麺 ── ラーメン
徳島ラーメン
Tokushima Ramen
豚骨と濃口醤油の色の濃いスープ。甘辛く煮た豚バラを乗せ、生卵を落として食べる型が知られる。
- 発祥: 徳島県徳島市
- 豚骨
- 東京から西へ約510km
徳島県徳島市
何でできているか
色濃い豚骨醤油のスープに、甘辛く煮た豚バラ肉がのる。割り入れた生卵がスープの熱でとろりと半熟になり、白身がスープに溶けて全体を丸くする。豚骨の脂と濃口醤油の甘辛さが先に来て、生卵を崩すごとに味がまろやかに変わっていく。ご飯を合わせて食べる前提の、濃いめの一杯とされる。すき焼きに近い甘辛さが、麺料理でありながらどこか惣菜のように感じさせる。
どう作るのか
豚骨でじっくり炊いたスープに濃口醤油を合わせ、色の濃い豚骨醤油に仕立てる。別鍋で豚バラ肉を甘辛いタレでとろとろになるまで煮込み、麺の上にのせるのが定番の作り方。仕上げに生卵を割り入れる型が広く知られ、豚バラの甘辛さと生卵のまろやかさを一杯の中で行き来させる食べ方が根付いていると伝わる。麺は控えめな細さにとどめ、具の濃さを邪魔しないよう調整されている。
なぜこの形になったのか
一説によると、徳島には食肉加工の工場があり、豚骨が比較的手に入りやすい土地だったという。安く仕入れられる豚骨を大鍋でじっくり炊く豚骨スープが根付き、そこに濃口醤油を合わせて色の濃い一杯が育ったと考えられる。豚バラと生卵を合わせる食べ方は、ラーメンでありながらご飯のおかずとしても成立するよう調整された結果、との見方もある。原料が手近にあったことが、そのまま濃さの方向を決めたのだろう。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ徳島県
- あめごのひらら焼き平たい石をかまどで数時間熱し、味噌で土手をつくってあめごや岩豆腐、こんにゃくを焼く祖谷地方の野外料理。平石を「ひらら」と呼ぶことが名の由来とされ、来客をもてなす料理として親しまれてきたという。
- 阿波晩茶徳島県那賀町・上勝町に伝わる、乳酸菌で発酵させる後発酵茶。夏以降に摘んだ硬めの葉を茹でて木桶に漬け込み、10日から2週間ほど乳酸発酵させたあと天日で干して作られ、爽やかな酸味を持つとされる。
- 阿波美豚標高400メートルの徳島県阿波市の山中で、米を中心とした飼料を与えて育てる豚。飼育担当者が日々飼料の配合を調整し、ストレスの少ない環境と遺伝子組み換え作物を避ける飼育を心がけているとされる。
- 阿波牛徳島県内で肥育される血統明確な黒毛和種。昭和37年の東京食肉市場での共励会出品を機に評価を高めたとされ、しっとりときめ細かな肉質と適度な脂が特徴という。格付けはA5・A4・B5・B4規格に限られるとされる。
- 阿波のいとこ煮一度ゆでてから干した「ゆで干し」のさつまいもを水で戻し、小豆と弱火で2時間ほど炊き合わせる。冬に乾物づくりが盛んな徳島らしく、うま味が凝縮した干し芋を使う体の温まる副菜とされる。
- 阿波ういろあんに上新粉や阿波和三盆などを加えて型に流し、蒸し上げるもちもちとした菓子。江戸期に阿波和三盆が完成した祝いにつくられ始めたとされ、名古屋や山口にも同系統のういろうがあるという。