甘味 ── 和菓子
温泉饅頭
Onsen Manju
黒糖などで茶色く色づけた皮で餡を包み蒸した饅頭。伊香保温泉の湯の花まんじゅうが元祖の一つとされ、温泉の湯の色を映したような焼き色が特徴で、各地の温泉地で土産として広まったと伝わる。
- 発祥: 群馬県渋川市
- 饅頭・焼き菓子
- 東京から北西へ約120km
群馬県渋川市
系譜
何でできているか
黒糖や上白糖で色づけた蒸し饅頭の皮で、こしあんを包んだ構成。皮の色が薄茶色をしているのが特徴で、温泉の湯の色や温泉地らしさを演出する狙いがあるとされる。酒種を使わず重曹だけで膨らませる簡便な製法も広がり、短時間で大量に作れることが土産物としての普及を後押ししたという。茶色の濃さは黒糖の配合量で決まり、色の濃淡そのものが店の個性として語られることもあるという。
どう作るのか
黒糖を溶かした生地に酒種や膨張剤を加えて発酵・膨張させ、餡を包んで蒸し上げる。温泉地では実際に温泉の蒸気を利用して蒸す製法をとる店もあると伝わる。竹皮や経木で包んで蒸したての温かさを保つ売り方も伝わり、旅先で温泉気分を持ち帰る演出とされている。温泉地の売店では蒸したてを湯気ごと売る店もあり、旅情を演出する売り方として親しまれているとされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、明治43年に伊香保温泉で菓子職人が温泉地の名物として考案した湯の花まんじゅうが元祖の一つとされる。昭和期に皇室へ献上されたことが評判を呼び、以後、各地の温泉地が同様の色づけした饅頭を土産物として作るようになったと伝わる。土産物として持ち帰る場合は個別包装され、日持ちを考慮した加工が施されることが多いという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ群馬県
- 藤岡ラーメンあっさりした醤油スープの中華そば。町の食堂文化に根付く。
- あまねじ甘く煮た小豆汁に、水で練った小麦粉の団子を落として煮込むおやつ。渋川市で主に食べられ、川場村では「あまだんご」と呼ぶ。農作業の合間にとる小昼飯の甘味として親しまれてきた。
- 鮎塩焼き群馬県魚の鮎を、生きたまま串にジグザグに刺して塩をふり、炭火で焼き上げたシンプルな一品。神流川の鮎は香り高く身が締まり、6月の解禁とともに県内外から食通が訪れる。
- 呉汁すりつぶした大豆の「呉」を、旬の野菜と一緒に味噌汁に加えて煮込む一品。大豆の産地・群馬で新豆の採れる秋から冬にかけて作られ、体を芯から温める栄養食として親しまれてきた。
- かて飯米に麦や豆、大根などの「かて」を加えて炊いたご飯。米不足の時代のかさ増し料理が起源で、現在は五目ご飯として親しまれる。学業成就を願う天神講の日に供されることが多い。
- ソースカツ丼鰻のたれにウスターソースを合わせたオリジナルソースにくぐらせた豚ヒレカツを、ご飯にのせた丼。織物業の街・桐生市で出前のごちそうとして広まり、県内各地に定着した。