を福岡の飼料で育て上げるという分業の形が、博多和牛の骨格になっている。九州の交通と流通の要である福岡という土地柄が、各地から牛を集めて仕上げるという肥育のかたちそのものを生んできたと読める。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ福岡県
- あぶってかもスズメダイに塩をまぶして一晩おき、鱗も内臓も除かずに炙る。小骨が多く敬遠されがちな魚だが、明治期の博多湾で大量に獲れた際に塩をふって焼いてみたのが始まりと伝わる。
- あちゃら漬け白瓜やなす、れんこんなど夏野菜を赤唐辛子入りの甘酢に漬ける。博多湾の南蛮貿易で伝わったポルトガル語「アチャール」が語源とされ、お盆に客をもてなす縁起物の奇数野菜を使うという。
- あまぎのかわたけ朝倉市の黄金川だけで採れる天然の淡水海苔を、三杯酢や甘酢で和えて食べる。江戸時代には将軍への献上品だったと伝わる希少な食材で、現在は絶滅危惧種として保全活動が続くという。
- べたもち小麦粉の生地を平たい形にのばして蒸し、きな粉や小豆の粒あんをかけて食べる。豊前海でとれる舌平目「ベタ」の扁平な姿に見立てて名付けられたとされ、田植え後の祝いに欠かせないという。
- かぼちゃのだんご汁豊前市三毛門産の大玉かぼちゃをとろとろに煮て、練った小麦粉をちぎり入れる汁物。約450年前にポルトガル伝来という三毛門かぼちゃは、食べ物が乏しかった時代の命をつなぐ味だったという。
- ちゃんらー北九州市門司区の食堂で生まれたとされる麺料理。ちゃんぽん麺をいりこだしのうどん風つゆに入れた一杯で、長崎ちゃんぽんを食べたいが小遣いが足りない生徒のために考えられたと伝わる。