生食
あまぎのかわたけ
Amagi no Kawatake
朝倉市の黄金川だけで採れる天然の淡水海苔を、三杯酢や甘酢で和えて食べる。江戸時代には将軍への献上品だったと伝わる希少な食材で、現在は絶滅危惧種として保全活動が続くという。
- 発祥: 福岡県朝倉市
- 東京から西へ約870km
福岡県朝倉市
何でできているか
福岡県朝倉市の黄金川でしか収穫できないとされる天然の淡水海苔、かわたけ。良質な炭水化物やたんぱく質、ミネラルを含む自然食品として食べられてきたという。全長2キロほどの小さな川で育つ、貴重な存在だとされる。この川は子どもたちの遊び場としても親しまれてきたそうだ。和名はスイゼンジノリと呼ばれているという。
どう作るのか
かわたけは三杯酢や甘酢をかけたり、酢の物に加えて食べる。ツルツルとした食感とクセのない味わいで、和洋中さまざまな料理に使われるといい、近年はフランス料理でも高級食材として扱われているという。水深も大人の膝丈ほどの浅い川で、丁寧に収穫されているとされる。収穫時期は1月から8月までとされ、加工品として年間通して流通しているという。
なぜこの形になったのか
かつては高級珍味として扱われ、貴重品として献上された歴史も伝わる。しかし川の水質や水量の変化で収穫量が減り、現在は絶滅が心配される存在になっているという。行政や地域の人たちによって川を守る活動が続けられており、かわたけを守ることは川の自然を守ることでもあると語られ、地域を挙げた取り組みが続いているそうだ。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ福岡県
- あぶってかもスズメダイに塩をまぶして一晩おき、鱗も内臓も除かずに炙る。小骨が多く敬遠されがちな魚だが、明治期の博多湾で大量に獲れた際に塩をふって焼いてみたのが始まりと伝わる。
- あちゃら漬け白瓜やなす、れんこんなど夏野菜を赤唐辛子入りの甘酢に漬ける。博多湾の南蛮貿易で伝わったポルトガル語「アチャール」が語源とされ、お盆に客をもてなす縁起物の奇数野菜を使うという。
- べたもち小麦粉の生地を平たい形にのばして蒸し、きな粉や小豆の粒あんをかけて食べる。豊前海でとれる舌平目「ベタ」の扁平な姿に見立てて名付けられたとされ、田植え後の祝いに欠かせないという。
- かぼちゃのだんご汁豊前市三毛門産の大玉かぼちゃをとろとろに煮て、練った小麦粉をちぎり入れる汁物。約450年前にポルトガル伝来という三毛門かぼちゃは、食べ物が乏しかった時代の命をつなぐ味だったという。
- ちゃんらー北九州市門司区の食堂で生まれたとされる麺料理。ちゃんぽん麺をいりこだしのうどん風つゆに入れた一杯で、長崎ちゃんぽんを食べたいが小遣いが足りない生徒のために考えられたと伝わる。
- えびざっこアカエビやサルエビなど数種の小型エビを甘めの醤油でさっと煮て、残った煮汁でそうめんを煮込む。豊前海でまとめて水揚げされる雑多なエビを新鮮なうちに味わう漁師の料理という。